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教育評論

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僕が教育についた本気で考えて書いた記事です。
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#子どもの成長記録

子どもに合理性を押し付けすぎるのは酷だという話

子どもに合理性を押し付けすぎるのは酷だという話

僕は大学時代、経済学部に所属していました。

その4年間で学んだ学問の一つに、ミクロ経済学という学問があります。

(主に学んでいたのは経営や会計、統計などでしたが)

この学問では、局所的な視点で消費者や企業を見つめ、経済について考察します。

内容自体は面白いのですが、僕はこの学問をあまり好きになることができませんでした。

というのも、人間の行動が合理的であることが前提とされているからです。

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大人が子どもの逃避手段を奪ってしまってはいないだろうか

大人が子どもの逃避手段を奪ってしまってはいないだろうか

突然ですが、あなたは『逃避』という言葉に対してどのようなイメージをもつでしょうか。

少し考えてみてください。

ただし今回は、戦略的に撤退することは『逃避』に含めないことにします。

さて、どうでしょうか?

・甘え
・情けない
・好ましくない

こういった言葉が出てきたのではないでしょうか?

回答には個人差があるでしょう。

しかしおそらく、マイナスイメージを抱いたことは全員に共通すると思い

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弱みを改善するのではなく強みを伸ばす教育を

弱みを改善するのではなく強みを伸ばす教育を

僕の中学校の友人にこんな奴がいた。

野球部に所属して活躍しながら、定期テストでクラス1位をとる。

さらに文化祭では得意のピアノを披露して会場を沸かせる。

絵に描いたような完璧少年だった。

しかし残念ながら、この世界においてそんな人間はマイノリティだ。

ほとんどの人間には向き不向きがあり、そこから目を背けたまま生きていくことはできない。

そう、自分の得意なことと不得意なことそれぞれに、し

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子どもが言うことを聞かない原因は言う側にあるのだと思う

子どもが言うことを聞かない原因は言う側にあるのだと思う

子どもを持つ保護者や先生たちがよくこんな愚痴をこぼします。

「子どもが自分のいうことを聞こうとしない」
「勉強をしろと言っても全く聞く耳を持たない」

そして、こういうことを言う大人たちの多くは、その責任の所在を子ども自身に置こうとします。

しかし僕は、子ども自身に問題があるケースよりも、大人の言動に原因があるケースの方が多い気がするのです。

今日はその理由についてのお話です。

そもそも親

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京大に入りたいなら塾なんて行くな

京大に入りたいなら塾なんて行くな

僕は6年前まで、地方の公立高校に通っていました。

そこでは部活に力を入れており、3年生の6月までほぼ毎日練習をしていました。

しかし、その後全力で受験勉強に臨んだ結果、京都大学に現役合格することができました。

ちなみにこの3年間、塾を用いることは決してありませんでした。

僕は何も、塾へ行かずして受験に成功したという自慢をしたいわけではありません。

むしろその逆で、塾へ行かなかったからこそ

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感受性を豊かにして小さな幸福に気づける生き方を

感受性を豊かにして小さな幸福に気づける生き方を

人の『成長』ってなんだろう。

学校や家庭、会社で頻繁に使われている言葉だが、明確な意味を説明しようとすると難しい。

まず考えられるのは、物理的な成長。

身長が伸びたり顔つきが大人っぽくなったりすること。

次に、目に見える能力の成長。

勉強やスポーツ、仕事などの能力が向上すること。

僕は世間で用いられる『成長』という言葉は、たいていこの2つに分類できると思う。

しかし最近、このどちらに

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嫌だとはっきり言える子どもって素敵じゃないか

嫌だとはっきり言える子どもって素敵じゃないか

「算数の宿題なんてしたくないよ」
「トマトなんてまずいから食べたくない」
「1日に1時間しかゲームできないなんて嫌だ」

子どもというのは自由でわがままな生き物だ。

自分の欲望に素直で、嫌なことからは簡単に目を背けようとする。

そういった行動に手を焼いている保護者の方がどれほどいることだろう。

しかしこうした子どもたちも、成長するにつれて欲望を抑えるということを覚え始める。

先生に怒られな

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京大卒の僕が両親に最も感謝していること

京大卒の僕が両親に最も感謝していること

僕は両親にすごく感謝している。

この父と母の下に生まれてきてよかったなと心から思う。

今日はその理由について話させてほしい。

①父について

父は僕を何不自由なくここまで育ててくれた。

やりたい習い事は自由にさせてくれたし、奨学金を使わずに大学へ4年間通わせてくれた。

しかも4年間、家賃が高い傾向にある京都で一人暮らしをさせてくれた。

社会人になって自分で生計を立てるようになって、これ

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保護者のみなさん、その習い事は本当に必要ですか?

保護者のみなさん、その習い事は本当に必要ですか?

現在、小学生の大半が何らかの習い事をしている。

僕も小学生の頃、色んな習い事をしてきた。

水泳やテニス、そして習字など。

やっていて楽しかったし、通わせてくれた両親には感謝している。

そんな僕が小学生だった頃から十数年が経ち、最近は習い事事情が大きく変わってきているらしい。

というのも、英会話やプログラミングなどが一般的になってきているのだという。

小学生の頃から将来の就職を見越した習

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