Suribachi

旅・料理・猫好きの科学者。 コペンハーゲンをベースに色々放浪や暮らしの様子を度々書いて…

Suribachi

旅・料理・猫好きの科学者。 コペンハーゲンをベースに色々放浪や暮らしの様子を度々書いています。

記事一覧

旅#11 カメラ一台レンズ一本にしようよ

旅の共に僕はLeica M10-RにSummicron-M 50mm f/2を現在愛用しています。それ以外に機材は無いのか!と聞かれることがあるのですが、無いです。哲学というほどのものではな…

Suribachi
1か月前
6

旅 #10 カオスで美しいタイ

母がタイ人ということもあり、幼少の頃からタイにはかなり行っている筆者だが、タイという国のイメージを中々捉えられなかった。 バンコクに行ったことのある方ならお分か…

Suribachi
5か月前
23

旅 #9行き当たりばったりな旅

扉絵にあるのはバチカンのサン・ピエトロ大聖堂。朝一番に人気が少ない中入ると窓から入る光で教会は神々しくも照らされているという忘れられない思い出がある。 こんな光…

Suribachi
5か月前
13

旅#8 コペンハーゲンっぽい

コペンハーゲンというと北欧のパリなどと大それた通り名を持っているのですがここに住んでいる僕が感じる「コペンハーゲンっぽさ」を取り上げてみたい。 一つに気取ってい…

Suribachi
8か月前
18

旅#7 イタリアの田舎のすゝめ

ローマ、フィレンツェ、ミラノとイタリアには魅力的な都市が点在するが是非とも田舎の村に行ってほしい。田舎にこそイタリアの本質があると僕は思っている。 ネットで調べ…

Suribachi
8か月前
26

旅#6 デンマークの秋に咲くひまわり

目に入る限り一面に咲くひまわり畑、眩しいくらいに黄色の花びらが夏を象徴してくれる 10度を下回る「秋風」吹くデンマーク・シェラン島、10月中旬に差し掛かり夏の記…

Suribachi
8か月前
6

旅#5 6世紀にできた修道院

まず日本人観光客がわざわざ行くことはないカンパニア州とラツィオ州の境にあるのがモンテ・カッシーノ修道院 古代にはアポロ神殿があったが6世紀頃に修道院が建てられ何…

Suribachi
8か月前
6

旅 #4 恋しきパリ

パリの街並みに魔生の魅力を感じない訳にはいかない 朝早いリュクサンブール公園には黄色い秋の光が差し込み、歩いていると度々朝露が肌に当たる 行き交うのは通勤途中の…

Suribachi
9か月前
2

旅#3 冬に備える北欧

夏の暖かい光が夜遅くまで照らされているのも束の間、秋風がビュンビュン流れる10月上旬コペンハーゲン コペンハーゲンっ子は意地なのか半袖の人がまだまだ沢山、15度…

Suribachi
9か月前
13

旅#2 ワルシャワの教会

ここに来る目的といえば聖十字架教会、ショパンの心臓を保管している教会でも知られている 詳しい記事を書いているので気になる方は読んでいただきたい ヨーロッパの旅で…

Suribachi
9か月前
2

旅#1 鎌倉円覚寺

ライカM10-Rを購入して約2年程経ちようやく手に馴染んだ頃です。 旅先などで出会う文化の輪郭や空気を写し込んでいきます。 梅雨の鎌倉円覚寺 雨の粒が木の葉に弾かれる…

Suribachi
10か月前
4

Leica Summicron M 50mm f2 4th (ライカ ズミクロン) のすゝめ

長い間フォクトレンダーAPO-Lanthar50mmをライカm10Rにつけてライカライフを充実に送っていました。ある日、ふと入ったカメラ屋さんで中古のズミクロン50mm4thを手に取り…

Suribachi
1年前
43

ポーランドの心臓:ショパンの眠る教会

ワルシャワの聖十字架教会(Bazylika Świętego Krzyża)にはショパンの魂が眠っている。 39歳の若さでショパンはフランスで永眠。遺書に心臓を聖十字架教会の柱の下…

Suribachi
1年前
19

デンマーク王族が眠るロスキレ大聖堂

コペンハーゲンから西に向かうと古都ロスキレがある。スカンジナビア最古の都市の一つであり、ヴァイキングの重要な拠点、10世紀から1443年までデンマークの首都ととても歴…

Suribachi
1年前
5

ローマ下町の味:Felice a Testaccio

ローマ料理を堪能するのには「下町」であるテスタッチオ(Testaccio)に行くのを絶対におすすめする。 ローマ市内でも独特の料理文化が発展した裏側にはテスタッチオが屠…

Suribachi
1年前
2

隠れたローマの名所:聖イグナチオ・デ・ロヨラ教会

ローマのとある教会に足を踏み入れると静寂が待っていた。 外の観光客の波とは対比を成すように、聖イグナチオ・デ・ロヨラ教会(Chiesa di Sant'Ignazio di Loyola)の中…

Suribachi
1年前
5
旅#11 カメラ一台レンズ一本にしようよ

旅#11 カメラ一台レンズ一本にしようよ

旅の共に僕はLeica M10-RにSummicron-M 50mm f/2を現在愛用しています。それ以外に機材は無いのか!と聞かれることがあるのですが、無いです。哲学というほどのものではないのですが、基本的にレンズをカメラに一本だけということを心がけております。

ふと振り返ってみて、何故自分はこのスタイルで行くことにしたのか考えていたことを記事にしてみます。

不自由を謳歌する

僕が使ってい

もっとみる
旅 #10 カオスで美しいタイ

旅 #10 カオスで美しいタイ

母がタイ人ということもあり、幼少の頃からタイにはかなり行っている筆者だが、タイという国のイメージを中々捉えられなかった。

バンコクに行ったことのある方ならお分かりでしょうが、町中ごちゃごちゃしている。日本の侘び寂び精神とは正反対に位置しているよう(日本の都市も言えたものではないが)。至る所に何重にも重なる電線と乱雑に敷き詰められた高層ビルが空を覆い尽くして、耳はオートバイとトゥクトゥクのエンジン

もっとみる
旅 #9行き当たりばったりな旅

旅 #9行き当たりばったりな旅

扉絵にあるのはバチカンのサン・ピエトロ大聖堂。朝一番に人気が少ない中入ると窓から入る光で教会は神々しくも照らされているという忘れられない思い出がある。

こんな光景を旅のプランに入っていたか、お分かりのとおりに答えは否。そもそも旅をするということには不確定な性質がつき回ってくるというもの。それが嫌な人が多いため、ネットには旅情報などの需要がある記事が乱立して、そのありふれた記事が旅人の好奇心やらを

もっとみる
 旅#8 コペンハーゲンっぽい

旅#8 コペンハーゲンっぽい

コペンハーゲンというと北欧のパリなどと大それた通り名を持っているのですがここに住んでいる僕が感じる「コペンハーゲンっぽさ」を取り上げてみたい。

一つに気取っていなくて何かいい具合に「抜けている」。街歩く人々の服装は煌びやかさとはかけ離れた、味のあるファッション。これには北欧文化の要になっている「ヤンテの掟」が影響している。いわゆる十ヶ条の処世訓で、まとめると「自分を他人より優れていると思うべから

もっとみる
旅#7 イタリアの田舎のすゝめ

旅#7 イタリアの田舎のすゝめ

ローマ、フィレンツェ、ミラノとイタリアには魅力的な都市が点在するが是非とも田舎の村に行ってほしい。田舎にこそイタリアの本質があると僕は思っている。

ネットで調べたら大抵のことがわかる昨今、情報が全然見つからないことがざらにある。日本語なんて勿論の事、英語で検索してもイタリア語を英語に自動翻訳したサイトを見ても本当に情報が入らない。インスタ映えするものも特にないし観光地化もしてないから日本人がわざ

もっとみる
旅#6 デンマークの秋に咲くひまわり

旅#6 デンマークの秋に咲くひまわり

目に入る限り一面に咲くひまわり畑、眩しいくらいに黄色の花びらが夏を象徴してくれる
10度を下回る「秋風」吹くデンマーク・シェラン島、10月中旬に差し掛かり夏の記憶は遥か彼方に追いやられている

夏を懐かしむよりも目の前にあるかすかに残る緑色を楽しむ事に勤しんでいる
風の強く吹くある夕方に歩いていると夏には黄色かったであろうひまわり畑で目を奪われた
太陽の方を向くのに体力を使い切ったのか全て倒れてい

もっとみる
旅#5 6世紀にできた修道院

旅#5 6世紀にできた修道院

まず日本人観光客がわざわざ行くことはないカンパニア州とラツィオ州の境にあるのがモンテ・カッシーノ修道院

古代にはアポロ神殿があったが6世紀頃に修道院が建てられ何百年もの間、岩山からひとの営みを見守り続けてきた

時には「異教徒」に破壊されるも建て直し、ナポレオンのイタリア侵攻の際にも壊される。さらには第二次世界大戦における激戦区としても知られている

そんな破壊と復興を繰り返してきた修道院だが、

もっとみる
旅 #4 恋しきパリ

旅 #4 恋しきパリ

パリの街並みに魔生の魅力を感じない訳にはいかない

朝早いリュクサンブール公園には黄色い秋の光が差し込み、歩いていると度々朝露が肌に当たる

行き交うのは通勤途中のファッショナブルなパリっ子に運動に勤しむ若い青年たち。もうご隠居された方々なのか、かっこいいおじいさん・おばあさんがベンチでお散歩ついでのおしゃべり。パリの「空気」がここにいるだけで皮膚を通して伝わり、あたかもパリに住んでいるような錯覚

もっとみる
旅#3 冬に備える北欧

旅#3 冬に備える北欧

夏の暖かい光が夜遅くまで照らされているのも束の間、秋風がビュンビュン流れる10月上旬コペンハーゲン

コペンハーゲンっ子は意地なのか半袖の人がまだまだ沢山、15度くらいまでグッと寒くなってきたのに。夏を心の中で終わらせたくないという現実逃避なのかいつも思ってしまう

夏の気分を引きずってピクニックをする人も沢山いるが流石に7時頃には暗くなってしまうので家路につくのも早くなってくる

そうなってくる

もっとみる
旅#2 ワルシャワの教会

旅#2 ワルシャワの教会

ここに来る目的といえば聖十字架教会、ショパンの心臓を保管している教会でも知られている

詳しい記事を書いているので気になる方は読んでいただきたい

ヨーロッパの旅で楽しみにしている一つが教会を巡ること

国々で特徴が違い土地の風土をとてもよく表していると思っている
何百年も信仰の拠り所として時には戦争の舞台になったりと人間の所業が刻まれている

僕の主観ではポーランドのものは質実剛健というかとても

もっとみる
旅#1 鎌倉円覚寺

旅#1 鎌倉円覚寺

ライカM10-Rを購入して約2年程経ちようやく手に馴染んだ頃です。

旅先などで出会う文化の輪郭や空気を写し込んでいきます。

梅雨の鎌倉円覚寺
雨の粒が木の葉に弾かれる音に誘われて道端をよく見るとお地蔵さんと一輪の花

土門拳に憧れて仏像をまじまじと観察
彼のやり方をオマージュするなどと烏滸がましいことをいうわけでもないが一つの僕なりの答えが仏像の中の「光」を映し出す事
僕はこの眼光に囚われてし

もっとみる
Leica Summicron M 50mm f2 4th (ライカ ズミクロン) のすゝめ

Leica Summicron M 50mm f2 4th (ライカ ズミクロン) のすゝめ

長い間フォクトレンダーAPO-Lanthar50mmをライカm10Rにつけてライカライフを充実に送っていました。ある日、ふと入ったカメラ屋さんで中古のズミクロン50mm4thを手に取り試し撮りをしてみたのだが、液晶画面をみて衝撃が走った。「何か」が違う。APO-Lantharの超解像とは違い自分の写したい抽象的な「もの」を写してくれる。巷に言われるライカは空気も写すと言うのも理解できた気がした。

もっとみる
ポーランドの心臓:ショパンの眠る教会

ポーランドの心臓:ショパンの眠る教会

ワルシャワの聖十字架教会(Bazylika Świętego Krzyża)にはショパンの魂が眠っている。

39歳の若さでショパンはフランスで永眠。遺書に心臓を聖十字架教会の柱の下に収める様にと記している。ショパンの死から1年後、姉のルドヴィカ・イェンジェイェヴィチは酒で保管されている心臓をワルシャワに持ち帰り、教会の柱の下で保管された。

フランスで音楽家として成功を収めていたショパンだが、ポ

もっとみる
デンマーク王族が眠るロスキレ大聖堂

デンマーク王族が眠るロスキレ大聖堂

コペンハーゲンから西に向かうと古都ロスキレがある。スカンジナビア最古の都市の一つであり、ヴァイキングの重要な拠点、10世紀から1443年までデンマークの首都ととても歴史的にも重要な街。そんな街に世界遺産でもあるロスキレ大聖堂がどっしりと構えている。コペンハーゲンからも電車で25分で着くので気軽に行けるのもありとてもおすすめのスポット。

この大聖堂の始まりには諸説がある。伝説では10世紀にハーラル

もっとみる
ローマ下町の味:Felice a Testaccio

ローマ下町の味:Felice a Testaccio

ローマ料理を堪能するのには「下町」であるテスタッチオ(Testaccio)に行くのを絶対におすすめする。

ローマ市内でも独特の料理文化が発展した裏側にはテスタッチオが屠殺区域だったというのが大きい。肉屋や労働者が密集したエリアで肉全般を扱いう料理に定評があるが内臓肉を使った料理も数々生み出された(パヤータやローマ風のトリッパ等)。

そんな地区にFelice a Testaccio という193

もっとみる
隠れたローマの名所:聖イグナチオ・デ・ロヨラ教会

隠れたローマの名所:聖イグナチオ・デ・ロヨラ教会

ローマのとある教会に足を踏み入れると静寂が待っていた。

外の観光客の波とは対比を成すように、聖イグナチオ・デ・ロヨラ教会(Chiesa di Sant'Ignazio di Loyola)の中には祈りを捧げる人や内壁をゆっくりと観察する人がまばらといる。

足を踏み入れて目につくのはイエス・キリストを中心とした天井画、これにはつい感嘆の声を漏らしてしまう。これには17世紀に活躍した建築家、アンド

もっとみる