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この本いいよ!

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これまで私がnoteに投稿した読書感想記事をまとめたマガジンです。本選びの参考になればいいなと思います。
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#ライトノベル

デスゲームに挑む理由も人それぞれだから、シリーズが盛り上がる2巻(鵜飼有志:『死亡遊戯で飯を食う。』2)

デスゲームに挑む理由も人それぞれだから、シリーズが盛り上がる2巻(鵜飼有志:『死亡遊戯で飯を食う。』2)

『死亡遊戯で飯を食う。』の第2巻を読了しました!シリアスで刺激的な物語、そしてダークヒロインめいた主人公・幽鬼のキャラに心を掴まれ、1巻を読了した時から続きが待ち遠しい作品でした。

前巻の感想もnoteにあるので、そちらも一緒に読んで頂くとよりシリーズの良さが伝わるかと思います。

感想2巻では、廃ビルを探索する「スクラップビル」と、風呂場で激しい札の争奪戦が繰り広げられる「ゴールデンバス」の2

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「身代わり」として生まれた存在が、「本当の自分」に出会う物語(榛名丼:『レプリカだって、恋をする。』)

「身代わり」として生まれた存在が、「本当の自分」に出会う物語(榛名丼:『レプリカだって、恋をする。』)

榛名丼さんの『レプリカだって、恋をする。』(電撃文庫)というラノベを読みました!

素直は、幼少期から「レプリカ」と呼んでいるもう1人の自分を生み出すことができます。レプリカを利用し、嫌なことから逃げる日々を過ごす素直ですが、そのレプリカ「ナオ」にもひとりの人間としての感情があります。今作はレプリカのナオの視点で、学校生活や恋愛が描かれていきます。

文芸部で一緒になった真田くんへの恋を通して、素

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好きでいる限り、「推し」はいつも心の中にいてくれる(朝依しると:『VTuberのエンディング、買い取ります。』)

朝依しるとさんのライトノベル作品『VTuberのエンディング、買い取ります。』(ファンタジア文庫)を読みました。

今作はVTuberのトラブルや、推し活の光と闇を描いた物語となっていました。VTuber界隈にはそれほど詳しくない私ですが、誰かを応援する熱い気持ちには共感する箇所も多く、思わず一気読みしてしまいました。

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主人公の業は、夢叶乃亜というVTuberに熱中していたものの、彼女

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世の中の「理不尽」を燃やし尽くせ!!(すめらぎひよこ:『我が焔炎にひれ伏せ世界』)

世の中の「理不尽」を燃やし尽くせ!!(すめらぎひよこ:『我が焔炎にひれ伏せ世界』)

今回の本は、すめらぎひよこさんのライトノベル作品『我が焔炎にひれ伏せ世界』(角川スニーカー文庫)です。公式略称は『ホムセカ』とのこと。

今すぐアニメ化もできそうなPVなど、スニーカー文庫の本気を感じる作品紹介を見て「この作品はぜひ応援したい!」と思い、読んでみました。それにしてもスニーカー大賞12年ぶりの「大賞」って本当にすごいんですね…。

今作はキャラ同士のやりとりや、爽快感のあるバトルシー

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自分の「選択」でこの世界を生き残る(鵜飼有志:『死亡遊戯で飯を食う。』)

自分の「選択」でこの世界を生き残る(鵜飼有志:『死亡遊戯で飯を食う。』)

今後の展開が気になる作品を見つけたので紹介します。
今回の本は、鵜飼有志さんのライトノベル作品『死亡遊戯で飯を食う。』(MF文庫J)です。

今作はいわゆる「デスゲーム」ものですが、主人公がデスゲームに挑む理由がなかなかに個性的な作品だと思います。

「生き残る」ためならどんな方法でも勝ちに行く。主人公の幽鬼にはじめはぎょっとするかもしれません。だけど読み進めていくと彼女の活躍にシビれ、いつの間に

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第183回:二丸さんの新シリーズを読んだよ(二丸修一:『呪われて、純愛。』)

第183回:二丸さんの新シリーズを読んだよ(二丸修一:『呪われて、純愛。』)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、二丸修一さんのライトノベル作品『呪われて、純愛。』の第1巻です。一時期ハマっていた『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』(以下、おさまけ)の作者の新シリーズとのことで、読んでみました。かっこよくてインパクトのあるカバーデザインもずっと見ていたくなりますね。

あらすじ感想「おさまけ」は全体的に楽しい気持ちになれるラブコメですが、今作は雰囲気がガラッと変わり、ミス

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第181回:いもキスを読み終えた

第181回:いもキスを読み終えた

こんにちは(^^)あみのです!
先日、海空りくさんのラノベシリーズ『カノジョの妹とキスをした』(以下いもキス)の4巻を読了しました。

久々に刊行された4巻はシリーズ最終巻。ラノベとしては巻数が短めですが、余計なエピソードもなく、ちょうどいいタイミングでの完結だったと思います。

ラノベで最後まで読めたシリーズが少ないのはもちろん(続きが読みたくても打ち切られた作品がほとんど)、これまで読んだラノ

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第159回:可愛い子にも「悩み」はある(飴月:『隣の席の元アイドルは、俺のプロデュースがないと生きていけない』)

第159回:可愛い子にも「悩み」はある(飴月:『隣の席の元アイドルは、俺のプロデュースがないと生きていけない』)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、飴月さんのライトノベル作品『隣の席の元アイドルは、俺のプロデュースがないと生きていけない』(ファンタジア文庫)です。

今作は「アイドル」という題材に惹かれただけでなく、以前読んで好きだった『君のせいで今日も死ねない。』の作家さんの新作でもあったので、引き続き手にしてみました。

今作はヒロインたちが抱える「悩み」や「エゴ」が印象的に描かれており、誰かと自分を

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第152回:名作の「もしも」を見せてくれる物語(すかいふぁーむ:『転生ロミオとジュリエット』)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、すかいふぁーむさんのライト文芸作品『転生ロミオとジュリエット』(ハルキ文庫)です。
今作は、古今東西の名作に異世界転生要素を追加したハルキ文庫の新シリーズからの1冊です。流行りのジャンルで名作の内容に触れられるというコンセプトが最高ですね。

他にも現時点では『マクベス』と『オズの魔法使い』がラインナップに入っていましたが、恋愛小説が好きな私はまず今作を選んで

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第127回:この危険な恋愛の形はクセになる。(西条陽:わたし、二番目の彼女でいいから。1)

第127回:この危険な恋愛の形はクセになる。(西条陽:わたし、二番目の彼女でいいから。1)

こんにちは、あみのです。
今回の本は、西条陽さんのライトノベル作品『わたし、二番目の彼女でいいから。』(電撃文庫)の第1巻です。

今作では「胸キュン」や「萌え」、「尊い」とは違うちょっと刺激的な高校生の恋愛が楽しめます。読めば読むほど危険度が高まっていく物語。最近読んだラブコメの中でも個人的にはダントツに推したい作品です。

あらすじ感想ひと味違った恋の形をたくさん見ることができて、とても面白か

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第125回:「出会い」も旅の楽しみのひとつかも。(青季ふゆ:美少女とぶらり旅)

第125回:「出会い」も旅の楽しみのひとつかも。(青季ふゆ:美少女とぶらり旅)

こんにちは、あみのです。2022年、初の読書感想文いきます!
今年の1冊目は、青季ふゆさんのライトノベル作品『美少女とぶらり旅』(ファンタジア文庫)です。なじみの地名が多数登場するとのことで読んでみました!

今作は「旅」をテーマにしたラブコメとなっています。若干シリアスなシーンもありますが、読むといろいろな場所に行きたくなる作品です。
またこの旅にはたくさんのヒロインたちもついてきます。ヒロイン

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第107回:この本を開けば、いつでも「夏」が待っている

第107回:この本を開けば、いつでも「夏」が待っている

こんにちは、あみのですっ。
今回の本は、葉月文さんのライトノベル作品『ホヅミ先生と茉莉くんと。』(電撃文庫)の第3巻です。最近のラノベの中でも特に気に入っているシリーズですね!
(既刊の感想も合わせて読んで頂けるともっと嬉しいです!)

1巻では出版業界のシビアな現実や「作家」と「読者」のつながり、2巻ではラノベ作品のコミカライズについて主に描かれていました。
今回は既刊のような出版業界や作家に関

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第91回:生きていれば必ずいいことがあるよ

第91回:生きていれば必ずいいことがあるよ

こんにちは、あみのです。
今回の本は、飴月さんのライトノベル作品『君のせいで今日も死ねない。』(ファンタジア文庫)です。この作品はタイトル買いでした。

みんなが憧れる美少女はなぜ自殺しようとしていたのか?不穏な雰囲気で始まるこの物語。でも読み進めていくとまさに「青春」を感じる爽やかな風景が次々と見えてきます。ヒロインが「生きることの楽しさ」と「恋」を知る過程はまるでサイダーのよう。

またこの物

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第84回:甘々な青春も切ない片想いも、この1冊には詰まっている

第84回:甘々な青春も切ない片想いも、この1冊には詰まっている

こんにちは!あみのです。今回の本は、猿渡かざみさんのライトノベル作品『塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い』の第1巻(ガガガ文庫)です。

普段は近寄りがたいヒロインの誰も知らない姿を知っていくのが楽しい「両片想い」ラブコメ。主人公の押尾君とメインヒロインの佐藤さんの関係はもちろん、個性的なサブキャラクターも見逃せない作品です。

またSNSの楽しみについて描いている箇所もあり、noteをはじめ様々なS

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