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日常を旅にする方法(日本の旅エッセイ)

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国内各地の旅のエッセイをまとめています。「旅とブンガク」「旅とアート」など「旅と○○」シリーズもこちらに。
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兵庫うみまち坂越にて #夏の1コマ

兵庫うみまち坂越にて #夏の1コマ

兵庫県赤穂市坂越

とってもいいまちでした。

海が近くて、いい感じの町もある。まさに「うみまち」。

赤穂市坂越の旅行記をまとめました。→ 「好き」と暮らす豊かさについて|兵庫うみまち坂越

写真もたっぷり掲載しています。よかったらどうぞ。

「好き」と暮らす豊かさについて|兵庫うみまち坂越

「好き」と暮らす豊かさについて|兵庫うみまち坂越

旅って、じぶんのなかの「好き」との出会いでもある。わたしはどんなものが好きで、どんなものに心が動き、どんなひとと出会うのか。「好き」が導いてくれる旅は、いつもわたしのこころを強くする。

今回はそんな「好き」の強さに出会えた兵庫県赤穂市坂越の旅のおはなし。

北前船に魅せられて寄港地をめぐる旅今回旅をしたのは、兵庫県赤穂市の坂越という海辺のまち。ここは「北前船」の寄港地・船主集落のひとつとして日本

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妄想の防波堤

妄想の防波堤

山育ちだから、海は永遠の憧れ。
海辺で青春時代を過ごすってどんな感じなんだろう。

きっとこんな防波堤を歩いたり、腰掛けて語りあったり、「好きだ!」とかいって海に飛び込んじゃったりするんだろうか。(あくまでも妄想です。危険なのでマネしないでね)

防波堤といえば…。

最初の学生時代の彼が海辺の街の出身で、彼の地元に遊びに行ったことがある。海沿いの防波堤沿いの坂道を、彼といっしょに登った。彼はしき

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車窓から、須磨のうみ

車窓から、須磨のうみ

神戸から西へ向かう電車に乗る。
街を過ぎると、急に海が現れる。
海はいつも素敵だけど、夏の海には特別感がある。

わたしは泳げないから
海は眺める専門。
しかも車窓から眺めるのが最高なのよ。

神戸・須磨のあたりを列車で旅するときにおすすめの本が、
内田百閒の『阿房列車』シリーズ。『阿房列車』は、鉄道をこよなく愛す乗り鉄、百閒先生による「これといった用事もないのに列車に乗って旅をする」鉄道旅の紀行

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「空海」をめぐる3つの旅|後編(和歌山・高野山でおむすびを)

「空海」をめぐる3つの旅|後編(和歌山・高野山でおむすびを)

大学院で空海について学び、京都と奈良を旅してきました。空海3部作シリーズの後編となる今回は、和歌山県の高野山を旅してまいりました。

いままでの旅はこちら。

大学で空海について学んでいるときに高野山に行くことになるなんて、びっくりです。呼ばれたのかも。

またまた〜、すぐ呼ばれたとか言って。どうせなんだかんだ理由つけてじぶんから行ったんでしょ、って思われますよねぇ。

でも今回はね、ほんとうに和

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「空海」をめぐる3つの旅|中編(奈良国立博物館でマンダラを)

「空海」をめぐる3つの旅|中編(奈良国立博物館でマンダラを)

空海をめぐる旅。京都・東寺で「立体曼荼羅」を見たあとは、近鉄で奈良へ移動します。

▼前回(といっても同日のことなんだけど)の旅はこちら

東寺から、近鉄東寺駅までは徒歩3〜4分程度。

近鉄東寺駅から近鉄奈良駅は50分弱で到着します。本気出せば神戸から日帰りで京都にも奈良にもいっぺんにいけちゃう、それが関西のすてきなところ。

わたしが奈良に来た理由奈良に来た目的は、奈良国立博物館で開催されてい

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「空海」をめぐる3つの旅|前編(京都・東寺で推し仏さまにであった話)

「空海」をめぐる3つの旅|前編(京都・東寺で推し仏さまにであった話)

いきなりですが、あなたの推し仏はだれですか?

さて、わたくしは遅ればせながらこの春、とうとう仏像デビューを果たしました。推し仏像さまも見つかって(あとでいいますね)なかなか楽しいです。

きっかけは、大学院のレポートでした。最初は、うーん、仏教美術はいままで興味なかったなあ、でも必須授業だしやらないと、くらいに思っていたのですが、調べていくうちにまず、「弘法大師空海」にハマってしまいまして。

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和歌山にて、人生最速10分で買った服で有吉佐和子文学賞の表彰式に出た話。

和歌山にて、人生最速10分で買った服で有吉佐和子文学賞の表彰式に出た話。

「あ! 明日の表彰式で着る服、家に置いてきた!」

レンタカーの車のなかでそう気づいたのは、和歌山市での表彰式を翌日に控えた夕方5時くらいのこと。場所は和歌山市から1時間半ほど離れた高野山の山のなかだ。

「ジャケットがシワになったらイヤだから最後に荷物に入れようと思って、入れるの忘れてきちゃった」

「ええ、嘘やろ、あかんやん」

車を運転しながら夫は答える。

そう、翌日は「有吉佐和子文学賞」

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ラーメン替え玉半額の学割は、オトナの社会人大学院生にも通用するのか?

ラーメン替え玉半額の学割は、オトナの社会人大学院生にも通用するのか?

社会人大学生になって、やってみたかったことがあります。

それは「学割」そう、学生割引です。

学生証を提示したら、割引料金でサービスが受けられるアレ。

最初は「この歳で大学生だなんて」という気持ちもありましたが、いまはもう気にせずじゃんじゃん使っております。

一番よく使っている学割は「美術館」などの入館割引です。美術館の受付でわたしを見て当たり前のように「一般入館券」を出そうとされている窓口

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なんでわたしが仙台に? 神戸-青森の長い旅でみつけたこと

なんでわたしが仙台に? 神戸-青森の長い旅でみつけたこと

ちょっとちょっと、なんでわたしが仙台へ?

なんで仙台おんね〜ん!夜中の仙台駅前で写真を撮りながら、思わず笑ってしまった。神戸から青森に向かっていたはずなのに、なんでわたしが仙台おんね〜ん! と。ネイティブじゃないのに関西弁が思わず口をついて出てしまうほどの事態。(ほんとに口に出してた)

ああ、わたしのファースト仙台がこんな形で。(ファーストキスみたいに言うな)仙台にはね、ちょっと憧れていたのよ

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こぎんドレスで青森に呼ばれたかも?

こぎんドレスで青森に呼ばれたかも?

「今年はもう5パーセント終わったんだってツイッター(X)で流れてきました!」

そんな知り合いの声にびっくりしていた1月20日、大寒の日。

そうかもう5パーセントたったのか、と思いつつも、まだ5パーセントしかたっていないのに、ともわたしは思っていた。

そう、今年が始まってまだ20日しか経っていないのに、早くも今年の目標がひとつが動き始めた。

年末年始に(手書きの)日記に書いていたわたしの目標

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北前船の寄港地49ヶ所で、旅して学んで恋をして。

北前船の寄港地49ヶ所で、旅して学んで恋をして。

わたし、北前船に恋をしてしまいました。

みなさんは「北前船(きたまえぶね)」って知っていますか? わたしはつい最近までちっとも知りませんでした。

北前船とは、江戸〜明治時代に、上方(大阪)から瀬戸内海経由で日本海沿いを北上して北海道までを結んでいた商船のことです。旅をきっかけに北前船の存在に出会ってしまい、いまはもっと知りたいと思っています。もっと知りたい、それはもはや恋。

さらにわたしはあ

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大学生最後の講義|日帰りもできる京都であえて一泊してみる

大学生最後の講義|日帰りもできる京都であえて一泊してみる

この春に(たぶん)卒業予定の社会人大学生です。
わたしはいま、大学最後の授業のために京都に来ています。博物館学芸員資格習得のための実習と講義です。

神戸に住んでいるので、ふだん京都までは基本日帰りです。しかし今回は講義が3日間ということもあって、急遽京都に一泊してみることにしました。

初日の昨日は博物館の見学をしたのですが、京都の底冷えにすっかり体力を消耗してしまっていました。

すると夫が、

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書くことが、旅と仕事をつなげてくれた。2023年旅と仕事まとめ(上半期編)

書くことが、旅と仕事をつなげてくれた。2023年旅と仕事まとめ(上半期編)

ずっと、旅をして仕事ができたらいいなあと思っていました。

わたしの仕事は、ドレスをつくることです。かつて務めていた会社でファッション商品の商品企画デザインをしていたころからのわたしの人生のキャッチコピーは、「旅をしてドレスをつくる、なんてしあわせなんだろう」でした。

一時はコロナで、旅もドレスをつくることもできなくなっていましたが、今年はめちゃくちゃ旅しましたし、ありがたいことにドレスもたくさ

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