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人と組織をつくる哲学 ―マネジメントと教育の「共通解」―

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マネジメント=管理とは「兵站(生産・物流・調達部門)を通じて限りある資源(ヒト・モノ・カネ・トキ)を把握・分配し、適時適切に適所で活かす」ことである。古来より兵站を軽んじ、人材や… もっと読む
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2018年7月の記事一覧

アフリカのことわざ「早く行きたければ一人で進め、遠くまで行きたければ皆で進め」から、組織における多様性への示唆

アフリカのことわざ「早く行きたければ一人で進め、遠くまで行きたければ皆で進め」から、組織における多様性への示唆

アフリカのことわざから、組織の多様性について書いています。

組織の多様性で正反対の見解前職の同僚と、以前にご飯を食べながら話をしていた時のことです。話題になったのは、「組織にとって人の多様性はいいことなのか」 でした。

元同僚はベンチャー企業にいました。彼と私では、企業組織での多様性についての考え方は、以下のように異なりました。

✓ 元同僚の考え方

少なくとも自分のいるベンチャー企業や自分

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リサーチと品質向上の考え方

リサーチと品質向上の考え方

先日 落合陽一さんの「超AI時代の生存戦略」を読みました。「リサーチ&ディベロップメント」の項目で書かれていた、こちら。

「超AI時代の生存戦略」から

今もこれからも人間と機械が混ざって仕事をしていくわけだから「人間に説明する」場面、「機械に発注する」場面、両方がある。両者の指令は別々なものとして捉えるべき、という話。
また「自分がディベロップメント(人から機械)向きなのか、リサーチ(機械から

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018. 「何時間でも作業したい=好き」とは限らない

018. 「何時間でも作業したい=好き」とは限らない

 パプアニューギニア海産・エビ工場長の武藤北斗です。

 2時間も3時間も同じことをやりたい という人もいるという話をしましたが、また新たな展開がおこり、僕はう~んと唸ったので紹介します。

 僕らの工場は「好き嫌い表」というのがあって、好きな作業に〇、嫌いな作業に✖をつけ、✖をつけた作業はやってはいけないことになっています。(詳細はこの記事の2-2)

017. 「好きな日に働ける=じゃあ行かない」は成り立たない

017. 「好きな日に働ける=じゃあ行かない」は成り立たない

 パプアニューギニア海産の武藤北斗です。うちの働き方が注目される度に、いまだに「会社内で無言の圧力で働かせているのでは」と疑われます。

働くことはマイナスじゃない そろそろブラック企業の常識を基本にして「働き方」のことを考えるのをやめてはどうかなと思います。

 本来、働くことは人にとってマイナスではないはずです。生きていくために、食べていくために必要なことですから。

強いからかっこいいのか、かっこいいから強いのか——。 "弱い"と"ダサい"の因果関係

強いからかっこいいのか、かっこいいから強いのか——。 "弱い"と"ダサい"の因果関係

※この記事内で使用する「かっこいい」や「クール」、「ダサい」または「センス」などの表現は、全て私の美的感覚に依存し、数字上には表れないものである。よって、私が「かっこいい」と表現するものが、一部には「ダサい」と映る可能性があり、文章で扱うには極めて相性が悪いテーマであるということを前提に読み進めていただきたい。

そしてこの記事が「センスのある人間が勝つ世界」を書いたものであるということも——。

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「デザイン組織のつくり方〜Opt・Goodpatchの場合〜」に参加しました

「デザイン組織のつくり方〜Opt・Goodpatchの場合〜」に参加しました

当日のハッシュタグは #dm0709 です。

感想勉強会では 2 つのトーク(セッション)がありましたが、どちらも仕事に活かせそうだと思いました。

Studio Opt 竹田さんの話はデザイン組織をつくる 0 → 1 の話でした。役員にデザイン思考を学んでもらう方法や、VMV を社員それぞれに自分ごととして覚えてもらうやり方が参考になりそうです。

Goodpatch 松岡さんの話はデザイン組

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チームは方針やルールによってではなく、価値観と文化で動かせ

チームは方針やルールによってではなく、価値観と文化で動かせ

イギリスはスコットランドのクラフトビールに取り憑かれたスタートアップ「Brewdog」のファウンダーによるとにかくエモい一冊だった。いわゆる彼らの成功&失敗体験から語られるスタートアップへの指南書的な中身なのだけど、リアルでストレートでシンプルでエモい。回りくどい創業ストーリーも無ければ会社の詳しい説明もない。という、こちらの良書。

ビジネス フォー パンクス

以下、いくつかの項目に分けて引用

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性格に善悪はなく違いがあるだけ

Facebookのプライバシー侵害で活用されて話題になった、性格判断方法があります。

ビッグ5というもので、人の性格を外向さ、神経質さ、開放性、協調性、誠実さの5つの要素で捉えます。それぞれの程度の高低の組み合わせがその人の性格になります。

面白いのが、どの性格であれば優れているということではなく、それぞれに違いがあるというだけという点です。自分や周りの人の特徴を理解すると、それぞれの行動の理

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子どもはなぜ嘘つきか

子どもはなぜ嘘つきか

(月刊まんがくらぶ 2014年2月掲載のコラムに加筆と修正を加えたものです)

 大人は嘘つきで、子供は純真である。なぜなら、子供は大人のように汚い世界を知らないから、すなおな目でものを見ることができるのである……

 と、さすがにここまで断定している人はあまりいないかもしれない。それでも「子供は純真」というイメージは未だに根強いものであるし、テレビドラマとかを見ていても、大人がギクリとするような

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プラマイゼロと、ゼロは違う。フリーランスの育休事情

プラマイゼロと、ゼロは違う。フリーランスの育休事情

締め切り立て込んでます。到着便がdelayしている飛行機が、さらに機内トラブルで出発できてないくらい、間に合ってない、ごめんなさい。

にも関わらず、息子氏に「今日はママ、おうちにいるから、学童行かなくてもいいよ」と言ってしまったのが運のつき。赤子の時ほど手はかからなくなったけれど、7歳児には7歳児なりに構ってほしい願望あるようで、まあまあ大変でした。今度から急ぎの原稿がある時は、やっぱり学童に預

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勉強ってさせた方がいいんですか?

勉強ってさせた方がいいんですか?

"勉強ってさせた方がいいんですか?"と、
最近5歳児の保護者からよく相談されます。

数ヵ月後には小学生と思うと焦りますよねー!

でも、私は返答は決まってこれ。
「習いに行ったり、家で勉強する必要は”今は”ないと思います」

個人的な意見ですけどね。
保育士の視点で見ると。
この2つの前置きを必ずしてますが。

今の時代は、小学校に入学するまでに殆どの子どもがひらがなを書けるようになって卒園

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モノづくりの解像度の話

モノづくりの解像度の話

デザイナーの仕事のコアは、クライアントやユーザーが考える漠然としたイメージやビジョンの解像度を高めることだと思う。

たとえば、ユーザーの観察した「概念の解像度」がこれぐらいだったら…

それを精緻化して、これぐらい「概念の解像度」を高めて代弁するのが、デザイナーの役割だと思う。

ところがよくある残念なシナリオとして、一歩さがって俯瞰してみると…実はこんな風になっているケースも多い。

全体傾向

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スポーツを悪者にする大人たちへ。

スポーツを悪者にする大人たちへ。

こんにちは。はやぶさです。最近,noteでの復活を遂げました。
そして,W杯のために基本的に寝不足です。
(元々が朝型なため,試合観ながら寝てしまうとかも多く非効率…。)

さて,つい最近ショッキングな話を聞いたので,書かせてください。

いま僕が代表を務めているサッカー普及団体「つくば少年少女サッカー連盟」の活動の一つに,『つくばGKスクール』というものがあります。

【つくば少年少女サッカー連

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産後クライシスで失うものと、新しい街

産後クライシスで失うものと、新しい街

産前産後で夫への愛情が大きく減った、という女性の意見を多く聞く。
いわゆる産後クライシスだ。

妊娠する前は
「もし子供ができなかったら、生涯夫と二人の生活でもいいよね」と思っていたのに、

いざ子供が生まれてみると、今度は
「なんなら子供と二人での生活でもいっか」と主語が玉突きされた、という女性もいることだろう。

なぜそんなにも、母となることで夫への感情が変化してしまうのだろうか。

例に及ん

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