猫の恩返し

詩と音楽記事を主に書いています。文章を書くということが好きなので、小説、エッセイ、小論…

猫の恩返し

詩と音楽記事を主に書いています。文章を書くということが好きなので、小説、エッセイ、小論文、イラストなどにも挑戦していきたいと思っています。ペンネームは猫を飼い出してから、人生が好転していったことに由来しています。よろしくお願いします。

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固定された記事

夏のうた個人的15選【洋楽編】

「冬のうた個人的10選」というのを去年のクリスマスシーズンに合わせてやったりしましたが、今回は「夏のうた」ということで。冬のうたと同じように邦楽洋楽混合でやろうと…

15

それでいいよ

要は 人殺しは 止めてくれ 戦争は止めてくれ 後ろで 武器売ってる奴を 止めてくれ あんまり ややこしいのは 嫌いだ あいつが 救世主だろうが 神のご加護だろうが 知らない…

猫の恩返し
17時間前
6

地続き

言葉は誰かと繋がりたいというより 自分と繋がりたい気持ちの表れで 手紙は誰を想定するでもなく 言葉を纏う世界であれ 何もないのに 耐えられないのは 寂しいのが 嫌だか…

猫の恩返し
20時間前
8

蝶々

不意に現れた 蝶々に 大切な人や 猫を重ねる ほんの わずかの間だけでも 僕に会いに 生まれ変わってきた そう感じる時がある 柔らかい気持ちに 暑さを忘れた 木陰が 優しく…

4

地平線の高さ

小さなひとり旅 風が吹けば 消えてしまいそうに 凍える夜 大勢に紛れながら 幻想だと 言い聞かせながら 砂漠に残した 足跡は 振り返らない いつもと 変わらない調子で 流れ…

8

コード

古いゲームに 刻まれたコードを 紐解いて 記憶を遡れば 溢れる残滓が 炙り出す お前の理由 飽きたけど 他にやることないし 未来は不透明な 揺りかご 揺り返し 言えなかっ…

5

銀色の月2

水が流れていく 銀色に光ながら 月に昇る 風のような 揺らめき 満月がただ 綺麗な夜 これ以上ない 高さの記憶が 断片的に 凹んだすべてを 埋める 満たされる 肉体から離れ…

14

整骨院最後の日【エッセイ】

 7年前の今日、僕は約10年勤めた整骨院を辞めました。当日の朝まで今日が最後だとは露とも思わず、最後は突然やってきました。その前にこの日に至るまでの経緯を少し触れ…

22

日傘

寝不足で 猛暑日に 外出はしない 無理はしない 熱中症になって 体調崩して 仕事は休めない やらなければ ならないことを 確実に この夏は こなさないと いけないから 日傘…

12

筆ペンで食卓の上にあったお茶碗、ティッシュ、小さな観葉植物を描いてみました。

6

引力

誤解しながら 近づいたり 遠ざかったり 波を型取りながら 僕らは互いを 回り続ける いつか安定軌道に 乗るまで また遠慮したり 傷つけたりを 繰り返すだろうけど 離れて…

13

黒い線

黒い線越えるから 当たるねん 何か弾が 飛んで来てな どっかで 線越えて 見えへん装置の ボタンとか 知らんで踏んで 押したんちゃうか 身に覚えない イヤーなこと 起こるん…

5
+12

最近撮った写真【3】

16

カーテンの向こう

孤独な結晶を 寝不足のまま つぶやく 明日一日分の 水を頭から被る それは 僕の責任の範囲外 またそう 流れたがる言葉 嫌いになる一瞬 光が闇を纏いながら 地上に落ちてい…

13

遠くの花火

遠くに上がる 花火を見ていた 今はもう そんなときめきもなく 修行の日々が 続いている 負荷をかけないと 潤いは戻らない 怠惰で空虚な 理由は まだわからない 気が付か…

11

誕生日2

誕生日が楽しかったのは もう随分と 昔の話 誕生日会なんて 一時流行ってたなあ なんて 思い出したり 僕は遅い方だったから いくつか プレゼントを用意した後 これだけやっ…

10
夏のうた個人的15選【洋楽編】

夏のうた個人的15選【洋楽編】

「冬のうた個人的10選」というのを去年のクリスマスシーズンに合わせてやったりしましたが、今回は「夏のうた」ということで。冬のうたと同じように邦楽洋楽混合でやろうと思いましたが、洋楽だけでもかなりの数(15曲)になったので洋楽邦楽に分けて、たぶん2回くらい続けて(間隔は空くかもですが)やっていくと思います。年代は幅広く1960年代から1990年代にかけて、個人的に「夏っぽい」と感じさせる曲を選んでみ

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それでいいよ

それでいいよ

要は
人殺しは
止めてくれ
戦争は止めてくれ
後ろで
武器売ってる奴を
止めてくれ
あんまり
ややこしいのは
嫌いだ
あいつが
救世主だろうが
神のご加護だろうが
知らないけど
いろいろ
終わってくれるなら
それでいいから
戦争は
止めてくれ
人殺しは
止めてくれ
しんどいから
もう
世界に対して
それしか
思えなくなったわ
期待裏切るニュースは
もうたくさんだから
それでいいから
それを
進めて

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地続き

地続き

言葉は誰かと繋がりたいというより
自分と繋がりたい気持ちの表れで
手紙は誰を想定するでもなく
言葉を纏う世界であれ
何もないのに
耐えられないのは
寂しいのが
嫌だから
言葉をスルスル
奥の方から引っ張り出して
自由に誰も向こうにいない
部屋の最果てが
ちょうど孤独が
収まるサイズで
その先端でしか
気持ちと言葉は交差しない
誰向けでも
仮面でもないまま
命というものがあるなら
たぶんそれが
纏う

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蝶々

蝶々

不意に現れた
蝶々に
大切な人や
猫を重ねる
ほんの
わずかの間だけでも
僕に会いに
生まれ変わってきた
そう感じる時がある
柔らかい気持ちに
暑さを忘れた
木陰が
優しく
僕らを包み込む
あ、もう
いなくなってる
でも
あなたを想う時
君を想う時
現れる形が
なんだか
とってもうれしいよ
重ねた想いは
永遠に
失われることのない
思い出の中に
また加わって
いつでも
側にいるから
頑張って
君な

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地平線の高さ

地平線の高さ

小さなひとり旅
風が吹けば
消えてしまいそうに
凍える夜
大勢に紛れながら
幻想だと
言い聞かせながら
砂漠に残した
足跡は
振り返らない
いつもと
変わらない調子で
流れるに任せる
愛が足りない
時々気が付いたフリ
だけど
地平線の高さは
変わらないまま
真っ直ぐ
前を向いて
労ってやれよ
真ん中が
否定に傾く
こんな
寝不足の
朝には特に──

コード

コード

古いゲームに
刻まれたコードを
紐解いて
記憶を遡れば
溢れる残滓が
炙り出す
お前の理由

飽きたけど
他にやることないし
未来は不透明な
揺りかご
揺り返し

言えなかった本心
押し殺した
幾多の可能性
合わせ過ぎたって
誰に?
何に?

裏でほくそ笑んだ
者どもの末路を
辿りたいか?

ノイズは
未来と過去との
葛藤だろう
縛りたい思念と
解放へ導く願いと
争うフィールドにて
配置された

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銀色の月2

銀色の月2

水が流れていく
銀色に光ながら
月に昇る
風のような
揺らめき
満月がただ
綺麗な夜
これ以上ない
高さの記憶が
断片的に
凹んだすべてを
埋める
満たされる
肉体から離れたがる
魂をなだめて
もう少しだけ
延長する
僕らの手を引いて
月の裏側まで
蓄積された
記憶を見ようか
そんな
光を放って
言葉にならない
祈りを捧げる
やはり
月は高いところで
鳴っている
ヒビ割れから
いろいろ壊して
神様

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整骨院最後の日【エッセイ】

整骨院最後の日【エッセイ】

 7年前の今日、僕は約10年勤めた整骨院を辞めました。当日の朝まで今日が最後だとは露とも思わず、最後は突然やってきました。その前にこの日に至るまでの経緯を少し触れておきます。語り出すと人生すべてになりそうだし、至る所で「引きこもり」や「うつ病」ネタは書いてきているので、ここでは「整骨院」に絞って書いていきたいと思います。
 2006年の9月20日とかでしたか、それまで新聞配達の朝刊や夕刊だけしてい

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日傘

日傘

寝不足で
猛暑日に
外出はしない
無理はしない
熱中症になって
体調崩して
仕事は休めない
やらなければ
ならないことを
確実に
この夏は
こなさないと
いけないから
日傘は遠慮なく
差します
見栄張って
カッコつけて
やせ我慢して
熱中症になって
いろいろ
失うのは嫌です
男らしさは
たぶん
命をより良い形で
運んでいくことだから
もう変な見栄とか
カッコ悪いとか
やせ我慢とか
いらない
夏はた

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筆ペンで食卓の上にあったお茶碗、ティッシュ、小さな観葉植物を描いてみました。

引力

引力

誤解しながら
近づいたり
遠ざかったり
波を型取りながら
僕らは互いを
回り続ける

いつか安定軌道に
乗るまで
また遠慮したり
傷つけたりを
繰り返すだろうけど

離れていかないのは
ちょうどいい
引力が
互いに働いているから

星のような
原子のような

大きいような
小さいような

そんな関係を
続けていくのだろう──

黒い線

黒い線

黒い線越えるから
当たるねん
何か弾が
飛んで来てな
どっかで
線越えて
見えへん装置の
ボタンとか
知らんで踏んで
押したんちゃうか
身に覚えない
イヤーなこと
起こるんは
きっと知らん間に
いろいろやらかして
越えまくってたんやで
気ぃつけるわ、オレも
全部切り離して
見なアカンから
大変やけど
流れ弾に当たって
痛いの嫌やん?
黒い線の枠内おったら
いろいろ護ってくれるやろ
ここまで
繋いで

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カーテンの向こう

カーテンの向こう

孤独な結晶を
寝不足のまま
つぶやく
明日一日分の
水を頭から被る
それは
僕の責任の範囲外
またそう
流れたがる言葉
嫌いになる一瞬
光が闇を纏いながら
地上に落ちていく
誰にもならない
誰かの破片
繋がり合う
ネットのような
マットのような
思い描く
メタフィールド
残像が絡まり合って
世界を配置する
孤独な蜘蛛の糸
また絡まり合う
ひとりになれば
乾いた音
乾いた光
でも安らぎ
慣れすぎたと

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遠くの花火

遠くの花火

遠くに上がる
花火を見ていた

今はもう
そんなときめきもなく
修行の日々が
続いている

負荷をかけないと
潤いは戻らない
怠惰で空虚な
理由は
まだわからない

気が付かないうちに
そうなっていた
輝きだけが
常温保存されたまま
遠くになるのを
嘆いた

ケースを壊して
ダイアモンドを
取り出したい
もがいた日々も
また遠く

幾層にも
重なった過去の上
そろそろ
負荷は潤いを
取り戻すほどに

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誕生日2

誕生日2

誕生日が楽しかったのは
もう随分と
昔の話
誕生日会なんて
一時流行ってたなあ
なんて
思い出したり
僕は遅い方だったから
いくつか
プレゼントを用意した後
これだけやったから
さぞ──

まあ
子どもなんで
そこまで
たいしたものは
あげてないけど

自分のは
いいもの
欲しいもの
くれないかな
とか

あんまり覚えてないから
たぶん
期待に沿ったものは
もらえてなかったかな

母親や
おばあち

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