Kenji Tomita / 冨田憲二

Runtrip, Inc. 取締役。ランニングで世界を幸せにするスタートアップが本職。…

Kenji Tomita / 冨田憲二

Runtrip, Inc. 取締役。ランニングで世界を幸せにするスタートアップが本職。 高専/編入/USEN/VOYAGE/genesix創業/SmartNews8番目社員-組織200人まで成長→現職。書籍「企業文化をデザインする」6/1発売。

マガジン

  • Company Culture|カルチャーデザイン

    「企業文化」こそ、普遍的な競争優位の源泉。「スタートアップの成長痛」に対する正しい処方箋を探求し続ける旅のカルチャーデザインマガジン。

  • Runtrip Crew

    • 84本

    Runtripの各メンバーのnoteを一覧できます。

  • 呼吸。

    息を吐くように、今日も書く。

  • Learning from Books & Podcasts

    読んだ本、聴いたポッドキャスト。流れ落ちる前の備忘録。

  • Book Review

    気の向くままに、読み漁った本たちの雑記。

最近の記事

  • 固定された記事

なぜ「企業文化」が大切なのか?|カルチャーデザイン

皆さん「企業文化」と聞いて、一体どのようなものを思い浮かべるだろうか? それはそれぞれのカイシャというものに空気のように存在していて、厳密言えば2つとして同じものは無い、法人におけるDNAや血液のようなものだ。しかし多くの人は「企業文化」というものに対して真に正面から向き合い、それが根本何であるか、なぜ大切なのか、どんな構造でどんな力学が働くのか、どのように浸透/維持していくのかという深い考察にふけることはきっと無いのだろう。 かく言う私も、そんな「企業文化」という概念に

    • 大帝国の凋落をアナロジーに企業衰退・組織崩壊の基本原理を学ぶ

      コテンラジオの「ケマル・アタテュルク」シリーズ、珍しく「アナロジーとしての学び」を推奨しており、実際「オスマン帝国の凋落」のプロセスが、アナロジーとして企業衰退、並びに組織崩壊への基本原理として普遍性と学びが深かったので、備忘録的にメモしておく。 「歴史」を安易にアナロジーとして援用する危険性 念の為こちらに最初に触れておく。実際コテンラジオの本シリーズ冒頭でもその点に触れているが、歴史からの学びは安易に目の前の社会やビジネスにおける「ソリューション」として援用されがちで

      • 逆境の心理的安全性ー混迷の現代社会を前提としたシン・組織論

        "マネージャーの機能不全がいよいよどうにもならない状況になりつつあるーーー。" こんな問題提議から始まるリクルートワークス研究所の記事が2024年2月7日に公開された。数十年にわたって実在していたミドルマネジメント人材の負荷に対して、近年では"アドオン的"に部下への繊細な「気配り」や細やかな「心配り」、つまり「感情的なケア」が求められるようになったというのが本稿の主な考察となっている。 大変興味深い"論点の提議"であり、マネージャーの具体的な負荷の実態に対して独自アンケー

        • 脱タムパ的思考論ー「言語化がスゲぇ」が実は全く凄くない理由。

          今はタムパ(タイムパフォーマンス)の時代と言われて久しい。特に若い世代(Z世代)を中心に「消費コンテンツの短尺化」という視点から全方位的な行動心理へ拡張されている。つまり、コンテンツを起点にあらゆる物事に人類が向き合う「態度」がせっかちになっているのである。これはいわゆる若者だけには留まらない生活・思考トレンド的な様相を呈している。このトリガーとなっているの言うまでもなくネット、スマホ、ショート動画の流れにある。 何はともあれ、信号待ちやエスカレーターでも手元のスマホでコン

        • 固定された記事

        なぜ「企業文化」が大切なのか?|カルチャーデザイン

        マガジン

        • Company Culture|カルチャーデザイン
          Kenji Tomita / 冨田憲二
        • Runtrip Crew
          Runtrip, Inc.|株式会社ラントリップ 他
        • 呼吸。
          Kenji Tomita / 冨田憲二
        • Learning from Books & Podcasts
          Kenji Tomita / 冨田憲二
        • Book Review
          Kenji Tomita / 冨田憲二
        • Running, English, Lifehack
          Kenji Tomita / 冨田憲二

        記事

          「成長の踊り場」で組織課題が噴出する本当の理由

          多くのスタートアップが急激な成長を成し遂げた後に直面してしまう「成長の踊り場」において、私自身も組織課題が噴出する場面に当事者として立ち会い、組織・カルチャーに責任を持つ立場として忸怩たる思いを経験した。 あれは一体どういう現象だったのか、どのような複合的な要因であのような「カオス」が現出してしまったのか。引き続き横目でも見聞きする本現象について回顧的な考察を中心に展開する。サマリとしては次の3つに集約できると考える。 1)「成長」というポジティブ要因が薄まり、相対的に「

          「成長の踊り場」で組織課題が噴出する本当の理由

          全ては"勝ち続ける"ために。圧倒的逆算で創られていったサイバーエージェントの企業文化論|企業文化をデザインする人たち#05

          2023年6月1日に出版された「企業文化をデザインする」を執筆する過程であらためて実感した「企業文化」の底知れぬ奥深さと影響力。 そんな「企業文化」をさらに深め、多くのビジネスリーダーにとって「デザインする価値があるもの」にするため、「企業文化」と常に向き合ってきたIT業界・スタートアップのトップランナーにインタビューする短期連載企画。 ーー「企業文化をデザインする人たち」 第5弾を最終回とし、トリをお願いしたのは株式会社サイバーエージェントの創業期から事業・組織の成長

          全ては"勝ち続ける"ために。圧倒的逆算で創られていったサイバーエージェントの企業文化論|企業文化をデザインする人たち#05

          “カルチャーとは組織のOS”未踏の地に立てた旗をグリップし続ける握力の源泉|企業文化をデザインする人たち#04[後編]

          2023年6月1日に出版された「企業文化をデザインする」を執筆する過程であらためて実感した「企業文化」の底知れぬ奥深さと影響力。 そんな「企業文化」をさらに深め、多くのビジネスリーダーにとって「デザインする価値があるもの」にするため、「企業文化」と常に向き合ってきたIT業界・スタートアップのトップランナーにインタビューする短期連載企画。 ーー「企業文化をデザインする人たち」 第4弾となる今回は、株式会社グッドパッチで同社のカルチャーの基礎を築いてきた高野葉子さんです。

          “カルチャーとは組織のOS”未踏の地に立てた旗をグリップし続ける握力の源泉|企業文化をデザインする人たち#04[後編]

          “社内の不安を払拭する”逃げない背中を信じ続けるフォロワーシップの底力|企業文化をデザインする人たち#04[前編]

          2023年6月1日に出版された「企業文化をデザインする」を執筆する過程であらためて実感した「企業文化」の底知れぬ奥深さと影響力。 そんな「企業文化」をさらに深め、多くのビジネスリーダーにとって「デザインする価値があるもの」にするため、「企業文化」と常に向き合ってきたIT業界・スタートアップのトップランナーにインタビューする短期連載企画。 ーー「企業文化をデザインする人たち」 第4弾となる今回は、株式会社グッドパッチで同社のカルチャーの基礎を築いてきた高野葉子さんです。

          “社内の不安を払拭する”逃げない背中を信じ続けるフォロワーシップの底力|企業文化をデザインする人たち#04[前編]

          "カルチャーが戦略を食う。"シリコンバレーから見た知的好奇心と忍耐強さという日本文化の価値とは|企業文化をデザインする人たち#03

          2023年6月1日に出版される「企業文化をデザインする」を執筆する過程であらためて実感した「企業文化」の底知れぬ奥深さと影響力。 そんな「企業文化」をさらに深め、多くのビジネスリーダーにとって「デザインする価値があるもの」にすべく、「企業文化」と常に向き合ってきたIT業界・スタートアップのトップランナーにインタビューする短期連載企画。 ーー「企業文化をデザインする人たち」 第3弾となる今回は、SmartNews, Inc. US拠点の立ち上げメンバーで、今年まで「Hea

          "カルチャーが戦略を食う。"シリコンバレーから見た知的好奇心と忍耐強さという日本文化の価値とは|企業文化をデザインする人たち#03

          全部「愛」だった。企業文化を紡ぐ人財に欠共通する欠かせない資質|企業文化をデザインする人たち#02[後編]

          2023年6月1日に出版される「企業文化をデザインする」を執筆する過程であらためて実感した「企業文化」の底知れぬ奥深さと影響力。 そんな「企業文化」をさらに深め、多くのビジネスリーダーにとって「デザインする価値があるもの」にすべく、「企業文化」と常に向き合ってきたIT業界・スタートアップのトップランナーにインタビューする短期連載企画。 ーー「企業文化をデザインする人たち」 第2弾となる今回は、株式会社マネーフォワードで10年近く同社の企業文化デザインの中心人物として活躍

          全部「愛」だった。企業文化を紡ぐ人財に欠共通する欠かせない資質|企業文化をデザインする人たち#02[後編]

          大失敗から始まった企業文化の"自律機能"が出来上がるまで|企業文化をデザインする人たち #02 [前編]

          2023年6月1日に出版される「企業文化をデザインする」を執筆する過程であらためて実感した「企業文化」の底知れぬ奥深さと影響力。 そんな「企業文化」をさらに深め、多くのビジネスリーダーにとって「デザインする価値があるもの」にすべく、「企業文化」と常に向き合ってきたIT業界・スタートアップのトップランナーにインタビューする短期連載企画。 ーー「企業文化をデザインする人たち」 第2弾となる今回は、株式会社マネーフォワードで10年近く同社の企業文化デザインの中心人物として活躍

          大失敗から始まった企業文化の"自律機能"が出来上がるまで|企業文化をデザインする人たち #02 [前編]

          経営統合下でコロナへ突入…「組織の分断」が教えてくれたカルチャーの底力|企業文化をデザインする人たち#01[後編]

          2023年6月1日に出版される「企業文化をデザインする」を執筆する過程であらためて実感した「企業文化」の底知れぬ奥深さと影響力。 そんな「企業文化」をさらに深め、多くのビジネスリーダーにとって「デザインする価値があるもの」にすべく、「企業文化」と常に向き合ってきたIT業界・スタートアップのトップランナーにインタビューする企画をスタートさせます。 ーー「企業文化をデザインする人たち」 今回がそんな連載企画の第1弾。トップバッターは私自身が自らのキャリアで多くを教わってきた

          経営統合下でコロナへ突入…「組織の分断」が教えてくれたカルチャーの底力|企業文化をデザインする人たち#01[後編]

          経営者になってやらなかった最大の失敗は「新卒採用」と言い切れる理由|企業文化をデザインする人たち#01[前編]

          2023年6月1日に出版される「企業文化をデザインする」を執筆する過程であらためて実感した「企業文化」の底知れぬ奥深さと影響力。 そんな「企業文化」をさらに深め、多くのビジネスリーダーにとって「デザインする価値があるもの」にすべく、「企業文化」と常に向き合ってきたIT業界・スタートアップのトップランナーにインタビューする企画をスタートさせました。 ーー「企業文化をデザインする人たち」 今回がそんな連載企画の第1弾。トップバッターは私自身が自らのキャリアで多くを教わってき

          経営者になってやらなかった最大の失敗は「新卒採用」と言い切れる理由|企業文化をデザインする人たち#01[前編]

          【無料公開】書籍「企業文化をデザインする」はじめに〜序章(2023年6月1日発売)

          はじめに ビジネス書の冒頭らしからぬ〝問い〞からはじめさせてください。 「皆さんには〝気〞が見えますか?」  ヒトは「やる気」「活気」「熱気」といった〝気〞を感じることができる生き物です。しかし、実際には目に見えません。当然これらは、定量的に測定することも不可能です。そして、目に見えないもの・定量化できないものというのは、「ビジネス」と呼ばれる世界からは排除・敬遠されがちです。特に論理的に切れ味よく説明・検証できないものをビジネスの世界に持ち込むのが大変難しいのが今という

          【無料公開】書籍「企業文化をデザインする」はじめに〜序章(2023年6月1日発売)

          熱狂の桜ヶ丘|スマートニュースとカルチャーデザイン

          "企業のカルチャーは創業過程、成長過程で様々な成功体験を通じて構築され深められ、時を経て虚い変化する。カルチャーは注意深くデザインし続けなければ自然の摂理のように拡大とともに薄まり、時代や環境の変化に影響を受ける——" 企業という生命体のDNAがそうであるならば、生い立ちや成り立ちをごく一定期間でも克明に記録して残しておくことに、社会的意義や一定の知的資産価値を感じざるを得ない。創業時における「生身のカルチャー」を鮮明に記録して残しておくことで、今も成長し続ける古巣にエール

          熱狂の桜ヶ丘|スマートニュースとカルチャーデザイン

          スタートアップが組織崩壊するたったひとつの理由。

          スタートアップの急成長過程でよく耳にする「組織崩壊」というワード。実際の「崩壊」における程度はそれぞれだとは思いますが、要はスタートアップにおける重要リソースあり、全ての土台である"チーム"が機能不全に陥る状態を指しているのだと思います。 当然、100社あればそんな崩壊の程度は100通りあるとは思いますが、個別事象の地雷とも言える特殊解が、他社における学びにはならないのは自明なので、それぞれ紐解いて紹介する価値は低いです。であれば、多くの"崩壊"事例に共通する「最大公約数的

          スタートアップが組織崩壊するたったひとつの理由。