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ツルゲーネフ『初恋』読了

ツルゲーネフ『初恋』読了

この小説は主人公が16歳の頃の初恋について回想し、初恋相手のコケティッシュなヒロインに弄ばれるなど非道徳的な内容を詩的な文章で記した手記の形式になっています。

この小説の読了直後の感想は、何かが気に入らなくて不満でした。
二回目にさらっと目を通してその正体が分かりました。主人公の初恋相手への感情と、主人公への感情がぐちゃぐちゃしていたのを整理して、ようやく分かりました。

まず、主人公の初恋相手

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武者小路実篤『愛と死』読了

武者小路実篤『愛と死』読了

あっという間でした。

崇高な恋愛。喪失。悲哀。
言葉で表せません。

夏子の死の電報の場面、鳥肌が立ちました。そこからずっと泣いていました。


武者小路実篤先生の小説は『友情』に次いで二冊目なのですが、どちらも、どうしてこんなに純粋な美しいものなのでしょう!

全く、派手じゃないんです。でも、美しい。
たくさん装飾して飾り立てるような派手さも美しいけれど、それだけが美しいってわけじゃないんで

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八月に読んだ本(15作品)のまとめ

八月に読んだ本(15作品)のまとめ

8月の下旬は大学もないしバイトもなくて退屈だったので毎日本を読んでいました。その作品をまとめて、自分なりのお気に入りを決定しました。
あえて19-20世紀の名著を選んでばかりいましたので、どの本もかけがえのない素晴らしいものであったことを最初に述べておきます。

読んだ本(読了順)
①トルストイ『人はなんで生きるか(Чем люди живы)』1891年(寓話)
②ブレヒト『ガリレオの生涯(Le

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まさに世界の終わり/忘却の前の最後の後悔

まさに世界の終わり/忘却の前の最後の後悔

ジャン=リュック・ラガルスの戯曲を2本読みました。

全然分かんない。分からないけど少し分かる。リアル。
肝心なことは何も観客に知らせない。全然ト書きも無い。
演出家によってかなり変わるんだと思う。

戯曲は経験が浅いから読めるかなと思ってて、とりあえず寝る前に少し読んでおこうと思ってたけど、続きが気になって眠いの我慢して一気に読んじゃった。

「まさに世界の終わり」の方はもうすぐ死ぬ男が長い間会

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この夏の終わりに相応しい時間

この夏の終わりに相応しい時間

フランソワーズ・サガンの『悲しみよ こんにちは』は大学一年の時に買って読んだはずなのに、ほとんど内容を忘れていました。全く、自分の記憶力ほど信頼できないものはないです。すぐに忘れてしまう。今日だって、あることを思い付いて「忘れないようにメモらなきゃ!」と思ったのに、ペンを手に取ってメモに書こうとした瞬間には何を思い付いたのか忘れていたのです。こういうことが毎日何度もあります。メモを取りさえすれば、

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ワイルド『ドリアン・グレイの肖像』を読んで

ワイルド『ドリアン・グレイの肖像』を読んで

この小説は十代の時に買って読みましたが、断片的にしか覚えていなかったので、割りと新鮮な気持ちで読みました。
昨日読みましたが、初めて読んだ十代の時に感じた衝撃を再び受けました。自分の語彙力の欠落に失望すると同時に、厳密な言葉を用いた文章の美しさに心を動かされました。

デカダン、唯美主義、ダンディズム、“新”ヘドニズム……
ヘンリー卿の“気ままな”ウィットに富んだ言葉の数々は私の心の奥底で息を潜め

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オスカー・ワイルドの『サロメ』読みました。

オスカー・ワイルドの『サロメ』読みました。

昨日読んだシュトルムの『みずうみ』の余韻にずっと浸っていました。

「あの青い山の彼方に僕たちの青春時代はあるのですね。あの時代はどこへ行ってしまったのでしょう?」(71頁)

この言葉が切なくて忘れられなかったです。
なんだかドビュッシーの曲を聴いているみたいな感じで流れていく時間が美しくて、儚くて、ドイツの田舎の寡黙な素朴さの中に悩みとか喜びとか愛しとか諦めといった感情がありました。それはどれ

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武者小路実篤作『友情』を読んで

武者小路実篤作『友情』を読んで

武者小路実篤の小説は初めて読みました。この小説は今から100年前に書かれたものです。時代は違っても、友情や恋愛の難しさは変わらないものです。まさに永遠の青春小説でした。
久しぶりに、本を読みながら泣いてしまいました。

友情と恋愛の三角関係のお話でした。

野島は友人仲田の美人妹の杉子に一目ぼれして、杉子に会うために仲田の家に行ったり、親友の大宮に杉子のことを称賛していたり、愛想をよくされて喜んだ

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トルストイ作『クロイツェル・ソナタ』を読んだ。

トルストイ作『クロイツェル・ソナタ』を読んだ。

ベートーベン バイオリンソナタ第9番 op.47 クロイツェルを聴いていました。
トルストイ先生のクロイツェル・ソナタのタイトルはこの曲にちなんで付けられたものです。
具体的な男女の間の愛がテーマになっていて、男が妻を殺害するに至った流れを(精密に)語る形式で書かれています。

結婚は儀式的に男性が女性を所有する目的でするものだとか、結婚は愛によってされるべきではない、なぜなら愛が永遠だというのは

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