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ステキなクリエーターさんたちの気になる記事を集めています。
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~君たちはどう生きるか~映画「イントゥ・ザ・ワイルド」

~君たちはどう生きるか~映画「イントゥ・ザ・ワイルド」

 人生は、究極の「自分探し」の旅なのかもしれない。
しかし、旅の途中でいつしか「生きる意味」に背を向け、瑣末な日常に埋没して生きる人々が大半ではないか。

「自分探し」の旅は、「幸福探し」の道程でもあるのだ。この世に生を受けた意味を深く考えた時に、「幸福とは何か?」の答えを手にするのだと思う。怠惰な日常から一歩前に踏み出した時に、私達は新しい自分を発見できるのだ。

 この映画の主人公・クリスは、

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(004) 2023年の振り返り(その他の本編)

(004) 2023年の振り返り(その他の本編)

何をもって「その他」とするのか。考え始めると分類の沼にハマってしまう。ここはいっそのこと、割と明確な小説などの文芸、コミック以外をその他でくくっちまおう。

2023年に読んで印象に残った、その他の本のリスト

『小山田圭吾の「いじめ」はいかにつくられたか 現代の災い「インフォデミック」を考える』
片岡大右(集英社新書)

『江戸とアバター 私たちの内なるダイバーシティ』
田中優子・池上英子(朝日

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2023年の振り返り、2024年の抱負……年末年始はnoteに投稿して、プレゼントをもらおう!

2023年の振り返り、2024年の抱負……年末年始はnoteに投稿して、プレゼントをもらおう!

2023年12月25日(月)11:00〜2024年1月9日(火)10:59に、noteの連続投稿企画を開催します! 期間中に指定のお題に沿った記事を5本以上投稿した方には抽選で、noteのオリジナルグッズをプレゼントします。

2023年もあと少しで終わり。今年の振り返り、学んだこと、やり残したこと、年末にやっておきたいこと……noteにまとめてみませんか? そして年を越したら、2024年の目標や

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【古典】私は今、新訳「源氏物語」と闘っています!

【古典】私は今、新訳「源氏物語」と闘っています!

最近、私は闘っています。
本屋さんに行くたびに。

今月に新刊として発刊された河出文庫は
古典作品が多かった。
訳者もじつに豪華。
『平家物語』古川日出男、訳。
『古事記』池澤夏樹、訳
『伊勢物語』川上弘美、訳。

そうして私が今、闘っているのは、
『源氏物語』角田光代、訳です。

少し立ち読みしたんですが、
さすが、角田光代。
わかりやすく、
源氏物語もスラスラと
読めるではありませんか。

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【生誕100年】遠藤周作、純文学以外のオススメ10作品はこれだ?

【生誕100年】遠藤周作、純文学以外のオススメ10作品はこれだ?

今日は、キリスト教の救済等を
テーマにした作家・遠藤周作の、
オススメ作品を紹介したい。

とはいえ、生誕100年になっても
なお人気の高い作家だから、
当たり前に純文学を紹介しても、
つまらないでしょう。

それなら、というわけで、
純文学以外の作品で、
オススメのものを、
セットリスト風に紹介していたい
と思います。

つまり『沈黙』『深い河』や
『海と毒薬』『侍』『死海のほとり』
などは除い

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【文学】谷崎潤一郎がよく分からない!?

【文学】谷崎潤一郎がよく分からない!?

谷崎潤一郎が分からない。

学生時代に
谷崎潤一郎の名作だという、
ただその一点で
無理をして『痴人の愛』や『春琴抄』を
読んだことはありましたが、
それまでに読んできた
夏目漱石や森鴎外や芥川龍之介らと
何かがまるで違うのです。
何かがまるで欠落してるんです。

若い時代は、どんなスタンスで
谷崎潤一郎と向き合うのがいいか
困り果てていました。
大きい声じゃ言えないけど、
『細雪』はかならず

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2023年11月、全体の空模様。

2023年11月、全体の空模様。

☆☆

12星座別の11月の占いは、以下でどうぞ!

☆☆

こんにちは、石井ゆかりです。
今回はアップが1日強遅れて、申し訳ありませんでした! 
早速(?)、今月の空模様です。

牡牛座ー蠍座のオポジション、水の星座のエモーション

今月は蠍座に3星で牡牛座の2星とオポジションの状態からスタートです。火星は蠍座でオウンサイン、とても強い状態です。牡牛座は所有や物資や経済、蠍座は闘いや支配と関係の

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もう一度、またもう一度。

もう一度、またもう一度。

たとえばここに、ビートルズが好き、という男がいたとする。

好きなアルバムは『ラバーソウル』。初期も後期もいいんだけど、『ラバーソウル』あたりのビートルズがいちばん好きなんだよねえ、なんて話をしている。いや、これはほかのミュージシャンの、ほかのアルバムでもかまわない。ただのたとえ話である。

それでこの場合、ほぼ間違いなく彼は『ラバーソウル』を何回となく聴いているだろう。何十回、何百回である可能性

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読書記録 | 太宰治の「畜犬談」から思う、太宰さん実はポチのこととても気にかけてますよね?談

読書記録 | 太宰治の「畜犬談」から思う、太宰さん実はポチのこととても気にかけてますよね?談

恥ずかしながら漸く今頃、太宰治の「畜犬談」を拝読したのであるがこれがとても面白い。

これまで通読した太宰治の作品はほんの一握りで、その中でも私は「八十八夜」を好むのであるが、「畜犬談」はそれを凌ぐほど面白かった。

何が「面白いか」、作者独特の流れるようなリズムと滑らかな文に、犬を相手取るおそらく作者の感情の機微が、いつの間にか読者の鼓動に相まってとても豊かなのである。

おそらく作者太宰さんで

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『小説家の映画』「窓の向こうの偶然」へ視線がいく運

『小説家の映画』「窓の向こうの偶然」へ視線がいく運

 子供の視線がこっちに向いているのに気づいてしまうのです。
 気づくのは映画を観ている「わたし」であり、「あなた」でもあり、主人公俳優キム・ミニでもあり、小説家役となったイ・へヨンでもあり、映画そのものを撮っているホン・サンス監督のレンズを通したカメラの目が気づいたのかも、と思わせてくれる「もったいない」視線の交錯する場面そのものがつくる「なにかしらの美しい場面」の瞬間です。
 そこに「わたし」が

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ロマンス小説を脱構築したロマンス小説 エミリー・ヘンリー『本と私と恋人と』(林啓恵訳)+現在アメリカで大ヒット中の『HAPPY PLACE』

ロマンス小説を脱構築したロマンス小説 エミリー・ヘンリー『本と私と恋人と』(林啓恵訳)+現在アメリカで大ヒット中の『HAPPY PLACE』

さて、みなさんは〈ロマンス小説〉といったら、どんなものを思い浮かべるでしょうか?

地味で冴えない独身女性が、華やかな友人の彼氏として紹介された大金持ちのイケメン男性と突然恋に落ちる……
あるいは、美貌、富、みんなからうらやましがられるような婚約者まで、なにもかも手にしていた主人公が、ある日いきなり素朴で誠実な男性に心奪われる……

いま思い浮かんだのは、現実のロマンス小説にはありえないほど陳腐な

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母性低め女が、妊娠出産エッセイを読んだら【#推薦図書】

母性低め女が、妊娠出産エッセイを読んだら【#推薦図書】

子を産むことに対して、考え方は人それぞれだ。

女として産まれたからには、子どもが欲しいと願う人。
残念ながら恵まれなかった人。

私の周囲でも、いざ授かっても、自分の子どもを愛せなくて苦しんでいる人を知っているし、妊婦さんを"妊婦様"と呼んで、攻撃的に忌み嫌う人も知っている。

私は自分の中に母性をカケラも見いだせず、子どもを持たない人生を送ろうと決めた女、である。

かつて一瞬だけ「子どもをも

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【読書ログ】『夜空に浮かぶ欠けた月たち』 窪 美澄

【読書ログ】『夜空に浮かぶ欠けた月たち』 窪 美澄

こんばんは。随分とお久しぶりです。
自分のなかで読書も、読書ログのこともすっかり忘れそうになるぐらい、本から遠ざかっていた今日この頃です。

5月の連休明けぐらいから、なんだか猛烈に働いていました。
やってもやっても終わりが見えない仕事の山。
努力をして時間を作ろうとしても、本を読み始めるともう眠い、眠い・・・!苦笑
どこかで「こんな毎日ダメだよなぁ・・・」と思いながらも、何をどうしたら良いのかが

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夏休みの難題 読書感想文の話

夏休みの難題 読書感想文の話

 みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
 人生のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル📖ヨムノスキーです。

 7月も中旬。
 来週あたりから学生さんは長~い、そして楽しい~夏休み。
 今年はコロナが5塁になって初めての夏休み。
 3年ぶりに行動制限も緩和されて、お出かけの予定を立てている人も多いと思います。
が、
 やっぱり気になる夏休みの宿題。
 あなたは、夏休

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