こーた

事務員。博士(理学)。1982生。♂。都市生活者。父。料理できるようになりたいひと。だ…

こーた

事務員。博士(理学)。1982生。♂。都市生活者。父。料理できるようになりたいひと。だいたい本を読んでるひと。紙の本が好き。 現在の興味関心→子育て/本屋/地方。 読メ→ https://bookmeter.com/users/35388 cota1q82.bsky.social

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読書の日記(全) #54

あのときなに読んでたっけ、あれ読んでるときなにしてたっけ、をあとから振り返って検索しやすいように、日記をまとめた頁をつくっておく。或る種の備忘録、である。随時更新。 トーマス・マン(高橋義孝訳)『魔の山』(新潮文庫)(途中から)2024/06/27(上-p.710)#48 2024/06/28(下-p.79)#49 2024/06/29(下-p.201)#50 2024/06/30(下-p.305)#51 2024/07/01(下-p.371)#52 2024/0

    • 小休止 2024/08/24(p.219)#101

      早起きした子どもを図書館へ連れて行ったり、そのあしで駅前の工事現場を眺めたり、それから近所の公園へ移動して通称じゃぶじゃぶ池で水遊びをしたのに大してお昼寝もせずに起き出してきて、家のリフォームの件で説明にやってきた担当の女性の話をいっしょに聴いたりしていたら、noteを更新しそびれてしまう。移動に遊びに炎天下を付き合っている大人のほうが疲れ果ててしまいちょっと横になったくらいでは恢復しない。本も読みおわらなかった。あと数頁だったんだけど。仕方ない、また明日からがむばろう。

      • 池松版女怪 2024/08/22(p.99)#100

        きょうから横溝正史『悪魔の百唇譜』を読んでいく。角川文庫。金田一耕助ファイル16。しばらくまえから新潮文庫の100冊と、それ以外の本とを交互に読んでいて、次は100冊の番なのだが、読もうとおもって注文していた本がまだ届かなくてさきにこちらを読む。 ちょうどBS11で、この小説を原作とした古谷一行主演のドラマ『悪魔の唇』が再放送されていて、と云うよりはその放送にあわせて原作を読むことにする。せっかくだから、原作とドラマとを、ほんとうに並行して読み(観)較べてみようか、と思いた

        • 『別れる理由』が気になって 2024/08/21(p.426)#99

          坪内祐三『『別れる理由』が気になって』を読みおえる。講談社文芸文庫。久しぶりに素晴らしくエキサイティングな読書で未だ興奮が醒めない。読書は、〈小説〉はやっぱり面白えなあ。 連載十二年半、余りに長く、余りに難解で、読んでいるのは作者と編集者の二人だけ、いや、そこに小説の主人公も加えた(!)三人だけと云われた小島信夫『別れる理由』を読んでいく評論、と云うよりもはやこれは〈小説〉である、と解説の小島信夫(!)も云っているではないか。 長大かつ難解、メタフィクショナルでポストモダ

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        読書の日記(全) #54

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        • 岩波(じゃない)新書を読む
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        • 岩波新書を読む
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        記事

          マルジナリア書店へ 2024/08/20(p.356)#98

          夏休みに妻と出かけた一日の話のつづきである。前回はこちら。 ところで、いま(これを書いている時制のいま)読んでいる坪内祐三『『別れる理由』が気になって』では(僕が読んでいるこの本、と云うよりは、作者である坪内さんが読んでいる小島信夫『別れる理由』では)、連載が長期に亘るために(十二年半!)小説の時制と現在(連載中の現在)の時制がどんどん隔たっていくと云う奇妙なことが起こる。この僕の日記もじっさいに出かけた日からはすでに一週間ほどが経ち、日記内のいまと書いているいまがズレはじ

          マルジナリア書店へ 2024/08/20(p.356)#98

          文学の停滞、或いは文芸誌が気になって 2024/08/19(p.286)#97

          坪内祐三『『別れる理由』が気になって』を読みすすめる。「夢くさい」世界の長い長い停滞を経て、いよいよ作者「小島信夫」が小説の中に登場する。主人公「前田永造」が電話を掛けてくるのだ。いよいよ面白くなってきた。 と僕が妻に話すと、五十年近く前からそんなことをやっていたひとがいるの、と驚いている。妻は文学の熱心な読者ではないが、森見登美彦とほか幾人かの小説は好きでよく読んでいて、きのうも彼の新刊の『シャーロック・ホームズの凱旋』を読みおえたばかりだと云っていた。 僕が小島信夫の

          文学の停滞、或いは文芸誌が気になって 2024/08/19(p.286)#97

          今野書店へ 2024/08/18(p.216)#96

          夏休みの一日、妻とお出かけした話のつづきである。前回はこちら。 雷が鳴り暗雲垂れこめ、いまにも雨が降だしそうで、慌てて松庵文庫を出たものの、いざ外へ出て空を見上げれば、陽も射して青空の覗いている処もある。まだしばらくは猶予がありそうで、駅へ向かってプラプラと歩いていく。 駅前の今野書店へ入る。西荻に来たら必ず寄る本屋さんだ。街の本屋さんといった趣の規模感が、ちょうどいい。独立系書店ほど尖っていなくて、品揃えも過不足なく、それでいて棚には独自性が垣間見える。ぷらっと入れて、

          今野書店へ 2024/08/18(p.216)#96

          眠れる美女 2024/08/17(5-p.258)#95

          川端康成『眠れる美女』を読みおえる。新潮文庫。 ちょうど川端を読みはじめたところで新版が出て、いい機会でもあり、さっさと読むことにする。旧版でも以前読んだが、改めて買い直す。三島由紀夫の素晴らしい解説が元々あったところへ、新版では浅田次郎の解説(と云うよりは思い出話? 思っていたほど悪くなかったけど)も追加されている。因みにだが僕の持ってる旧版は、2019年の新潮文庫の100冊プレミアムカヴァー。 表題作「眠れる美女」のほかに「片腕」「散りぬるを」の全三篇を収録する。いず

          眠れる美女 2024/08/17(5-p.258)#95

          松庵文庫へ 2024/08/16(5-p.177)#94

          夏休み、妻と休みの重なる(且つ子どもを保育園へ預けられる)日が一日だけあり、ふたりしてお出かけをする。そう云う日は正月休みと夏休みにそれぞれ一日ずつの、年二日間だけであるから、貴重だ。 たいていは美術館へ行くか映画に行くか、或いは寄席に行くかのいずれかだが、今回はのんびりしたいねと云うことになって、西荻窪の松庵文庫へ出かけていく。 夫婦になってから、どこかへ食べにいくと云うとたいていは松庵文庫である。偶にしか来ないが、来る度メニューの構成が変わる。御膳だったりトーストのモ

          松庵文庫へ 2024/08/16(5-p.177)#94

          フヅクエへ 2024/08/15(5-p.151)#93

          本の読める店fuzkueへ行く。夏休みのお出かけだ。どこへ行っても本を読むのである。 フヅクエには数ヶ月に一度くらいのペースで通っている。と云うか、さいきんはひとりでどこかへ行くというと、たいていはフヅクエである。数時間を過ごし、本を読み、食事をして、帰る。家でしていることと大してかわらないが、環境が変われば気分も変わる。それに、食事の用意をしなくていいし、片づけなくていい。その分の時間を読書に充てることができる。 本を読むだけなら別にどこか近場のカフェでもできるが、僕は

          フヅクエへ 2024/08/15(5-p.151)#93

          潤みと翳り 2024/08/14(p.478)#92

          ジェイン・ハーパー(青木創訳)『潤みと翳り』を読みおえる。ハヤカワ・ミステリ文庫。 『渇きと偽り』の続篇である。前作同様、オーストラリアを舞台に連邦捜査官のアーロン・フォークの活躍するサスペンス/ミステリだ。 前作は太陽の熱が憎らしいほどに暑く、読んでいるこちらも喉が渇いてくるほどだったが、今回の舞台は一転、深い森だ。陽は射さず、雨が降り、湿っていて、寒い。 会社の研修でキャンプに入った五人が道に迷い、戻ってきたときには四人だった。姿を消したひとりはフォークの関わってい

          潤みと翳り 2024/08/14(p.478)#92

          嘘から出たまこと 2024/08/13(p.415)#91

          子を保育園へ預け、妻は仕事へ出かけていき、家で母とのんびり過ごす。気になっていた書類を片づけたり、メールを返したり、掃除をしたりする。自分のペースでできる家事は僕に向いているのかもなあ、などとおもう。自分で目標を設定できるし、誰とも争わなくていい。争うのは厭だよね。 雑事にかまけていたら、本を読みおわれなかった。ジェイン・ハーパー『潤みと翳り』。真相の明らかになった、ちょーいいところで子のお迎えの時間になり慌てて出かけていく。家事だけならいいのだが、子がいると自分のペースで

          嘘から出たまこと 2024/08/13(p.415)#91

          すみだ水族館 2024/08/12(p.241)#90

          子を連れて家族みんなですみだ水族館へ行く。いまの子”だけ”と過ごす夏は今年がさいごになるので、思い出作りではないが、何か少しくらい、夏休みらしいことをしよう、ということになった。とはいえ動物園はまだ暑いし、ほかの行楽地は遠かったり、まだ楽しむにはちょっと早かったする。水族館なら室内だし近場にあるし、子もそれなりに楽しめるのでは、とおもわれた。 すみだ水族館は朝早くから開いているのがいい。このお盆休み期間中は8時半開館と、朝型の僕らにはちょうどいい。 電車も比較的空いている

          すみだ水族館 2024/08/12(p.241)#90

          横溝正史を読む #89

          夏休み。子どもをあっちへ連れて行ったりこっちへ連れ出したり、日記を書く間がなかなか取れず、まとめ記事みたいなものばかりがつづく。 十代の頃よく読んだ金田一耕助をまたポツポツ読んでいる。きっかけは古谷一行主演のTVドラマ(の再放送)を観るようになったことで、原作をさきに読んでドラマと観較べて愉しんでいる。 特定の作品、『犬神家の一族』とか『獄門島』とか『八つ墓村』とか『悪魔の手毬唄』とか、好きなやつは十代二十代三十代と折にふれ繰り返し読んでいるけれど、一方でまだ一度も読んだ

          横溝正史を読む #89

          新潮文庫の100冊をぜんぶ読むんだぞ日記(全) #88

          新潮文庫の100冊を、アタマから順にぜんぶ読んでいく。ことし(2024年)の分からはじめて、手元に冊子のある2017年まで遡って読むつもりでいる。 途中で、これはまとめて読んだほうがいいな、とおもうものは順番を無視して読むこともあるが、基本的には、新しい年からあいうえお順に読んでいく。 読みおわらずに(読みおわらないに決まっているが)次の年度がはじまったら、またそちらを先に読んでいく。 新潮文庫の100冊は、正典のほかに「中学生に読んでほしい30冊」「高校生に読んでほし

          新潮文庫の100冊をぜんぶ読むんだぞ日記(全) #88

          雪国 2024/08/09(4-p.223)#87

          川端康成『雪国』を読みおえる。(いつかの)新潮文庫の100冊。 読みやすい文体、美しい文章。文がキレイだと、展開しない小説も退屈しない。それでも、筋は追わなくていい、などと云いながら、後半は駒子の心情の変化が気になって、グイグイ読む。 小川洋子と佐伯一麦の対談本『川端康成の話をしようじゃないか』に、川端は自分なりの源氏物語を書いたのではないか、とあったことを思い出す。 『源氏物語』は光君の物語であるが、彼を描いていると云うよりは、光君を軸として、関わってくる女性たちをこ

          雪国 2024/08/09(4-p.223)#87