オロカメン

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オロカメン

今までいろんなSNSなどで書いてきたレビューや感想文などをこちらにまとめてます。映画やアニメなどの映像作品や、マンガ、評論、画集、小説など主に一般書籍なんかを対象に書いています。気まぐれにエッセイやコラム的なのも書きたい。新規の記事も書きますよー。

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◆読書日記.《ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』》――その5

<前の記事> ◆読書日記.《ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』》――その1オロカメン (note.com) ◆読書日記.――その2オロカメン (note.com) ◆読書日記.――その3オロカメン (note.com) ◆読書日記.――その4オロカメン (note.com) <2024年7月19日>ここで再度、全体の命題群の流れをおさらいしておこう。  1~4まででウィトゲンシュタインは、現実世界と論理との関係性を綿密に検討し、それぞれの関係を紐づけし

    • ◆読書日記.《ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』》――その4

      <前の記事> ◆読書日記.《ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』》――その1オロカメン (note.com) ◆読書日記.――その2オロカメン (note.com) ◆読書日記.――その3オロカメン (note.com) <2024年7月3日> ウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』を読んでいると、どうも「世界は論理でできている」とでも言うかのような内容が出てきて、そういう所にぼくは以前から困惑していた。  例えば「3.03 われわれは非論理的なるものを

      • ◆読書日記.《ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』》――その3

        <前の記事> ◆読書日記.《ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』》――その1オロカメン (note.com) ◆読書日記.――その2オロカメン (note.com) <2023年6月18日> ぼくはウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』は「命題集」といったような記述法で書かれていると何度も書いているが、それはウィトゲンシュタインがわれわれ人間の使っている「論理」のルールを細かく規定する必要があったからだろう。 『論考』で扱われているものには「言語」「論理

        • ◆読書日記.《ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』》――その2

          ※前回「◆読書日記.《ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』》――その1」のリンクは以下。 ※今まで紹介した「ウィトゲンシュタイン入門」記事へのリンクは以下。 ※一冊目:岡田雅勝『人と思想76 ウィトゲンシュタイン』 https://note.com/orokamen_note/n/n257f5daa24bf ※二冊目:中村昇『ウィトゲンシュタイン、最初の一歩』 https://note.com/orokamen_note/n/n4e32ad044420 ※

        ◆読書日記.《ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』》――その5

        • ◆読書日記.《ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』》――その4

        • ◆読書日記.《ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』》――その3

        • ◆読書日記.《ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』》――その2

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          ◆読書日記.《ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』》――その1

          ※一冊目:岡田雅勝『人と思想76 ウィトゲンシュタイン』 https://note.com/orokamen_note/n/n257f5daa24bf ※二冊目:中村昇『ウィトゲンシュタイン、最初の一歩』 https://note.com/orokamen_note/n/n4e32ad044420 ※三冊目:飯田隆『ウィトゲンシュタイン 言語の限界』 https://note.com/orokamen_note/n/n38cb48c62166 ※四冊目:鬼界彰夫『ウィトゲンシ

          ◆読書日記.《ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』》――その1

          ◆読書日記.《スラヴォイ・ジジェク『戦時から目覚めよ』》

          <2023年6月8日> スラヴォイ・ジジェク『戦時から目覚めよ』読了。  ジジェクは「ラカン派マルキシスト」を自称するスロヴェニアの哲学者である。  彼は難解なラカン派精神分析を利用し様々な社会問題についてマルクス主義的な立場から言及し、権力者らが裏側に隠しているイデオロギー的な欺瞞を批判する鮮やかな論調で一躍有名になった。  ジジェクの面白さというのは、ラカン派精神分析の理論であらゆる社会問題の裏にあるものを暴き立てるだけでなく、彼が逆説的な理屈を多用して読者の常識を様

          ◆読書日記.《スラヴォイ・ジジェク『戦時から目覚めよ』》

          ◆読書日記.《鬼界彰夫『ウィトゲンシュタインはこう考えた』》

          <2023年5月27日> <本書の総評>  鬼界彰夫『ウィトゲンシュタインはこう考えた』読了。  自分の中での今年の学習課題、ウィトゲンシュタインのお勉強の4冊目である。 ※一冊目:岡田雅勝『人と思想76 ウィトゲンシュタイン』 ※二冊目:中村昇『ウィトゲンシュタイン、最初の一歩』 ※三冊目:飯田隆『ウィトゲンシュタイン 言語の限界』  本書のスタイルは、以前ご紹介した記事でぼくが提示した「思想家の入門書の形式」の三類型の内だと「書評スタイル」といった所となるだろう

          ◆読書日記.《鬼界彰夫『ウィトゲンシュタインはこう考えた』》

          ◆読書日記.《飯田隆『ウィトゲンシュタイン 言語の限界』》

          <2023年5月4日>  飯田隆『ウィトゲンシュタイン 言語の限界』読了。  自分の中での今年の学習課題、ウィトゲンシュタインのお勉強の3冊目である。 ※一冊目:岡田雅勝『人と思想76 ウィトゲンシュタイン』 ※二冊目:中村昇『ウィトゲンシュタイン、最初の一歩』  前回2冊目として読んだ入門書が、非常に緩い書き方で不満も多かったので、今度はもっとカッチリとした解説書を読みたいと思い、今回手に取ったのが定番の「現代思想の冒険者たち」シリーズだったというわけである。これは

          ◆読書日記.《飯田隆『ウィトゲンシュタイン 言語の限界』》

          ◆読書日記.《長尾謙一郎『クリームソーダシティ完全版』》

          <2024年4月26日> 長尾謙一郎の長編コミック『クリームソーダシティ完全版』読み終えた。  以前から噂のみは聞いて興味を持っていた作品だったのだが、この度たまたま立ち寄った古本屋で本書を見かけたので購入したという次第。  最近はマンガも読むものの、わざわざ長文レビューを書こうと思えるほどの特徴のある作品に巡り合えずにいたので、これが久々のマンガレビューとなる。  先に本作の出版経緯を説明しておこう。 <あらすじ>にもあるように、本作は2013年から『週刊ビッグコミ

          ◆読書日記.《長尾謙一郎『クリームソーダシティ完全版』》

          ◆読書日記.《中村昇『ウィトゲンシュタイン、最初の一歩』》

          <2023年4月8日>  中村昇『ウィトゲンシュタイン、最初の一歩』読了。  自分の中での今年の学習課題、ウィトゲンシュタインのお勉強の2冊目である。  という事で今回はウィトゲンシュタインの翻訳書を手がけ、ウィトゲンシュタイン『哲学探究』の入門書、解説書も手がけている哲学研究者の手による「中高生向け」の、ウィトゲンシュタイン入門書である。 ※ちなみに1冊目としてとり上げたのは岡田雅勝『人と思想76 ウィトゲンシュタイン』  こちら https://note.com/o

          ◆読書日記.《中村昇『ウィトゲンシュタイン、最初の一歩』》

          ◆コラム.《隙間時間に読めるお気に入り本の紹介・その2》

           前回の「その1」のコラムで、俳句の夏井いつき先生の『絶滅寸前季語辞典』の説明をさせて頂いたくだりで、ぼくは「辞典形式の読み物」が好きで、「隙間時間に読む本」としては最適だ、というお話をさせて頂いた。  実際ぼくは学生時代は広辞苑を読むのが大好きで、ちょっとした勉強の合間などに適当に開いたページの1ページ分を読んで楽しんでいたほど辞典系の本が好きだった。  辞典系の本は、どこから読み始めてもいいし、興味ある項目だけを拾い読みする事もできる。  勿論、調べ物をする時も役に

          ◆コラム.《隙間時間に読めるお気に入り本の紹介・その2》

          ◆読書日記.《岡田雅勝『人と思想76 ウィトゲンシュタイン』》

          <2023年4月1日> 岡田雅勝『人と思想76 ウィトゲンシュタイン』読了。  自分は毎年、詳しく学ぼうと思っている思想家を一人絞って、その人に関する本を集中的に読んで勉強し、最終的にその思想家の主著の一つを通読する事を自分への宿題として課してる。  この習慣を続けるようになってから6~7年くらいたっているだろうか?  その成果として、西洋近代哲学についてはある程度ものを言えるようになったのではないかと思っている。  で、今年はルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインである。

          ◆読書日記.《岡田雅勝『人と思想76 ウィトゲンシュタイン』》

          ◆読書日記.《E・H・カー『歴史とは何か』》

          <2024年3月23日>   <総評> エドワード・ハレット・カー『歴史とは何か』読了。  英国の歴史家による「歴史とは何か」というシンプルな問題について主に六つのテーマに分けて論じた講演録。  E・H・カーは1961年にイギリスのケンブリッジ大学にてこのテーマについて6回の連続講演を行った。その書籍化されたものが本書の原著となる。 「歴史とは何か?」……こういうシンプルな疑問というものには、明確な答えなどなく、時代によって、国によって、個人によって、様々な解答が出

          ◆読書日記.《E・H・カー『歴史とは何か』》

          ◆短評集・その1

          <前口上> 昨年あたりからこの「note」にUPしている文章の分量を意識して長くしている。  それは在野のぼくでも、いわゆる「職業批評家」と呼ばれている、雑誌などに書評を乗せてお金を貰っている職業の人たちと変わらないレベルの記事を書く事は出来るのだ――と、何より自分自身に対して証明したいがために、雑誌なんかに載る記事のレベルを想定して書いているためだ。  そのため、当然ネットで読む人向けの書き方にはなっていない。  最近では1万字を越える記事もコンスタントに書くように

          ◆短評集・その1

          ◆読書日記.《日影丈吉『孤独の罠』》

          <2024年2月7日>  日影丈吉『孤独の罠』読了。  日影丈吉は、戦後に出た探偵小説専門誌『宝石』誌上で「かむなぎうた」を江戸川乱歩に激賞されデビューした小説家である。  日本の推理文壇の中でも随一の名文家としても知られ、60~70年代にかけての異端文学ブームの中で小栗虫太郎や夢野久作、久生十蘭、国枝史郎といった作家らと共に再評価されたのが日影丈吉であった。  この数年、新年はキリリと冷えついた新年の空気の中でこの人の文章を味わうのが正月の習わしだったのだが、去年は何

          ◆読書日記.《日影丈吉『孤独の罠』》

          ◆読書日記.《J・G・バラード『太陽の帝国』》

          <2024年1月27日>ジェイムズ・グレアム・バラード『太陽の帝国』読了。  イギリスのSF文壇で60年代ニュー・ウェーブの中心人物であったJ・G・バラードが自らの少年時代を自伝的に、フィクションも交えて描いた長編小説である。  本作は「訳者あとがき」によれば「イギリス読書界の圧倒的支持を得た作品」なのだそうだ。それもあってか「一九八四年、純文学畑で最大最高の文学賞といわれるブッカー賞の有力候補として最終選考に残った」とあり、その後1987年にスティーブン・スピルバーグに

          ◆読書日記.《J・G・バラード『太陽の帝国』》