En|交差点に立つ人

The Art of Being. The Art of Living. A Read…

En|交差点に立つ人

The Art of Being. The Art of Living. A Reader, Data Scientist, Martial Artist, and Meditator. 計算機科学/コミュニケーション技術×制度の交差点をウロウロしている博士学生@London🇬🇧

記事一覧

【備忘録】朝散歩より朝武道の方が生産性が向上した

※この記事は、科学的な記事ではなく個人的体験談の共有の記事です。 1. 日本では毎日川辺を朝散歩していた朝の運動、とりわけ朝日を浴びながらの朝イチ散歩が健康維持と…

【読書】ガンディー 獄中からの手紙 by ガンディー(森本達雄訳)

あらすじ1. 宗教指導者かつ政治指導者として成功した稀な人物ガンディーは、近代において宗教指導者かつ政治指導者として成功した稀な人物である。 現代の多くの先進国で…

【読書】まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書 by 阿部幸大

あらすじ0. 私のアカデミックバックグラウンド本の著者(阿部幸大氏)のアカデミックバックグラウンドは人文学であり、この本は多様な分野の人から出版前にフィードバック…

【備忘録】もはや人間がやるべきことは瞑想、愛すること、冒険しか残されていない件

新興テクノロジーによって、ほとんどの人間は生産者から消費者&デバッグ要因になるのか(並列に並べるべき語ではないが)AI、LLM、GPTといった新興テクノロジーに関連する…

【読書】忘れられた日本人 by 宮本 常一

あらすじ1. 文化人類学と民俗学の違いこの本を、文化人類学の本だと思って読み進めていたが、読了後にインターネット検索で背景知識や分からなかったことを調べてみると、…

【英国生活】ロンドンの美味しいレストラン(King's Cross周辺)

イギリスのご飯は美味しくないという風評があるようだが、それはスターゲイジー・パイやジェリード・イール、ハギスといったイギリスの伝統料理が燦然と個性を放っており、…

【読書】アウシュヴィッツを生きのびた「もう一人のアンネ・フランク」自伝 by エディス・エヴァ・イーガー&エズメ・シュウォー…

あらすじ1. 人間には、人生を選び取る力がある著者であるエディスの人生は、生死を分ける選択の連続だった。丸裸にされ、生死を分ける列に並び続ける日々。収容所の生活は…

【読書】起業家の勇気 USEN宇野康秀とベンチャーの興亡 by 児玉博

あらすじ感想1 ハードワークの遺伝子本のタイトルから宇野康秀氏がメインの内容だと思われたが、実際は宇野康秀氏の人生を軸に様々な実業家について語られる。その中で…

【読書】豊饒の海(一)春の雪 by 三島由紀夫

あらすじ感想1 清顕がめんどくさすぎる物語冒頭、聡子は清顕に「私がもし急にいなくなってしまったとしたら、清様、どうなさる?」と意味深な言葉を投げかけ、それによ…

【読書】誰が勇者を殺したか by 駄犬

※本記事には、 ファンタジーミステリ部分のネタバレは含まれないが、 登場人物の人柄や行動などに関するネタバレは含まれる。 あらすじ感想1 自己啓発書としてのラノベ…

【備忘録】The Art of Being.  The Art of Living. 生き方の技術 生活の芸術

1. 趣味は何かと聞かれたら  私は、比較的多趣味な人間だ。  子供の頃は10個以上の習い事をさせていただき、社会人になった今、仕事以外の時間、つまり「余暇」を、茶…

【備忘録】朝散歩より朝武道の方が生産性が向上した

【備忘録】朝散歩より朝武道の方が生産性が向上した

※この記事は、科学的な記事ではなく個人的体験談の共有の記事です。

1. 日本では毎日川辺を朝散歩していた朝の運動、とりわけ朝日を浴びながらの朝イチ散歩が健康維持と生産性向上に良い効果をもたらすことは知られている。そのため私は、日本では夏は朝5時頃、冬は6時頃に30分程度、近所の河辺の土手をウォーキング(コンディションによってはジョギング)することを日課としていた。

定量的に検証したわけではない

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【読書】ガンディー 獄中からの手紙 by ガンディー(森本達雄訳)

【読書】ガンディー 獄中からの手紙 by ガンディー(森本達雄訳)


あらすじ1. 宗教指導者かつ政治指導者として成功した稀な人物ガンディーは、近代において宗教指導者かつ政治指導者として成功した稀な人物である。
現代の多くの先進国では、宗教と政治は分離しており、それが正しく、先進的であると考えられている。少なくとも私は、政治指導者でありかつ宗教指導者であるような現代の人物の例を思い浮かべた時に、「胡散臭い」という印象を抱く。しかし、ガンディーは宗教と政治を切り離す

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【読書】まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書  by 阿部幸大

【読書】まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書 by 阿部幸大


あらすじ0. 私のアカデミックバックグラウンド本の著者(阿部幸大氏)のアカデミックバックグラウンドは人文学であり、この本は多様な分野の人から出版前にフィードバックを受け必要に応じて内容を発展させつつも、前提としては人文学の論文を想定している。また、アカデミックライティングの主要な教育は、博士論文を執筆した米国で受けたと推察される。

一方で、この記事の筆者(私)は、2015~2020年まで日本に

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【備忘録】もはや人間がやるべきことは瞑想、愛すること、冒険しか残されていない件

【備忘録】もはや人間がやるべきことは瞑想、愛すること、冒険しか残されていない件


新興テクノロジーによって、ほとんどの人間は生産者から消費者&デバッグ要因になるのか(並列に並べるべき語ではないが)AI、LLM、GPTといった新興テクノロジーに関連する語を聞かない日はなくなって久しい。チェスもオセロも、ついには碁も、人間は計算機に勝てなくなった。チューリング・テスト(1950年にアラン・チューリングが提唱)を踏まえると、「思考のようなもの」は生物の専売特許ではなくなった。

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【読書】忘れられた日本人 by 宮本 常一

【読書】忘れられた日本人 by 宮本 常一


あらすじ1. 文化人類学と民俗学の違いこの本を、文化人類学の本だと思って読み進めていたが、読了後にインターネット検索で背景知識や分からなかったことを調べてみると、著者は「民俗学者」で、この本は民俗学の本であることがわかった。しかし、文化人類学と民俗学の違いがわからない。調べると以下のような記載を見つけた。

本来、世界に境目はほとんど存在せず、あくまでグラデーションの問題なのだが、分類とは常に人

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【英国生活】ロンドンの美味しいレストラン(King's Cross周辺)

【英国生活】ロンドンの美味しいレストラン(King's Cross周辺)

イギリスのご飯は美味しくないという風評があるようだが、それはスターゲイジー・パイやジェリード・イール、ハギスといったイギリスの伝統料理が燦然と個性を放っており、好き嫌いが分かれるからだと考えている。
今日、イギリスは多文化国家であり、多種多様な文化の美味しいレストランは無数にある。レビューなどを事前に確認し100点満点中80点以上(例えば最高星5つのGoogle Mapでは星4以上)のレストランを

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【読書】アウシュヴィッツを生きのびた「もう一人のアンネ・フランク」自伝 by エディス・エヴァ・イーガー&エズメ・シュウォール・ウェイガンド

【読書】アウシュヴィッツを生きのびた「もう一人のアンネ・フランク」自伝 by エディス・エヴァ・イーガー&エズメ・シュウォール・ウェイガンド


あらすじ1. 人間には、人生を選び取る力がある著者であるエディスの人生は、生死を分ける選択の連続だった。丸裸にされ、生死を分ける列に並び続ける日々。収容所の生活は理不尽に満ちていた。

このような過酷で壮絶な状況においても、エディスは善意とともに生きること、未来へ進むことを選択し続けた。例えばナチスの前で踊った褒美として与えられたパンを、次にいつ満足に食事が与えられるかわからない状況においても仲

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【読書】起業家の勇気 USEN宇野康秀とベンチャーの興亡 by 児玉博

【読書】起業家の勇気 USEN宇野康秀とベンチャーの興亡 by 児玉博


あらすじ感想1 ハードワークの遺伝子本のタイトルから宇野康秀氏がメインの内容だと思われたが、実際は宇野康秀氏の人生を軸に様々な実業家について語られる。その中でも、全体の3分の2程は康秀氏の父・宇野元忠氏の経営や人となりについてである。
昼夜土日を問わず働き続け、家にも帰ってこない元忠に、その妻・依月が「社長のあんたが休みの日もなんで、働かにゃあかんの。社員に任せたらええやん。」と言うと、元忠は以

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【読書】豊饒の海(一)春の雪 by 三島由紀夫

【読書】豊饒の海(一)春の雪 by 三島由紀夫


あらすじ感想1 清顕がめんどくさすぎる物語冒頭、聡子は清顕に「私がもし急にいなくなってしまったとしたら、清様、どうなさる?」と意味深な言葉を投げかけ、それにより清顕は言葉の意味を考え数日間悶々とする。
その後、聡子の言葉が縁談を示していると結論した清顕は、聡子の試すような発言に自尊心が傷つけられ、聡子が清顕を慕ったゆえの上記の発言であることに気づきながらも、聡子に対する復讐として「父の勧めで芸者

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【読書】誰が勇者を殺したか by 駄犬

【読書】誰が勇者を殺したか by 駄犬

※本記事には、
ファンタジーミステリ部分のネタバレは含まれないが、
登場人物の人柄や行動などに関するネタバレは含まれる。

あらすじ感想1 自己啓発書としてのラノベ勇者は凡人(才能だけなら凡人以下…)だったが、常軌を逸した粘着質な「努力家」であったことが仲間から語られる。そして、何年も継続して、人の何倍も努力してなお、最後までその実力は「元から才能がある者」に敵わなかったことが明かされる。

主人

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【備忘録】The Art of Being.  The Art of Living. 生き方の技術 生活の芸術

【備忘録】The Art of Being.  The Art of Living. 生き方の技術 生活の芸術


1. 趣味は何かと聞かれたら

 私は、比較的多趣味な人間だ。
 子供の頃は10個以上の習い事をさせていただき、社会人になった今、仕事以外の時間、つまり「余暇」を、茶道、パルクール、読書、ヴィパッサナー瞑想、データサイエンス研究、筋トレ、水泳、海外・国内旅行、バイオリン演奏・作曲、作品鑑賞、美術館巡り、投資などに費やしている。
 しかし、これらの活動が「趣味」なのかと言われたら、私は肯定すること

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