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2022年11月の記事一覧
編…ヒューバート・ヴェナブルズ 訳…大瀧啓裕『フランケンシュタインの日記』
やっていいことと悪いことがある。
そのことに気づかせてくれる小説です。
死んだ人間の細胞に人工的な刺激を与えるといった、生命倫理に触れるような実験をもともと行っていたヴィクトール・フランケンシュタイン。
ヴィクトールはエリーザベトという女性と出会い、エリーザベトのこと以外は何も考えられなくなり、結婚もして、これから人間らしい幸せを掴むと思いきや…。
残念ながらその幸福は束の間。
著…トルストイ 訳…名越陽子『人はなぜ生きるのか?』
※注※
以下の文には、結末を含むあらすじを書いています。
この本をまだ読んでいない方で、ネタバレを望まない方はご注意ください。
あなたは貧乏な靴職人です。
働いても働いても大した収入にはならず、食べていくだけで精一杯。
あなたは、生きているのか死んでいるのかも分からない裸の男を偶然発見しました。
助けますか?
→はい/いいえ
あなたは素通りすることに決め、歩き出しました。
でも、
著…後河大貴『白洲次郎100の箴言 〝従順ならざる唯一の日本人〟が贈る人生の楽しみ方』
シンプルなつくりの本。
気軽に白洲さんの名言を読むことが出来ます。
わたしは白洲さんがよく話したという「プリンシプル」の他に、「ノブレス・オブリージュ」という考え方が好きです。
「高貴なる者の義務」という意味。
恵まれている者には、恵まれない者を助ける義務があるのです。
また、人は、身分に関係なくお互いに敬意を払う必要があります。
白洲さんの、
といった言葉が潔くて
著…森下典子『日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』
様々な作法について「なぜこうするのですか?」と先生に質問したり、メモを取ろうとしたり、暗記しようとしたり…。
わたしも茶道(表千家)を習い始めた頃、森下さんと同じことをしました。
そして、森下さんと同じように、先生から「頭で覚えようとしてはいけません。お稽古を重ねれば、体が覚えてくれますから」と諭されました。
だから、わたしは何だかかつての自分を見るような気持ちでこのエッセイを読みま
監修・執筆協力…ゆうきゆう 著…汐街コナ『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』
仕事で心身共に限界突破しているのに退職出来ず追い詰められている人におすすめの本。
この本のほとんどは漫画。
文章だけの本と比べると読書のハードルが低めなので、疲れ果てている人にも読みやすいと思います。
特にわたしが共感したのは、単行本版のP7〜11に掲載されている、ブラック企業で働く人の心理状態を道に例えたところ。
人は、まだ心身ともに元気なうちは、ブラック企業という名の道を歩く
著…男女のすれ違い検証委員会『だからモメる!これで解決!男女の会話答え合わせ辞典』
「あいじょう」「あどばいす」「かいわ」「かいもの」「きねんび」「さっする」といった言葉について、男女の捉え方がいかに違うかまとめた本。
もちろん、考え方は人それぞれ。
男性だから或いは女性だから必ずこう考えている、というわけではありません。
しかし、男女別にこういう傾向があるということを知っておいて損はありません。
例えば「あいじょう」。
男性にとっては態度で示すもの。
女性
著…ジェイムズ・ランフォード 訳…千葉茂樹『グーテンベルクのふしぎな機械』
「いったい、なんだと思う?」とクイズ形式で答えを想像しながら、初期の印刷機の成り立ちについて学べる絵本。
紙、革、金箔、インクといった物を作る方法も紹介されているので、「紙って昔はそうやって作っていたの!?」と驚かされます。
色に関しては、赤色はアカネの根から、青色はラピスラズリから、黄色はサフランのおしべから作っていたそうで、試行錯誤の努力が伝わります。
きっと、手書きの写本が主流
著…蛇蔵&海野凪子『日本人なら知っておきたい日本文学 ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典』
この本の7割くらいは漫画なので、読書の習慣がない人にも読みやすいです。
『枕草子』『紫式部日記』『御堂関白記』『大鏡』『今昔物語集』『更級日記』『方丈記』『徒然草』『古事記』について、どういう人物がどんな動きをした内容なのか、漫画で楽しく紹介してくれます。
それぞれ、清少納言、紫式部、藤原道長、安倍晴明、源頼光、菅原孝標女、鴨長明、兼好、ヤマトタケルが登場。
古典文学って、作者と作品