書く「資格」と、書く「才能」
大学4年間、通いに通い詰めたある劇団が、脚本家の養成をすると聞いて、受験しに行ったことがある。
その頃のわたしは、劇団を4つ掛け持ちしていて、演じるより裏方の方が面白い気がする、みたいなことを思い始めていた時期だった。
そこで、面接官だった人に言われたことは、今でもよく覚えている。
「キミみたいな明るくて健康で元気で忙しい人に、演劇の脚本なんて書けないんだよ」
と。
演劇の本なんて、他に何もできなくて暇で暇で仕方ない人間が書くものなんだって。
その人の顔も名前も