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50代会社員。断捨離、読書の記録。日常の大切な場面の断片。

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記事一覧

【ぐるっとパス2024で行ってみた 3】東京都庭園美術館/旧朝香宮邸を読み解くA to Z

以前から気になっていた「東京都庭園美術館」へ「ぐるっとパス」を利用して行ってきた。 いつもだったら終了間際の人気のある展覧会、それも土日には絶対行かないのだが、…

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1日前
10

【コンサート】甘美なるクラシックの世界 珠玉の名曲選@すみだトリフォニーホール

ラヴェルの「ボレロ」とサン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 op.12」が聞きたくて、初めて「すみだトリフォニーホール」へ行ってきた。錦糸町駅からのア…

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2日前
5

3時間で3日断食効果の本気デトックス1/2

精神的デトックスは美術館やコンサートへ行くことでしているが、身体の本気のデトックスをしてきた。 大谷選手クラスの富豪なら農場を買って、無農薬で農作物を育て、放牧…

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5日前
8

【美術展】皇室のみやび 第3期(後期):近世の御所を飾った品々2/2@皇居三の丸尚蔵館

国宝「更科日記」は前期とは違った頁の展示。 前期の頁はあふれんばかりの「源氏物語」への憧れだったが、今回の頁はちょっと艶っぽい語らいの場。 初公開の京都御所伝来…

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8日前
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【美術展】皇室のみやび 第3期(後期):近世の御所を飾った品々1/2@皇居三の丸尚蔵館

第3期の前期に引き続き後期にもいった「皇室のみやび」。ギャラリートークが無理せずに行ける日に設定されていた上に、「源氏物語」関連の屏風が前期と違うものが展示され…

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10日前
14

【ぐるっとパス2024で行ってみた 2】ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション/南桂子銅版画展ー春

日本橋、茅場町にほど近いのに土曜に訪れたせいか、この小さな美術館がある一体は森閑としていた。 郷さくら美術館に続いて、ぐるっとパスで訪れたのは大都会の小さな美術…

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2週間前
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【読書】「ほどよく忘れて生きていく」藤井英子

転職しようか悩んでいる。現在の勤務先はホワイトな会社だ。セクハラもパワハラもマタハラ(もはや私は対象外だが)も、受けようものなら通報窓口が3パターンも用意されて…

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2週間前
6

【ぐるっとパス2024で行ってみた 1】郷さくら美術館/第11回 桜花賞展2/2

訪れた日のギャラ―トークは、 磯部絢子(じゅんこ)氏と 今回第11回の大賞を取られた・竹内唯可(ゆいか)氏。 制作の方法や岩絵の具の使い方、絵の取材対象となった桜へ…

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2週間前
5

【ぐるっとパス2024で行ってみた 1】郷さくら美術館/第11回 桜花賞展1/2

国宝だろうが、ホヤホヤの新人だろうが、分かりやい美術品が好きだ。現代日本画の専門美術館「郷さくら美術館」には以前から行きたいと思っていて、ぐるっとパスを使って初…

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2週間前
14

【美術展】国宝・燕子花図屏風2/2@根津美術館

照明を絞った展示室で、黄金の屏風六曲一双(ろっきょくいっそう)に浮かび上がる、国宝・燕子花図。 群青と緑青(ろくしょう)のみであらわされた燕子花の群生。 庭に咲…

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3週間前
6

【美術展】国宝・燕子花図屏風1/2@根津美術館

公開している期間が短いので、混まないうちに早めに、ということでスライドレクチャーがある日を狙って来館。残念ながらお庭の燕子花はまだほとんど開花していなかった。 1…

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3週間前
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【美術展】1950~60年代の日本画@平塚市美術館

フライヤーの可愛らしい画と小倉遊亀が見たくて行ってきた展覧会。学芸員によるギャラ―トークも楽しんだ。 残念ながら、絵は撮影禁止だったので、フライヤーの裏面を。 …

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3週間前
8

【美術展】英国キュー王立植物園 おいしいボタニカル・アート@茨城県近代美術館

行くかどうか迷ったが、常設展示の「小川芋銭」の日本画も見てみたかったので、ドライブを楽しみつつ初の「茨城県近代美術館」。 ボタニカル・アート(植物画)は、科学と…

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3週間前
8

【コンサート】オーケストラで楽しむ 映画音楽ⅩⅤ@ミューザ川崎シンフォニーホール

坂本龍一の曲の中では「Happy End」が一番で、二番目に「Rain」が好きだ。しかしながら、これらがコンサートの演目に上がることがほとんどない。坂本龍一と言えば、「戦場…

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1か月前
4

【美術展】皇室のみやび 第3期(前期):近世の御所を飾った品々 4/4@皇居三の丸尚蔵館

「国宝」を楽しむのは難しい。特に「書」は何が書いてあるかほっとんど分からないし、その書が辿った遥かなる年月は紙の変色が物語っている。見て「美しさ」にハッとするの…

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1か月前
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【読書】「マリエ」千早茜

この作家さんの本は5冊目。 以前読んだ「西洋菓子店プティ・フール」の自分の読書日記を読んだら 『職人物好きなんだが、めんどくさい女子は嫌い。この程度のめんどくささ…

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1か月前
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【ぐるっとパス2024で行ってみた 3】東京都庭園美術館/旧朝香宮邸を読み解くA to Z

【ぐるっとパス2024で行ってみた 3】東京都庭園美術館/旧朝香宮邸を読み解くA to Z

以前から気になっていた「東京都庭園美術館」へ「ぐるっとパス」を利用して行ってきた。

いつもだったら終了間際の人気のある展覧会、それも土日には絶対行かないのだが、思い立ったのがこのタイミング。ある程度の混雑は我慢しよう。
チケット売り場にあった「年間パスポートは売り切れました」の表示。行ってみてわかった、近所に住んでいたら絶対、絶対買っていた。
都の施設だけあって「年間パスポート」のお値段も6,0

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【コンサート】甘美なるクラシックの世界 珠玉の名曲選@すみだトリフォニーホール

【コンサート】甘美なるクラシックの世界 珠玉の名曲選@すみだトリフォニーホール

ラヴェルの「ボレロ」とサン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 op.12」が聞きたくて、初めて「すみだトリフォニーホール」へ行ってきた。錦糸町駅からのアクセスもよく、スカイツリーがこんな風に見えた。ちょっとした小旅行気分。

ロッシーニ/歌劇「セヴィリアの理髪師」より序曲

ここから前橋汀子氏が登場
前橋氏、現在80歳。このお歳で現役の演奏家だなんて、心身ともになんと健康なんだろう

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3時間で3日断食効果の本気デトックス1/2

3時間で3日断食効果の本気デトックス1/2

精神的デトックスは美術館やコンサートへ行くことでしているが、身体の本気のデトックスをしてきた。

大谷選手クラスの富豪なら農場を買って、無農薬で農作物を育て、放牧させた牛や豚のみを食することも可能だろうが、叶わない私は、身体に取り込む異物を最小限に、取り込んだら取り込んだでそれを排出することが大事。

信頼している医師が紹介していた、デトックスのサロンに行ってきた。
予約の状況によるようだが、わた

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【美術展】皇室のみやび 第3期(後期):近世の御所を飾った品々2/2@皇居三の丸尚蔵館

【美術展】皇室のみやび 第3期(後期):近世の御所を飾った品々2/2@皇居三の丸尚蔵館

国宝「更科日記」は前期とは違った頁の展示。

前期の頁はあふれんばかりの「源氏物語」への憧れだったが、今回の頁はちょっと艶っぽい語らいの場。

初公開の京都御所伝来の衝立。応挙(おうきょ)を祖とする円山家を継いだ応立による作品。

こういったよく使いこまれたみやびなお道具類を見る度に、こういった世界を支えた民草の厳しい生活も同時に想像してしまう。

この日は、皇居から歩いて15分ほどの「国立公文書

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【美術展】皇室のみやび 第3期(後期):近世の御所を飾った品々1/2@皇居三の丸尚蔵館

【美術展】皇室のみやび 第3期(後期):近世の御所を飾った品々1/2@皇居三の丸尚蔵館

第3期の前期に引き続き後期にもいった「皇室のみやび」。ギャラリートークが無理せずに行ける日に設定されていた上に、「源氏物語」関連の屏風が前期と違うものが展示されている。行かない理由がない。
ギャラリートークは主に「浜松図屏風(はままつずびょうぶ)」と「源氏四季図屏風」について。

茶色に見える部分が波。銀が使われているので描かれた当時は銀色。時を経て酸化してしまう。銀色だったらまさにきらめく波間が

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【ぐるっとパス2024で行ってみた 2】ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション/南桂子銅版画展ー春

【ぐるっとパス2024で行ってみた 2】ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション/南桂子銅版画展ー春

日本橋、茅場町にほど近いのに土曜に訪れたせいか、この小さな美術館がある一体は森閑としていた。
郷さくら美術館に続いて、ぐるっとパスで訪れたのは大都会の小さな美術館。
18歳まで田舎で生まれ育ったのもあるとか思うが、人が多いのは嫌いだし、空気も水も美味しくないのは残念だが、首都圏を離れならないのは、大小限らず美術館が多く、行きたいと思ったら躊躇なく行けるのがいい。コンサートもしかり。なんなら通勤定期

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【読書】「ほどよく忘れて生きていく」藤井英子

【読書】「ほどよく忘れて生きていく」藤井英子

転職しようか悩んでいる。現在の勤務先はホワイトな会社だ。セクハラもパワハラもマタハラ(もはや私は対象外だが)も、受けようものなら通報窓口が3パターンも用意されている。仕事上で法律違反を強要されようものなら、自身の進退に不利益を被ることなく通報できる。社内の窓口に通報できるだけでなく、外の弁護士直通という窓口も用意されている。コンプライアンスに多額のお金をかけている。
勤務も職種によるが在宅勤務がし

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【ぐるっとパス2024で行ってみた 1】郷さくら美術館/第11回 桜花賞展2/2

【ぐるっとパス2024で行ってみた 1】郷さくら美術館/第11回 桜花賞展2/2

訪れた日のギャラ―トークは、
磯部絢子(じゅんこ)氏と
今回第11回の大賞を取られた・竹内唯可(ゆいか)氏。

制作の方法や岩絵の具の使い方、絵の取材対象となった桜への思い、など、制作者本人から自身への作品への愛が感じられる和やかなトークだった。
お二人とも参加者からの質問にとても丁寧に答えられていてそれも好印象。

生き物の存在が画に動きというか奥行きを与える気がする。視線がより動くからだろうか

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【ぐるっとパス2024で行ってみた 1】郷さくら美術館/第11回 桜花賞展1/2

【ぐるっとパス2024で行ってみた 1】郷さくら美術館/第11回 桜花賞展1/2

国宝だろうが、ホヤホヤの新人だろうが、分かりやい美術品が好きだ。現代日本画の専門美術館「郷さくら美術館」には以前から行きたいと思っていて、ぐるっとパスを使って初来館。
最寄駅から徒歩5分だけが好条件と言える立地環境だが、美術館内に入ってしまえばそこは静かな空間。
展示されているすべての作品が写真撮影可能なのも嬉しい。

動物を配することで、静物画が途端に風景画になる気がする。

歴代の大賞受賞作品

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【美術展】国宝・燕子花図屏風2/2@根津美術館

【美術展】国宝・燕子花図屏風2/2@根津美術館

照明を絞った展示室で、黄金の屏風六曲一双(ろっきょくいっそう)に浮かび上がる、国宝・燕子花図。

群青と緑青(ろくしょう)のみであらわされた燕子花の群生。
庭に咲く「生きている」燕子花の方がよほど、可憐でつつましい。その花をここまでの迫力で描いた意図はなんだったのだろう。

同形の反復、
パターンの繰り返し、
花や根元の並びが作り出すジグザクが、
リズミカルな印象を与える。
絵師としてだけでなく、

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【美術展】国宝・燕子花図屏風1/2@根津美術館

【美術展】国宝・燕子花図屏風1/2@根津美術館

公開している期間が短いので、混まないうちに早めに、ということでスライドレクチャーがある日を狙って来館。残念ながらお庭の燕子花はまだほとんど開花していなかった。
10時の開館とともに入館したが、平日にも関わらず人出は多め。多めといっても押し合いへし合いなほどではなく、燕子花の前にあるソファに座って落ち着いて鑑賞もできるくらい。

<印象深かった絵>
「四季草花図屏風(しきそうかずびょうぶ)」伊年(い

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【美術展】1950~60年代の日本画@平塚市美術館

【美術展】1950~60年代の日本画@平塚市美術館

フライヤーの可愛らしい画と小倉遊亀が見たくて行ってきた展覧会。学芸員によるギャラ―トークも楽しんだ。

残念ながら、絵は撮影禁止だったので、フライヤーの裏面を。

<印象深かった絵>

美人画で有名な上村松園の息子・上村松篁(しょうこう)の「鳩の庭」(1962年、国立劇場蔵)は全体のやさしい雰囲気と色の鮮やかさ、美しさが際立っていた。決して写実的ではないのに、鳩が生き生きとしている。

「春近し」

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【美術展】英国キュー王立植物園 おいしいボタニカル・アート@茨城県近代美術館

【美術展】英国キュー王立植物園 おいしいボタニカル・アート@茨城県近代美術館

行くかどうか迷ったが、常設展示の「小川芋銭」の日本画も見てみたかったので、ドライブを楽しみつつ初の「茨城県近代美術館」。

ボタニカル・アート(植物画)は、科学と芸術が融合して生まれた絵画。

第2章 イギリスで愛された果実ー『ポモナ・ロンディネンシス』から

第3章-1 茶

ミントン、懐かしい。2015年、親会社の買収により、ミントンブランドは廃止された。

茨城県近代美術館には「小川芋銭(も

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【コンサート】オーケストラで楽しむ 映画音楽ⅩⅤ@ミューザ川崎シンフォニーホール

【コンサート】オーケストラで楽しむ 映画音楽ⅩⅤ@ミューザ川崎シンフォニーホール

坂本龍一の曲の中では「Happy End」が一番で、二番目に「Rain」が好きだ。しかしながら、これらがコンサートの演目に上がることがほとんどない。坂本龍一と言えば、「戦場のメリークリスマス」か「ラストエンペラー」。もちろんこの2曲も大好きなのだが、私がより聞きたいのは「Happy End」と「Rain」。今回このコンサートに行ったのはあわよくば、アンコールでこれら2曲の内1曲でも、と思ったから。

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【美術展】皇室のみやび 第3期(前期):近世の御所を飾った品々 4/4@皇居三の丸尚蔵館

【美術展】皇室のみやび 第3期(前期):近世の御所を飾った品々 4/4@皇居三の丸尚蔵館

「国宝」を楽しむのは難しい。特に「書」は何が書いてあるかほっとんど分からないし、その書が辿った遥かなる年月は紙の変色が物語っている。見て「美しさ」にハッとするのではなく、「よくぞここまで現存してくれた」の存在に思いを馳せる。

引用させて頂くのが2度目となるが、「かわかわさん」のこの記事を三の丸尚蔵館を訪れる当日に読んで、展示されている『国宝』を「判読できる!」かもしれない期待に胸がふくらんだ。

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【読書】「マリエ」千早茜

【読書】「マリエ」千早茜

この作家さんの本は5冊目。

以前読んだ「西洋菓子店プティ・フール」の自分の読書日記を読んだら
『職人物好きなんだが、めんどくさい女子は嫌い。この程度のめんどくささは許す(<なぜに上から)。』
と書いていて、今回の「マリエ」の主人公も私的にはあまり好きになれない女子だったが、読みやすく、あ、分かるわ~、と感じいるところもあった。

夫が「恋愛がしたい」と言い出し、離婚した40歳目前の主人公の離婚後

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