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カフカ『変身/掟の前で』

今日も眠っていた読書メモから。
2020年からのコロナ禍は、全てにおいて影響を与えていて、それは個人の読書においてもまた然りなのであった。



カフカ『変身/掟の前で』再読。

のはずだったが、久し振りなので細部まで覚えておらず新鮮に読めた。

全4編とも、寓話というには不穏すぎる奇妙な着想がある。

読者一人一人がそれぞれ独自の解釈を持つことも可能だろう。

そこが楽しい。

それこそが物語の持つ普遍性と言える。

特にやはり「変身」は今だからこそ新たな読み方も可能ではないかとも思う。

(2020年5月10日)




光文社古典新訳文庫は、2000年代以降に読書の愉しみを再び教えてくれたシリーズ。
これで初めて知った作品も多い。
時に磨かれ残ってきた書物に、新たな光を当てている。
語り継がれてきた名作を、それまでの一般的な評価を鵜呑みにするのではなく、今の視点から読み解き直す作業は、最も大事なことの一つだと自分も考えている。


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