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エッセイ・コラム・ショートショート等々

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ヘッダー画像は尊敬するナンシー関さんの著書です。
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2023年5月の記事一覧

【エッセイ】詩集「家路」完売

【エッセイ】詩集「家路」完売

拙詩集「家路」が完売した。

2020年6月23日に発行した「家路」はコロナ禍に入る直前の2019年末頃から具体的に形にする為の準備が始まった。

今振り返ると「家路」製作が私の詩人としての分岐点となった。

私はその頃スマホすら持っていなかった。
製作の過程でコロナが対岸の火事ではなくなってきたことから話し合いの場も満足にもてなくなり、当初考えていた完成日がどんどん延びていった。
取り残されてい

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【エッセイ】さらけ出す≠不幸自慢

詩とエッセイの両立はいかにスイッチを切り替えられるかが鍵になる。
詩は幻想(ファンタジー)でエッセイは現実(リアル)だ。
どちらも自由な散文という共通点はあるが、ノットイコール(≠)の仲だ。

私は要領も悪いし、順応性も低く、切り替えが下手な自覚がある。どちらかに没頭するともう片方への方向転換がとても困難になる。
それでもどちらも書きたいし書けるようにならなければいけない。
物書きの需要に柔軟に応

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【コラム】井森美幸伝説−バラドルパラダイス−

【コラム】井森美幸伝説−バラドルパラダイス−

バラドルのことばかり考えていた1日だった。

頭の中では井森美幸さんの「瞳の誓い」と「99粒の涙」が鬼リピされていた。
歩いていても、横断歩道で信号待ちしていても、レジに並んでいても、井森美幸さんのことばかり考えている自分がいた。
もう慣れている。こういうことはよくあることなのだ(それもどうかと思うが)
無意識は正直だ。
これは潜在的な説明し難い何かが井森美幸さんについてよーく考えてみろと言ってい

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映画の予告−女囚さそりの乱−

映画の予告−女囚さそりの乱−

時代によって映画の予告も様相を変える。
今まで私が映画館で観てきた予告はあからさますぎず、謙虚なものばかりだった。
それが映画の予告だと認識していた。

だが、70年代の映画は勢いが違った。
白い手書きの毛筆の文字(テロップ)が謙遜せずアピールしてくる。
凄いから観てよね!と、ぐいぐい迫ってくる。
それがあの頃の予告の常識だったのだろう。

今回はそんな清々しいまでに宣伝してくる70年代の映画予告

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オープニングはある意味本編

最近自分で作ったZINEを原作にアニメを作ったらどんな風になるのだろうと妄想しておりまして、オープニングだけそんな深いことも決めず考えずに作っちゃえ!と、静止画でこんな感じかなぁ程度のものを作ったわけなんですね。
まぁ、その後すぐに冷静になって一体私は何をしてるのだろう…と、虚しくなったわけです。

はい。私は血迷ってたわけです。

こんな血迷った危ない奴は極楽へいかせてもらいましょう…
と、いう

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【エッセイ】残留思念の町

【エッセイ】残留思念の町

お元気ですか?
風邪なんかひいてませんか?
遊んでますか?
勉強してますか?
大型連休………楽しんでますか?

これじゃあまるで知る人ぞ知る中森明菜様のアルバム『ファンタジー〈幻想曲〉』に収録された語りだけのトラック「明菜から……。」じゃないか。と、早速わけがわからない出だしになってるが、要するに5月の大型連休如何お過ごしでしょうか?と、お尋ねしたかったのだ(まわりくどい)。
ちなみにこちら↓が「

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【エッセイ】あの時は嘘じゃなかった

人の趣味や好みや嗜好は変化するんだなと39歳後半戦の今つくづく思う。
そして最近何かとつくづくという言葉を使いがちだ。
それだけつくづくと使えるくらいそれなりに歳を重ねたんだなとつくづく思う。(つくづく地獄)

昔はNHKの番組は暗くて難しくて堅苦しくてつまらないと専ら民放のチャンネルをぐるぐる周回していた。
NHKは朝ドラ「あぐり」と大河ドラマ「利家とまつ」、そして紅白歌合戦の小林幸子さんと美川

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【エッセイ】ゲド戦記のクモがよぎった

【エッセイ】ゲド戦記のクモがよぎった

人生50年は織田信長の時代。
今は何年だ?
100年だっけか…80年だっけか…
年齢というのは個人差が激しいなとつくづく思う今日この頃。

お昼の30分間の通販番組でグルコサミンだのコラーゲンだの日替わりで紹介されてる中で愛用者の年齢にお世辞抜きに驚愕した。

80歳を超えた女性が信じられないくらい若々しく悩みだった顔の皺を商品の美容液を使用してプルンプルンに潤った頬を、ほら、こーんなに、フフフと

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【エッセイ】わたしはちょろい

わたしはちょろい。
とってもちょろい。
中島みゆきさんの「うらみ・ます」の弱みにつけこまれるあたしばりにちょろい。

だが、「うらみ・ます」のあたしはこわいぞ。
あたしを笑い者にして賭けたお前らを死ぬまでうらむのだから。
わたしもこのあたしのようにとことんではある。
恩人には義を尽くすが不義理な輩は「うらみ・ます」
もしご要望があれば「怨み節」モードも対応可である。

さて、話が大分物騒になってき

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