あの文豪の名著も攻略できる!〜『編集者の読書論〜 【夏休み新書チャレンジ25】
夏休み新書チャレンジ、19日目に到達。
今日は、『編集者の読書論』です。
編集者、って結局何をしている人なの?
そんな問いを含んだ「ちょっと長いまえがき」から始まるこの本、大部分は著者のオススメ本セレクションだ、と思ってよいでしょう。
特にいわゆる「古典」と呼ばれるジャンルについては多くのページが割かれています。光文社で古典新訳文庫が現在も鋭意刊行中ですが、その創刊から十年にわたり編集長を務められたのだそうです。光文社の古典新訳文庫については、私もとてもお世話になっています。一昨年ほど前、「やはりもっと古典を読まなくては!」と一念発起して、いろいろと手を出していたところだったからです。この古典新訳文庫ですが、特に海外の作品については素晴らしいセレクションがそろっています。
とはいっても……いくら古典といわれても、有名なものは長編でとても読み始められないし、たとえ読み始めたとしてもとうてい読み切れるとは思えない。そう思いませんか?
本書では第Ⅳ章が、「短編小説」から始める世界の古典文学というタイトルの元に数々の重厚な作家の短編や中編が紹介されています。つまり、いきなり長編と四つに組んでしまわなくても、その作家を知るために、または違うテイストで書いたものを読んで親しみを持てるようにするために、気軽に短編や中編を読んでみてはどうか、と提案しているのです。
海外の古典作品で読んだものはけっして多くなく、しかも英米文学に片寄りがちな私としてはとても魅力的な提案に思えました。ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』や『罪と罰』をいきなり読了するのは無理でも、『白夜/おかしな人間の夢』という中短編集は読めるかもしれない。トルストイの『戦争と平和』は気が遠くなりそうでも、短編『壺のアリョーシャ』はいけるかもしれない。
『壺のアリョーシャ』はあらすじの説明で興味を持ったので入手して読んでみました。短編ということもあるのですが、サラリと読めてしまいました。ロシア文学苦手意識克服のためにも、オススメ中短編は全部読んでみるつもりです。
読む本がたくさんある、ということは幸せなことですね。
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