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新規事業担当者のためのnoteまとめ

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記事一覧

『アイデア大全』×『FORTH』後編  ディズニー・矛盾・原っぱで転げ回る

『アイデア大全』×『FORTH』後編  ディズニー・矛盾・原っぱで転げ回る

こちらの記事のつづきです。

『アイデア大全』に掲載されているアイデア発想ツールを、FORTHイノベーションメソッドという『新規事業コンセプトの創造プロセス』に重ね合わせる試みの後編。

前回はアイデア大全の第Ⅰ部「0から1へ」の19ツールを取り上げた。そのうち15ツールはFORTHと重なるところがあり、ついつい「すごいな!!!フォース!!!!」と叫んでしまった、今回はどうだろう。

大全の第Ⅱ部

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『多様性って何ですか?』知らなかったこと。イノベーションとの接続

『多様性って何ですか?』知らなかったこと。イノベーションとの接続

本書のしょっぱな。「日本人は多様性が苦手な(というか良しとしない)民族なのかな」と思って、諦めてしまいかねない御言葉があらわれる。
『協調性』と『連帯責任』で、みんな力をあわせて成長してきた時代はそれで良かったけれど、いまの時代には合ってないという風潮。

「でも会社の方針は守らないといけないし、聖徳太子のいうことは間違ってない気もする。。」ともやもやを抱えながら、本書をきっかけに多様性についてい

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不幸はばらばら。幸福は同じ。アンナ・カレーニナの法則と新規事業成功の要点

不幸はばらばら。幸福は同じ。アンナ・カレーニナの法則と新規事業成功の要点

どこかで耳にしたことがあるフレーズだけど、これが1877年のロシア人の小説から引用された言葉で、アンナ・カレーニナの法則と言われていることを『ブループリント(上巻)』をよんで知りました。

企業の新規事業担当としてはたらくわたしは、ついこう読み替えてしまう。

これは本当なのか。
もし本当なのだとしたら、どうしたらいいか。考えていきたいと思います。

企業とアンナ・カレーニナWikipediaにい

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みんなが同じ方向をみるチーム。新規事業に必要なロール

みんなが同じ方向をみるチーム。新規事業に必要なロール

新規事業のリーダーには多くの役割を求められます。顧客課題を発見して、その解決策をつくっていく製品開発(プロダクトマネジメント)。意思決定権をもつマネジメント層に企画を提案し、予算を獲得するための社内交渉。

とくに難しいのは、チームの方向性を揃えること。少人数で取り組んでいる間ですら、方向性のズレに悩まされ、「なにをやりたかったのか」わからなくなり迷走してしまう。「いまなにをすべきなのか」もわから

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新規事業と「モチベーションの心理学」

新規事業と「モチベーションの心理学」

企業の新規事業部門にいると、よく耳にする言葉がある。

会社の置かれた状況に対する危機感。目指している世界観や夢。変わることない軸であり、周りの人にも伝播するもの。それが情熱。

情熱になりそうな小さな火を抱いた新規事業担当者は、日々その火を絶やさぬよう、風や雨をしのぎ、身をかがめて過ごしているのではないだろうか。

自然に燃える自然発火タイプやだれかにすぐ触発される可燃性は少数派。「どうしたら火

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大企業に所属しながらスタートアップで働くという選択肢を6つご紹介

大企業に所属しながらスタートアップで働くという選択肢を6つご紹介

「スタートアップで事業立ち上げを経験し、新規事業を実践的に学びたい」

そんな思いをもち、自社でもローンディールさんのレンタル移籍プログラムを2020年に活用開始。

以来、越境系サービスがどしどしでているようなので調査してみました。
ローンディール以外はHPをみて「これはおそらくそうだろう」というものを引用しているので、もしも勘違いだったらすみません。。

1.ローンディール(レンタル移籍)これ

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『Invent & Wander』ジェフ・ベゾスは新規事業の応援団長

『Invent & Wander』ジェフ・ベゾスは新規事業の応援団長

ジェフ・ベゾスは、書籍をオンラインで販売するだけでなく、キンドルをつくり、アレクサやAWSをつくり、ブルー・オリジンではロケットまでつくっている。
「アマゾンらしさとは何なのか?」とか「シナジーはあるのか?」と考え続けることよりも、「お客様のためになることは何なのか?」に向き合い続けてきたからこそ、多岐にわたるイノベーションに挑戦してこれたアマゾン。

その企業哲学のエッセンスを、ジェフ・ベゾスが

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無駄づくりがいっぱい詰まった『考える術』は、ムリなくしの書だった(前編)

無駄づくりがいっぱい詰まった『考える術』は、ムリなくしの書だった(前編)

新規事業担当として、電子部品企業の一員として。
いまの時代に、藤原麻里奈さんほど、強く惹かれる人はいない。

そう言っても過言ではないくらい、勝手に憧れ、信者となっているにも関わらず、著書を1年以上遅れて拝読することになったので、誠心誠意パワポにさせていただきました。

無駄づくりのラインナップから藤原さんの無駄づくりから、お気に入りのものをご紹介。しんにょうバイクとか風に舞うビニール袋とか、なん

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無駄づくりがいっぱい詰まった『考える術』は、ムリなくしの書だった(後編)

無駄づくりがいっぱい詰まった『考える術』は、ムリなくしの書だった(後編)

こちらは前編のつづきです。

のるかそるか。というより、のってそる一時期タピオカが流行った。わたしもタピオカは大好きなのだが、多くの女子と一緒に並ぶのは気が引けるし、インスタでタピオカをみたいとは思わない。藤原さんも、インスタ映えを阻止する志を抱き、『インスタ映え台無しマシーン』を発明した。スイッチを押すだけで、カメラに指が重なるという仕組みだ。

トレンドを持ち出し「あるある」の共感を集めた後で

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新規事業と『誤謬(まちがい)』

新規事業と『誤謬(まちがい)』

どこか違和感があるけれど、あたかも正しいことのように相手から主張されてしまい、困ってしまうことありませんか?
それは、いわゆる『誤謬(ごびゅう)』、まちがいかもしれません。

新規事業でよくある誤謬をいくつかみていこうと思います。

みんなが言ってるから正しい「その企画、みんながイケてないって言ってるからイケてない」
これは『バンドワゴン(Bandwagon, 衆人に訴える論証)』という誤謬です。

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『感情は、すぐに脳をジャックする(感情ジャック)』で『行動ドライバー』をみつける新規事業

『感情は、すぐに脳をジャックする(感情ジャック)』で『行動ドライバー』をみつける新規事業

新規事業は、感情的。嬉しいことも楽しいこともあるけど、さきが見えない不安もあるし、嫌なこともある。客観的でロジカルな説明だけだと周りの人たちが信じてくれない。自分のこだわりや思い入れを言葉にしていると、次第に思いが高まってきて失うことや変えることが怖くなっていく。。

「心が動きやすい新規事業をやるからには、感情をもっと探求すべき!」という謎欲がぐつぐつ湧いてきた。

感情って、なんだっけプレゼン

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「ニュースの未来」からみる新しさ、取材記者と新規事業担当者

「ニュースの未来」からみる新しさ、取材記者と新規事業担当者

noteのオンラインイベント。石戸さんの誠実さと挑戦の姿勢に触れたことをきっかけに「彼の姿勢のかけらでも受け取らなければ」と思い立ち、読んでみました『ニュースの未来』。

新しい、ってなんだろう新規事業は、つねに既存事業と対比され、どこかに新しさを求められます。その点では、新しいことを伝えるNEWSにも、同じことが要求されます。

では、ニュースの「新しい」とはなんなのか。インターネットが普及して

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新規事業のための「恐れのない組織」(3/3)

新規事業のための「恐れのない組織」(3/3)

恐れのない組織を実現するために前回は、iPhoneという脅威が現れた当時のノキアに欠けていた、共通の危機感や目標と、「きっと、わたしたちならやれる」という互いに認め合う、将来を期待できる組織的な安心感について取り上げました。

そこで気になったは「組織的な安心感の原動力ってなんだろう」というポイント。危機感は人を行動に駆り立てる出発点になるけど、「恐れのない組織を作りたい」と組織の多くの人々が思う

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新規事業のための「恐れのない組織」(2/3)

新規事業のための「恐れのない組織」(2/3)

不安しかない、かつてのノキアノキアは、かつて「不安しかない組織」だった。

携帯電話端末で世界トップだったノキアは、強力な競合の誕生の影響もありスマートフォン市場でシェアを大きく落とし、携帯電話事業をマイクロソフトに売却することになった。

当時をノキアをふりかえるところから、新規事業のための「恐れのない組織」について考えていきたい。こちらは前回からのつづきです。

アップルのiOSとグーグルのA

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