◆「ヴェニスの商人」アントニオはなぜ憂鬱か。シャイロックと同一の商原理を生きているのにそれに気づかず、気づかないようにしているからだ。だから友情に仮託しバサーニオへの信用供給源になれそうだと突然生き生きしだす。だからお前とは違うと自他に言い聞かせるためシャイロックを罵倒し続ける。
◆シェイクスピア「ヴェニスの商人」 金貸し業でありながらbona fidesに生きず、合意ではなく約束概念に基づく契約をたてに相手の肉塊1ポンドという現物を掴みあくまで離さず、他者を思うが儘にしようとする人間の破滅を描く。商原理を踏み外し、結果、商事外の大事なものまで失う。
古典を読むことほどコスパ最高な趣味はないと思う。古典は時の洗礼に耐えて今まで残ってきたものであり、人類の知恵の宝庫で、何度も読み返す価値のあるものです。 価格も1000円前後のものが多く、手が出しやすいです。知識や教養も増えるので、趣味を探している方には古典を激しくおすすめ!