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思考の記録

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日々流れていく思考の断片
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#雑記

言葉の温度

言葉の温度

何だか気持ちが疲れている。そんなに大した疲れではないけれど、明らかに先週以前の自分と比べてどっと疲れている。急に夏の終わりが顔をのぞかせて気温が下がったりしたことも少し関係があるのかもしれない。

ささやかな楽しいこと、嬉しいことは日々あれど、流れてくるひどいニュースやモヤモヤする言葉のあれこれに、着実に心が削られているのもあるだろう。深く考えずにやり過ごそうとしても、心が削られているという事実は

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夜の窓

夜の窓

時刻は深夜3時すぎ。また寝るのが遅くなってしまったなあと思いながら、換気のために開けておいた寝室の窓を閉める。

この部屋から見る夜の町の眺めが好きだ。東京の町の灯りはカラフルで、だけど夜空はしっかり暗くてほんのり怖くて寂しげで、その対比が好きなんだと思う。暗闇の中の人工的な明るさに何だかほっとする。寝ていてもいいし、起きていてもいいんだよと言われてるみたいだ。

辺りはしんとしている。

遠くに

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過去の自分の言葉が未来で放つふしぎな魅力

過去の自分の言葉が未来で放つふしぎな魅力

先日、久しぶりにFacebookを開いて自分の過去の投稿を読み返してみた。楽しかったことや悲しかったことや何となく感じたこと、考えたことをシンプルに綴っていて、友達とのコメントでのやりとりも「今の私ならこうは返さないだろうなぁ」と思う言葉たちが並んでいて、少しの驚きを覚えつつ同時に微笑ましくも感じた。

6年前、7年前、8年前の自分の言葉。(私がFacebookをよく使っていたのはこの3年だけだっ

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自分という不思議な生きもの

自分という不思議な生きもの

録画しておいた上野千鶴子さんの情熱大陸を見た。今年の4月に東京大学の入学式の式辞で現代社会の性差別問題に触れて大きく話題になった方だ。

ジェンダー関連の話題には日頃から高い関心を持っている(1人の女性として持たざるを得ないとも言える)けれど、今回はそういう観点で何かを書きたくてnoteを開いたわけではない。その番組を見たときに感じたあることが今またふっと脳裏をかすめたので、簡単に書き残しておこう

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自分の言葉を探している

自分の言葉を探している

最近、考えていないなと、ふと思った。

思考が浅い。

日々何を食べるかと、仕事のスケジュール調整と、いくつかメドをつけた新規の会社に応募しなきゃなあということくらいにしか脳みそを使っていない気がする。しかもノロノロ運転だ。

仕事で使うのとは別の、個人的な思考を司る部分を働かせていない。サボっているのか、休んでいるのか、何なのか。

こういうときは、書くにかぎる。仕事の締め切りに追われているので

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10年後のあなたへ

10年後のあなたへ

今は、2018年の7月14日です。2028年の7月14日、あなたはどこで誰と何をしてますか?

今日は、3連休の1日目。東京は暑いです。日中は32℃くらいまで気温が上がったかな?外には洗濯物を干しに一瞬ベランダに出ただけで、あとは部屋でクーラーを効かせて、仕事をしてました。連続ドラマの翻訳も、もうすぐ折り返し。相変わらず納品当日は徹夜して仕上げてるけど、そろそろ週一での徹夜は体力的にキツいので、徹

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いのちについて

いのちについて

幼稚園にあがる前に、交通事故に遭った。

友達の「危ない!」という切迫した声が聞こえた次の瞬間、映画みたいに世界がブラックアウトした。

車にひかれた瞬間のことは何も覚えていない。感覚も、音も、視界に映る風景も。どんな車が私に向かってきていたのかさえ、見えなかった。

次の記憶は、父の運転する車で病院に向かう車内の後部座席だった。私は母の膝に頭を乗せて横たわり、「痛い、痛い」とうめいていた。泣

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自分にとっての「価値」の価値観を大切にする。

自分にとっての「価値」の価値観を大切にする。

有名な人が、とてもいいことを言ったとする。
あなたも、同じようなことを普段から思っていたとする。

有名な人が世界に放った言葉のほうが輝いているように思えても、それは気のせいだ。
あなたは、あなたに届く範囲の人に、あなたの言葉で、まっすぐ伝えていけばいい。

言葉の価値は、発信者の有名/無名に左右されたりしない。
その人自身の経験の中から絞り出された言葉は、等しく尊い。ずっと残る。

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まどろみの中の宇宙

まどろみの中の宇宙

自分の体の中に、宇宙がある。

随分昔に自然とそう思えた時があって、その感覚はずっと強烈な印象を残していた。

この話は、する相手をかなり選ぶ。一歩間違えば、危ない人認定されて陰で笑われてしまうかもしれない。

でも幸運にも1人だけ、この話に心の底から共感してくれた人がいた。というか、その人にしか話したことがない。

この人になら言ってもいいかな、と思う人に、このタイミングしかない、というタイミン

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動いて気づく、その繰り返し

動いて気づく、その繰り返し

noteを書き始めて、約8か月。更新頻度はかなり気ままで、決して多いとは言えない。だけど、始める前よりは明らかにたくさん文章を書いている。その中でぼんやりと頭に浮かんでいた考えが、最近やっとはっきり認識できた。

私は文章を書くこと…というか言葉に向き合うことが好きで、どちらかといえば書き言葉に関しては『得意なこと』の範疇に入ると心のどこかで思っていた。

友達とのラインのように気楽に書く文章でも

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自分の感覚を信じて進む

自分の感覚を信じて進む

Twitterを見ているのは楽しい。何かと便利だし、いろんな意味でロマンもある。だけどふと、怖いと感じる瞬間があった。そのことについて、少し書き残しておこうと思う。

Twitter上に魅力的な言葉や作品を流したことで、大きな舞台に引き上げられて輝く人を見ると、すごい時代だなーと思う。例えばTwitter発の書籍なんて、もうごまんとあるんじゃないだろうか。Twitterを始めるまでは、そんなサクセ

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あなたらしさの眠る場所

あなたらしさの眠る場所

小学校低学年の頃までは、無邪気な子どもだったと思う。幼稚園に通っていた頃の記憶はほぼないけれど、友達と一緒に大きな口を開けて笑って写っている自分の写真を見ると、あまりに楽しそうで、何だかほっとしてしまう。

幼稚園から小学校に上がった私は、周りの空気がそれまでと少し変わったことを、幼いながらに何となく察知した。今までのこぢんまりとした場所とは全然違う、大きな建物に、大勢の生徒。確か1学年に6~7ク

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highway, highway

highway, highway

小説を開けば、出だしの1行目からもう、そこには別の世界が確かに存在する。個性豊かな登場人物たち。シンプルだったり入り組んでいたりするけれど基本的には分かりやすい相関関係。さりげなく張り巡らされた伏線。どこか非現実的なのにリアルな風景描写。物語の中で移ろう季節。自由に行き来する時間軸。

突然始まる物語には、自分の日常にはない独特のパワーが秘められている気がする。小説なら、見知らぬ土地が舞台でも、見

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どこかの誰かの経験談が、どこかの誰かの心に響く。

どこかの誰かの経験談が、どこかの誰かの心に響く。

基本的に私は他人への興味が薄いというか、他人と自分の間にくっきり線を引いていて、あまり悩みを人に相談したりするタイプでもない。一番身近な存在である恋人に対しても、「私は私、あなたはあなた」という考えがベースにあり、たまに周囲の人から期せずして「それ許しちゃうの?」「心が広いね」などと言われて驚くことがある。

その「私は私、あなたはあなた」精神のためか、世の中にあふれる『〇〇するための10の法則』

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