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ある日の記録

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日常の中でたまに起きる、忘れたくない一日のこと
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#日記

容れ物

容れ物

4月の下旬に祖母の訃報が届いた。その少し前に、久しぶりに祖母のことをふと思い出してnoteにも書いていて、今年の夏頃にまた会いに行けたらいいなぁなんてのんきに思っていたところへ届いた知らせだった。間に合うことと間に合わないこと、人生ではどちらのほうが多いのだろう。

お通夜と告別式の日程がゴールデンウィーク前半に決まった。しっかり悲しむ間もなく、バタバタと仕事の予定を調整する。仕事の納期を特別に延

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夢で会えたら

夢で会えたら

今日、昔の友達に会いに行く夢を見た。

初めて行くマンションだけど迷うことなく目指す部屋へと足を進める。階段を上りきるとちょうどその部屋に入っていく見知らぬ2人組がいて、私も彼らの後に続いてドアが閉まる前に中に滑り込んだ。

部屋の中には大きなテーブルが1つあり、友達は私の知らない人たち10数人ほどと一緒にそこで楽しそうにしゃべっていた。どんなつながりなのかよく分からない、年齢も性別も雰囲気もばら

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念願の自粛後初ライブ

念願の自粛後初ライブ

◆はじめに10月24日(土)、下北線路街空き地でのイベント「+ing feat YABITO FESTIVAL」で関口シンゴさんのソロライブを見てきた。時間にして30分ほどのステージ。気持ちのいい秋の夜に芝生の上に座って見るライブはとても素敵で、本当に幸せな時間だった。

今年2回目にして約9か月ぶりの配信じゃないライブ。今年は配信ライブにもたくさん楽しませてもらってきたけど、やっぱり現地で見るラ

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しょっぱかったバースデーケーキ

しょっぱかったバースデーケーキ

あれは何歳の誕生日だったろう。

子供の頃は毎年、誕生日には母がケーキを作ってくれた。生クリームをハンドミキサーでブーンと混ぜて、ふわふわになった白いクリームを丁寧に市販のスポンジに塗り、間にフルーツを挟んで、最後にまたフルーツとクリームでデコレーションするのが我が家の定番だった。

その年も、食後のケーキを楽しみにしていた。冷蔵庫で冷やしていたケーキをテーブルの上に出し、ろうそくを飾って、家族が

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姉とヨーグルト

姉とヨーグルト

ヨーグルトと言えば、思い出すのは姉のことだ。あまり意識したことはなかったけれど、思えば昔から、姉はよくヨーグルトを食べていた。

私には姉と妹がいる。大人になった今でこそ、姉妹で旅行に出かけたり仲よくしているけれど、小さいころはよくケンカもした。それでも、昔からおやつだけは仲よく一緒に食べてきた記憶がある。

小学校低学年くらいまでは、母が2~3種類のおやつを少しずつ均等に、色違いのプラスチック製

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3月28日、昼間の街と人と私。

3月28日、昼間の街と人と私。

3月末の東京の気候は、着るものに迷う。特にこの1か月、仕事漬けでほぼ外に出ていなかったので、今日の外出前に何を着ればいいのか予測を立てにくかった。

iphoneの天気予報では昼過ぎの気温は14℃。冬物のコートを着ようか着まいか迷って、ベランダの窓を開けた。

寒くはないけれど、吹く風にまだそこまでの暖かさが含まれていない。

瞬間、これまでに越えてきた幾度もの3月の空気感がふわっと体内を駆け巡っ

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愛しい6秒

愛しい6秒

日常のふとした時に、空を見上げる。

電車の流れる車窓の向こう。

自転車をこぐ、スーパーからの帰り道。

エレベーターから玄関までの数メートル。

洗濯物をとりこむベランダ。

そのたびに、ああ、この色合いが最高に好きだ、と思う。

川面よりもまぶしい水色。
幻想的な青とピンク。
淡いグラデーションの藍。
ピンクとオレンジの間の夕焼け。

どの色も、二度と見られない。写真には収まらない。

ずっ

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子どもみたいな、大人の夏休み

子どもみたいな、大人の夏休み

この間の週末、とてもいい日を過ごせた。海外から友達が出張で日本に来ていて、久しぶりに会えることになったのだ。その友達の友達、そのまた友達も集まって、みんなでちょっとだけ遠出をしてきた。

大人になると、こういう時の「はじめまして」をすんなりと楽しめる。下の名前と、どんなつながりの友達かだけ紹介し合って、あとは適当に後から話していく。大好きな友達の友達とそのまた友達は、やっぱり素敵な人ばかりだった。

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空をたたむ

空をたたむ

干しておいた大量の洗濯物をたたもうと、ハンガーからスカートやらシャツやらをスルスルとはずして、布団の上に山盛りに重ねていく。

何となく、もうここでたたもうと思い適当に座ったら、ちょうど窓を正面に見据える向きになった。

さあたたむぞ、と薄手のシャツを1つ取り上げて目の前に広げてかざすと、シャツの向こうに青空が透けて見えた。視線を少しずらすと、窓越しの広い空がシャツと私の両手をかたどる。流れる白い

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虹と、やさしさと

虹と、やさしさと

「見て、あっち、すごい空。」

母が指さす方を見ると、ただならぬ雰囲気の黒い雲が遠くの空を覆っている。

「怖い、怖い。降ってくるかな。」

最寄り駅まで、車で10分もかからない。しばらく走ると、また母が言う。

「あ、虹。」

運転席の母の向こうを見ると、青い空と白い雲を背景に、虹の足の部分だけがすっと空から地上へ降りてきていた。いや、地上から空へ伸びているのだろうか。その先は雲の中へと続いてい

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「フリ」をしてると積み重なって自分に染みつく。悪い方向でもいい方向でも。

「フリ」をしてると積み重なって自分に染みつく。悪い方向でもいい方向でも。

新卒で会社員になり4年以上経った頃、趣味を通じて友達ができた。当時、クライミングにハマり、仕事帰りに週1~2回通っていたジムで徐々に顔なじみが増え、そのうち何人かとは土日も一緒にジムめぐりをするようになった。みんな年齢も職業も出身もばらばらだけど、壁を登っている間は子どもに戻ったようにワクワクして、本当に楽しかった。

その中に、海外から来て日本で働いている子もいた。背が高くて優しくてお茶目な年下

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