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『百年の孤独』と本のインフレと文字サイズと

ロッシーです。

『百年の孤独』を買いました。

って、酒じゃなくて本のほうです(笑)。

先週本屋に行ったら、『百年の孤独』の文庫が発売されており、平積みされていました。

「あ、百年の孤独の文庫版が出たんだ!」

と思ったのですが、そのときには買わなかったのです。

そしたら、その後ヤフーでこんなニュースが・・・。

「ええ!売り切れ続出?そんなに人気があるのか!」

ということで、焦りました(笑)。

そして次の日に同じ本屋に行ったら、最後の一冊が孤独に残されていたので即買いしたというわけです。やれやれセーフ。

ちなみにアマゾンを見たら、「1~2か月以内に発送します」とのメッセージが・・・。

完全に供給が需要に追い付いていないという状況です。いや~買っておいて良かったです。


それにしても、本の値段って上がっていますよね。『百年の孤独』は文庫1冊で1375円ですよ!


さて、実際に統計上どうなっているのか総務省統計局のサイトで調べてみました。

その結果がこちらです。↓↓↓

左側が、書籍新刊点数、つまり出版された本の数です。
右側が、書籍新刊平均価格、つまり出版された本の価格です。

これを見ると、
 
 書籍新刊点数 ➡ 右肩下がり
 書籍新刊平均価格 ➡ 右肩上がり

ということが分かります。やはり本の価格は上がっていることが統計上裏付けされました。

データは令和4年(2022年)までしかないので最新の状況は不明ですが、おそらくこの傾向は変わらないように思います。

なぜ、こういう統計結果になっているのか?

おそらく仮説としては、

読書人口の減少 ➡ 書籍購入者の減少 ➡ 出版数の減少 ➡ 出版社の売上減少 ➡ 出版社が売上を維持するため出版価格を上げる ➡ 価格が上がるので購入者が減少 ➡ 出版数の減少 ➡ 出版社の売上減少 ➡ 以下繰り返し

ということなのかなと思います。負のスパイラルですね。読書好きとしては悲しい状況です。

そんな中、『百年の孤独』が売り切れるというニュースが出たわけです。

「読者人口が減っている」のは事実なのかもしれませんが、良い本なら、読みたい!という潜在的ニーズはまだまだ大きいのかもしれません。

あとは、そういうニーズをいかに掘り起こすかが問われているのだと思います。

もちろん、そんなことは、各出版社でもとっくに承知していて色々と打ち手を考えていると思いますが、個人的に打ち手のひとつとして考えていただきたいのは、

「多少価格が高くなってもいいから、文字サイズを大きくしてくれ」

ということです。

今回、私は『百年の孤独』を買いましたが、もし文字サイズが小さかったら絶対に買いません。

それくらい私にとっては文字サイズというのは本を選ぶ際の重要なファクターなのです。目の疲労度は極力抑えて、今後の読書人生を楽しみたいからです。ちなみに、電子書籍よりは紙の書籍が好きなので、電子書籍にすればOKというわけではありません。


ついでながら、岩波文庫さんにぜひ言いたい。

岩波文庫は、世界中の古典作品を文庫にしており、日本人の知識レベルの底上げに本当に貢献してこられた存在だと思います。

しかし、今だに書店におかれている岩波文庫を見ると、文字サイズが小さいものばかりです。

私自身、色々な古典を読みたいと思いつつも、これでは読む気が失せてしまいます。

「え!いまだにこんなに文字サイズ小さい文庫を売っているのか?」

とある意味驚きです。

昔は小さい文字でも良かったのかもしれません。しかし、今のように社会全体の平均年齢が上がっている時代であれば、文字サイズを大きくすることは必須の対応ではないでしょうか。

いくらコンテンツが良くても、ユーザーインターフェイスが悪ければ売れないのです。

一方で、光文社古典新訳文庫はそういうニーズをうまくとらえているように思いますね。

決して岩波文庫をディスっているわけではなく、もっと古典を読みたい一読者として、ぜひ岩波文庫さんには頑張ってもらいたいなと思うのです。


さて、『百年の孤独』はしばらく積読しておき、またそのうち読むことにします。読み終わったら書評も書きたいと思いますので、楽しみにしていてください。


最後までお読みいただきありがとうございます。

Thank you for reading!

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