すっぽん

不条理

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最近の記事

英語を習得しなければ止まらないアラーム

なんでアラームの音ってこんなに不愉快なんだろう。アラーム音の作曲家は、人にネガティブな反応を与えるのがわかっていながら、どんな気持ちで楽譜に向かうのだろう……。 ぼくは今、下の階から聞こえてくるアラームにうんざりしていたところだ。 なんだかんだあり、19歳の留学生がぼくの家に住むことになって1週間が経つ。予定以上になんだかんだあり、2階にはぼく、1階には一組のカップルの生活がある。 最初に彼が、実は彼女を連れてきていて……と明かしたときは、まあおそらくは、旅行期間中にホ

    • 今は大江健三郎と同棲しています

      強い雨が降ってます。外から聞こえるのは、激しい風が窓ガラスを揺らす音とアスファルトに注ぐ雨水の反射音とだけで、室内にいることにより生じる安心感を、一層際立たせているように思います。私の場合、こんなときは、外出を控えるのは当然のこと、スマホから極端に離れて、誰かと繋がっている状態を避けています。なんだか雨の日は、ひとりで考え事をしたい気分になるからです。 雨の日にする考え事は沈鬱な感じになりがちである……私はそうは思いません。外に出ない、人に会わない、連絡を取らない、そんな状

      • 就活とか数学とか英語とか

        私は大学に2年余分に通っているので、始める前から、ああ大きなハンディキャップになるんだろうなって思っていた。でも、実際はそんなことなかった。結構突っ込まれはするけど。「ん?大学には6年間通っているのかい?」って。めちゃくちゃ素直に「遊んでました……」と答えたり、苦い顔して「学費を捻出するのに苦労して……」とか言ったりする。なんて言うかは面接官のなんとなくの人柄・雰囲気で判断する。その判断はわりかし適切なことが多くて、留年を理由に断られたなって感じは今のところない(もしかしたら

        • 血液型と性格の関係

          血液型による性格診断を楽しむのは、幼少期誰もが通った道だろう。しかし頭から信じ切ってあれほど楽しんだというのに、様々な知識や人間関係を深めることで、気付けば陳腐に感じてしまうものだ。あるいは変更不能な事柄を用いた性格のラベリングということに無礼な感じもする。成人してもなお血液型による性格の分類を積極的に行なっている人は、周囲から怪訝な目を向けられてしまうのではないだろうか。 科学的にも二つの関連性は大きく否定されていて、さらにはそれが大衆に周知されていっている。血液型別性格

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          なんで献血に行くの?

          "献血を好んで行う人"がいる。初めてそれを知った時は驚いた。親族や友人、知り合いとの間で「献血行ったよ⭐︎」的な報告をあまり聞いたことがないので、世間一般的にも献血経験者は少数なのだろう(と勝手に思っている)。 調べてみると赤十字社の資料が見つかって、 らしい。 注射針刺されて(痛い)、血を抜かれて(ふらふらする)……。わかりやすくふさわしい対価が得られるわけでもない。献血を繰り返し受けようと考える人は、なるほど100人に6人が妥当だろうと思った。 そんな、"献血を好

          なんで献血に行くの?

          YouTubeに消える時間

          YouTubeのタスクを切った後すぐにYouTubeを開いたことに戦慄した。考えるより先に指が動いていた。画面を注視して首筋が凝ったのをしおに次の行動に移るつもりだったのだが、次のマスもまたYouTubeだった。 これはかなりゆゆしい。 ひじょーに面倒くさがりな私にとっては、それが手間な作業であっても趣味や娯楽であっても、腰を上げるのに時間を要する。だから気が変わる瞬間が本当に大切で、例えば、放っておいたら洗濯物溜まるよ!などと自分を律しないとすぐに怠ける。気が変わった瞬

          YouTubeに消える時間

          万人に愛される説明

          ちょっと考えてみてほしい。 オカピを知らない人にどうやってオカピを説明するだろう? 「馬みたいなシルエットで……脚とお尻にはシマウマみたいな模様があって……」と言ったところだろうか。 それをいきなり、「オカピは世界三大珍獣のひとつで野生の個体はコンゴにしか生息してなくて日本ではズーラシア動物園に行けば会えて……」と説明しては、聞く側に困惑を招いてしまう。 知識の押しつけがましさはもとより、オカピが何であるかの理解にとっては遠回りに違いない。 オカピの概要については、

          万人に愛される説明

          神経質な私の悩み

          今年の初めから一人暮らしが始まり、途方もない時間をひとりで過ごすことで、自分も知らなかった自分に気づきつつある。 中でも、神経質だったということは、最も意外で、かつ最も不便な私の特徴に違いなかった。 例えば、家に友人を呼んだ際、手を洗わずに何処もかしこも触るのを見ると、「え、ちょっと、手は洗って欲しいな……」と喉元まで出かかる。変に潔癖なところがあって、普段から不必要な除菌・洗浄を好んでする──その場所が汚されることに強い抵抗を覚える。神経質……。 注意しようとするのに喉

          神経質な私の悩み

          光文社古典新訳文庫/『罪と罰』の面白さ

          『罪と罰』。手に取った理由は、寒かったから……寒い→ロシアが連想されるから(?)。 個人的につけている読書記録を振り返ったら、前回も12月の頭に読了している。 (だから本当に寒いから読んだのだと思う) 前回は新潮文庫で、今回は光文社新訳古典文庫で読んだ。 この記事で一番伝えたいこと……。それは、 光文社古典新訳文庫、めちゃくちゃ読みやすかった。 難解な表現や言葉遣いを避けていて、読者に"読ませよう"という気概が感じられる。 ちなみに 「いま、息をしている言葉で」 ↑

          光文社古典新訳文庫/『罪と罰』の面白さ

          健全な睡眠

          睡眠って大事。というかすごい。 身体と精神の疲労をなくしてくれる。しかも同時に。 今のところ睡眠を超える回復魔法に出会っていない。 私は寝るのが大好きで、寝るために生きていると言っても過言……ではないかな。 なぜ好きなのか考えてもよくわからないし、部分的にわかってもうまく言語化できないけど。 たまたま読んでいた本にあった文で、あ!これに近い!と思った。 ここまで逃避的ではないにしろ、現実と夢との認識を逆転させてしまえば、不都合な出来事を前にしても超然とできる感じが……。

          健全な睡眠

          私の歌とジョニー

          採点結果は90点を超えていた。同席する友人に褒めはやされたのはまんざらでもなかった。この歌声は生まれ持った資質に頼りきりな私が努力によって手に入れた数少ない美点のひとつかもしれない。 元々、聴いた者に羞恥を呼び覚ますくらいに下手だったのだが、カラオケに通い詰めたりハンドルを握りながら熱唱したりで、少しずつ上達していった。 下手だった頃を回想するといつもジョニーが浮かんでくる。 私とジョニーをめぐる物語については、結局何も始まらなかったし何も終わりはしなかったのだが。 歌が

          私の歌とジョニー

          休日!!!

          今日は日曜日だ!休日だ!休む日、と書いて休日だ! 何をしてもいいし、何もしなくてもいい。思うままに、いたずらに、消費される限られた人生の時間……贅沢!ああ、本当に休日が好きだ。 今は、冷房の効き始めた部屋で腕組みをしながら追憶に浸っている。 結構この営みが好きで、休日でなくとも暇であれば脳内を旅している。 妄想癖、というのかな?特に意味もない事柄を考え続けたり、思い出したりする。改ざんしたりもする。 改ざん。私一人しか知らない出来事は、私の記憶次第でどうにでもなるから、自

          休日!!!

          多汗症で治すAmazon爆買い

          昔から、時間が足りないと思うにはそれなりの正当事由が必要だと思っていた。 仕事が忙しくて、勉学に勤しんでいて、家族のために動いて、とか。 で、それに値する営みからは離隔していた私が、ついに胸を張って「最近忙しくて」「時間がなくて」と思える生活を前にしている。 それで、Amazonで爆買いしてしまうのである。 は?とお思いだろうが、私も全くの同意見である。 私のこうした行動は理路整然の対極にある。 余裕のない日々が私に衝動的な購買欲をもたらした、とでもいえば少し誤魔化し

          多汗症で治すAmazon爆買い

          日記のハイライト (2022/8/某日)

          ある暑い日、久しぶりに電車に乗った。身をかがめて懸命に電子機器を覗き込む群衆が、私を迎える。何人かはドア上部の液晶画面を見て、駅名を確認し、無関心そうな目つきのまま、手元の液晶を触る作業に戻った。 大人しく座っている三、四歳くらいの少女と、優先席に座る老人だけが前を見ていた。少女は、毎日訪れる新たな発見をこの空間に見つけようとしているのか、楽しそうに色々な場所を注視していた。だから、厭世観に満ちた眼差しで佇む老人を見て、その対比になんだか悲しくなる。私はまだ、あの少女が持つ

          日記のハイライト (2022/8/某日)

          読書が捗らない時

          なんとなくページをめくるペースが普段より遅い気がする。内容はさして難解ではなく、単調過ぎることもない。しかし、読んでいる途中で無駄な思考を巡らせていたり、スマホが気になったりしてしまう。読んだはずの文章をもう一度目で追うも、内容を処理するのに時間がかかったりする。あぁ、捗らないなって。こんなとき私は色々なアプローチをし、無理やり読了を試みる。拙い方法論ではあるが、どこかのだれかの役に立てればなと思い、シェアすることにした。 外で読むカフェや喫茶店に出向いて、読む。 私にとっ

          読書が捗らない時