見出し画像

ローマ下町の味:Felice a Testaccio



ローマ料理を堪能するのには「下町」であるテスタッチオ(Testaccio)に行くのを絶対におすすめする。

ローマ市内でも独特の料理文化が発展した裏側にはテスタッチオが屠殺区域だったというのが大きい。肉屋や労働者が密集したエリアで肉全般を扱いう料理に定評があるが内臓肉を使った料理も数々生み出された(パヤータやローマ風のトリッパ等)。

そんな地区にFelice a Testaccio という1936年から続いている名店がある。ローマ料理でも知名度が特に高いカチョ・エ・ぺぺで有名な店だが地元の料理全般をやっている。


来店時、オーダーしたのは勿論カチョ・エ・ぺぺ。Feliceの作り方はとても伝統的でトンナネッリというかなり太い卵麺を使用してこれでもかというほどペコリーノ・ロマーノをパスタに被せてくる。席に運ばれたパスタはウェイターによって軽快に混ぜられる。因みにレシピは店のホームページに載っているので気になる方は是非みてもらいたい。


カチョ・エ・ぺぺ



一口頬張ると濃厚なチーズの風味に控えめに言ってバリカタレベルのアルデンテで茹であがったトンナレッリが絡みついている。旨さの後にびっくりするくらいの塩っぱさが襲う。運悪く唇に傷があったのか塩が染みて異常に痛かった。

一口食べる事に衝撃が来る、だが不思議な事にフォークは止まらない。旨味・食感・塩味が暴力的な波の様に追ってくる。日本人の作る味にはまずない世界観。これがあるから面白い。

他にもFelice風ラビオリとクラシックな仔牛のサルティンボッカ。どちらも秀逸。こちらの方がバランスが取れていて落ち着いて食べられる。


ラビオリ


サルティンボッカ


撮影機材:
カメラ:ライカM10R
レンズ:フォクトレンダーアポランター50mm

写真の趣旨を少し変えて他のブログでも掲載しております。どうぞご覧ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?