#恋愛
女の生き難さを物語る花
連載シリーズ 物語の“花”を生ける 【プロローグ】はこちらから
第11回 『源氏物語』 朝顔の巻
駅の改札で待ち合わせをしていると、女子高生がふたり、向こう側から歩いてきた。
眩いばかりのエネルギー、この瞬間にしかない生命のきらめき。
その年齢にあるときは気がつかなかったけれど、私の人生にも、きっとそんな一瞬があったのだろう・・・。
そんな気持ちで近づいてくるふたりを眺めていると、そのうち
それでも太陽をみつめつづけた花
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第10回 映画 『ひまわり』(監督:ヴィットリオ・デ・シーカ 主演:ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ)
トリエステのロンキ・デイ・レジョナーリ空港(通称 フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア空港)に到着したのは、空にまだ、オレンジ色のグラデーションが残る時間だった。
薄暗いターンテーブルところで荷物が出てくるのを待ちなが
花に生かされ、花に奪われたラブストーリー
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第7回 『うたかたの日々』(ボリス・ヴィアン)花を生けるというのは、実にお金がかかる。もちろん生ける頻度、花の種類や量、表現したい世界観などによって、かける額は違うけれど、上手になろう、自分の世界を表現して他者に見てもらおうとすると、相応にかかる。
お茶やカメラ、釣り、車、楽器など道具にお金がかかる仕事や趣味はたくさんあるけど、花
純度の高い恋は地に落ちて、いっそう輝く
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第1回 ナイチンゲールとばらの花 (オスカー・ワイルド)子どもの頃、女優の岸田今日子さんや宮城まり子さんらが声優となって、世界の名作童話を語るというテレビアニメがあった。童話といっても昔話やおとぎばなしの回もあれば、世界の近現代の作家が人間の真善美やかなしみを描いた短編作品の回もあった。
私は基本的に昔話やおとぎばなしの回の方が好