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食べたり、作ったり。つれづれなるままに。クリームパンのような手をしています。 2021…

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食べたり、作ったり。つれづれなるままに。クリームパンのような手をしています。 2021年1月に結婚、2022年3月に母になりました。

マガジン

  • さもないごちそう

    私のごはんについてのあれや、これや。

  • 今日も今日とて、お母さん。

    妊娠、出産、子育ての記録。

  • 私が夫と夫婦になるまで。

    ずっと恋愛ベタ凪人生だった私が、27歳で小学校の同級生だった夫と再会し、結婚に至るまでのお話。

記事一覧

toutoca koutoca #1

私はふたたび、土を練ることになりました。 「いつかまたやれたら」と密かに思い続けていた陶芸に、縁あってまた関われることになったのです。 きっかけは、お世話になっ…

nozomi
2日前
14

今日も今日とて、お母さん。-そうだ、リス園行こう-

日々がマンネリ化してしまっていることに気付いたのは、「今日もまた昨日と同じ流れをこなすのか…」と思ってため息が出てしまったある日の朝だった。 子は2歳になった。…

nozomi
3か月前
17

さもないごちそう 「思い出のメンチカツ」

コロッケよりも豚カツよりも、私はメンチカツが好きだ。それも母が作ってくれたメンチカツが好きだ。 母は私が子どもの頃、パン教室に通っていた。当時偏食を極めに極めて…

nozomi
9か月前
39

さもないごちそう 「はじめてのシュトーレン」

買って食べるものだと思っていたシュトーレン。 毎年決まったお店で買うわけでも、どこのが美味しいとか知ってるわけでもないのだけど、やっぱりこの時期になると食べたく…

nozomi
9か月前
45

さもないごちそう 「大根と鶏のしみしみ煮」

途端に寒くなった。 八百屋さんに白菜と大根が並ぶ。 「この値段で本当に農家さんは大丈夫なのか?」と思うくらい、どれもとても立派なのにあまりにも安い。白菜と大根、一…

nozomi
9か月前
19

今日も今日とて、お母さん。-子供と行く、初めてのディズニーランド(閑散期は最高だね)編-

夢の国、ディズニーランド。 それは、急に踊りだしてもスキップをしても、頭にへんてこな飾りを着けていても違和感のない世界。 私はどちらかというと、道でいきなりスキッ…

nozomi
10か月前
23

今日も今日とて、お母さん。-たかがスタバ、されどスタバ編-

(前編「たかがイオン、されどイオン編」はこちらから) 次の目的地スターバックスまでは少し歩く。 イオンのベビーコーナーは静かだったけれど、一歩外に出ればここは駅…

nozomi
11か月前
34

今日も今日とて、お母さん。-たかがイオン、されどイオン編-

本屋さんがあるなぁ〜ちょっと寄って行こうかなぁ〜とか、今日は疲れたから半身浴でもしようかなぁ〜とか、そういうことが当然できない。それが今の私である。 そもそも物…

nozomi
11か月前
27

今日も今日とて、お母さん。-生まれる編-

あれから一年。 よく歩き、笑い、泣き、怒る。 今日でこの子は一歳になった。 子が生まれてからは、毎日頭も身体も心もフル稼働、HPを使い切る日々。私の場合、HPを使い切…

nozomi
1年前
22

今日も今日とて、お母さん。-陣痛編-

臨月、つまり妊娠36週を過ぎる頃になると妊婦健診は週に1回となる。 激混みの病院へ毎週行くことに多少しんどさはあったけれど、出産を終えた勇者たちが退院していく姿…

nozomi
1年前
18

今日も今日とて、お母さん。-外回転術編-

人気アニメのタイトルに空目しそうだけど、話は全然そういうんじゃないよ。 あと「回転」というだけでロールケーキの写真にしてみましたけど、全然関係ないよ。 *** …

nozomi
1年前
19

今日も今日とて、お母さん。-大きなお腹で引っ越し編-

一人暮らしをしたことがなかった私は、自分が暮らす家を探すこと自体が初めてで、入籍前、夫と新居を探していたときも、それはそれは大変で、一悶着も二悶着もあった。 築…

nozomi
1年前
16

今日も今日とて、お母さん。-空前絶後の大つわり編-

私、完全につわりナメてた。 人それぞれなんだろうけど、私の場合は、まず水が飲めなくなった。それから、口の中はいつも砂と十円玉を舐めてるような味がしていて、単純に…

nozomi
1年前
20

今日も今日とて、お母さん。-妊娠発覚編-

2022年春、私はお母さんになった。 結婚をしてからほどなくして子を授かり、産まれるまでも産まれてからも、それはそれはいろんなことがあったけれど、今日もなんとか…

nozomi
1年前
24

子ども向け映画じゃない『劇場版ミッフィー どうぶつえんで宝さがし』が私に教えてくれた、大切なこと。

子どもが生まれる前、私は「子が小さいうちは絶対にYouTubeやテレビを見せないぞ!」と息巻いていた。 YouTubeやテレビを目的もなくつけ、ただ観せているだけというのは、…

nozomi
2年前
23

私が夫と夫婦になるまで-最終回-

将来の夢は、お嫁さんになること。そしてお母さんになること。本気でそう思っていた。 私は小さいときから家族と過ごす時間がとても好きだった。お母さんが作ってくれるご…

nozomi
2年前
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toutoca koutoca #1

toutoca koutoca #1

私はふたたび、土を練ることになりました。
「いつかまたやれたら」と密かに思い続けていた陶芸に、縁あってまた関われることになったのです。

きっかけは、お世話になった陶芸家の方が海外移住をすることになり、使われていたアトリエを数人でシェアするってどうかな?というお誘いがあったことでした。

「アトリエをシェアして陶芸活動」なんて、字面だけみたらちょっとかっこいいしやってみたい気持ち100だったけれど

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今日も今日とて、お母さん。-そうだ、リス園行こう-

今日も今日とて、お母さん。-そうだ、リス園行こう-

日々がマンネリ化してしまっていることに気付いたのは、「今日もまた昨日と同じ流れをこなすのか…」と思ってため息が出てしまったある日の朝だった。

子は2歳になった。
「今がピークだ!」と思っても、日々ピーク値が更新されるため終わりが見えないことでお馴染みの、イヤイヤ期真っ最中。
自分の思い通りにならないと「うわぁあ!」とのけぞり、道路だろうがなんだろうがひっくり返り、突っ伏す。我が家の2歳は、一食で

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さもないごちそう 「思い出のメンチカツ」

さもないごちそう 「思い出のメンチカツ」

コロッケよりも豚カツよりも、私はメンチカツが好きだ。それも母が作ってくれたメンチカツが好きだ。

母は私が子どもの頃、パン教室に通っていた。当時偏食を極めに極めていた私はほぼ白米と納豆しか食べていなかったので、母が作る色々なパンを美味しく食べることができなかった。たぶん、食パンとか白パンなどの味がないパン(味がないなんてことはない)しか食べられなかったと思う。信じられない。今ではこんなに食いしん坊

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さもないごちそう 「はじめてのシュトーレン」

さもないごちそう 「はじめてのシュトーレン」

買って食べるものだと思っていたシュトーレン。
毎年決まったお店で買うわけでも、どこのが美味しいとか知ってるわけでもないのだけど、やっぱりこの時期になると食べたくなって、見つけたときに買ったり、買ってもらったりして食べていた。
去年ふと、「これ自分で作れるんかな?」と思い調べたところ、初見でわりと手間がかかるレシピにあたってしまったようで、自作することは光の速さで諦めた。

たけどやっぱり世の中がシ

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さもないごちそう 「大根と鶏のしみしみ煮」

さもないごちそう 「大根と鶏のしみしみ煮」

途端に寒くなった。
八百屋さんに白菜と大根が並ぶ。
「この値段で本当に農家さんは大丈夫なのか?」と思うくらい、どれもとても立派なのにあまりにも安い。白菜と大根、一度にそれらを一つずつ買うことを躊躇ってしまうほどに立派。なぜ躊躇ってしまうのか。野菜室に入らない。立派で美味しそうだから買いたい。安いのだから尚の事買いたい。だけど野菜室に入らない。入らないのだからどうしょうもない。

自分の白菜レパート

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今日も今日とて、お母さん。-子供と行く、初めてのディズニーランド(閑散期は最高だね)編-

今日も今日とて、お母さん。-子供と行く、初めてのディズニーランド(閑散期は最高だね)編-

夢の国、ディズニーランド。
それは、急に踊りだしてもスキップをしても、頭にへんてこな飾りを着けていても違和感のない世界。
私はどちらかというと、道でいきなりスキップしたいし、ステップだって踏みたい方だ。だけどそれなりに世間の目には敏感だから、日常生活でそういったことはしない。だってここはそういう世界じゃないから。
スキップもステップも許される、むしろ推奨されているのでは?と勘違いしてしまうようなエ

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今日も今日とて、お母さん。-たかがスタバ、されどスタバ編-

今日も今日とて、お母さん。-たかがスタバ、されどスタバ編-

(前編「たかがイオン、されどイオン編」はこちらから)

次の目的地スターバックスまでは少し歩く。

イオンのベビーコーナーは静かだったけれど、一歩外に出ればここは駅前なので、人通りはかなりある。一人だったらなんにも気にならなかった街の音が、寝ている子どもと一緒だとここまで大きく聞こえてしまうものなのか、と少し驚いた。

一人きりのときには、街のちょっとした不便さだったり、困ることなんかがあまり見え

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今日も今日とて、お母さん。-たかがイオン、されどイオン編-

今日も今日とて、お母さん。-たかがイオン、されどイオン編-

本屋さんがあるなぁ〜ちょっと寄って行こうかなぁ〜とか、今日は疲れたから半身浴でもしようかなぁ〜とか、そういうことが当然できない。それが今の私である。
そもそも物理的に「一人きり」になる瞬間がほぼない(どこにいくのももちろん、お風呂だって一緒だよ👶)。
目的もなく街をプラプラすることはない(買うもの決めて最短ルートで回る!が鉄則👶)。
財布とスマホだけ持って外出なんてのも難しい(赤子一人いるだけ

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今日も今日とて、お母さん。-生まれる編-

今日も今日とて、お母さん。-生まれる編-

あれから一年。
よく歩き、笑い、泣き、怒る。
今日でこの子は一歳になった。

子が生まれてからは、毎日頭も身体も心もフル稼働、HPを使い切る日々。私の場合、HPを使い切るとその日の出来事を記憶しておくことができなくなるらしい。子が3ヶ月になった頃から焦って日記をつけはじめたけれど、だからもう新生児の頃はどうやって毎日過ごしていたのか、あまり思い出せない。

出産の日のことなんて絶対に忘れるわけない

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今日も今日とて、お母さん。-陣痛編-

今日も今日とて、お母さん。-陣痛編-

臨月、つまり妊娠36週を過ぎる頃になると妊婦健診は週に1回となる。
激混みの病院へ毎週行くことに多少しんどさはあったけれど、出産を終えた勇者たちが退院していく姿を見かけたりすると、まもなく私もあの人たちのようになれるんだ…!と奮い立つ思いになり、勝手に勇気をもらっていた。

臨月を迎えられたということは、いつでてきても大丈夫というところまでお腹の中で無事に育ってくれたということ。なにはともあれ、今

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今日も今日とて、お母さん。-外回転術編-

今日も今日とて、お母さん。-外回転術編-

人気アニメのタイトルに空目しそうだけど、話は全然そういうんじゃないよ。
あと「回転」というだけでロールケーキの写真にしてみましたけど、全然関係ないよ。

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引っ越しも無事にすんだ私は、とにかくぐーたら過ごした。「身体を大切に」という言葉を本当にそのまま真っ直ぐ受け取り、きちんと守っていた。
冬の気配が近づく頃、おうちでぬくぬくと過ごすのがなんとも心地よく、映画を観たりドラマを観たり本を読ん

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今日も今日とて、お母さん。-大きなお腹で引っ越し編-

今日も今日とて、お母さん。-大きなお腹で引っ越し編-

一人暮らしをしたことがなかった私は、自分が暮らす家を探すこと自体が初めてで、入籍前、夫と新居を探していたときも、それはそれは大変で、一悶着も二悶着もあった。

築年数が経っている賃貸物件をいい感じにDIYしておしゃれに暮らす、みたいなのがなんだか流行っていたから(流行っていたわけじゃなくて私がそういうのばかりSNSで見ちゃってただけなのかもしれないけど)、すごく憧れちゃって。
「そういうのいいじゃ

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今日も今日とて、お母さん。-空前絶後の大つわり編-

今日も今日とて、お母さん。-空前絶後の大つわり編-

私、完全につわりナメてた。

人それぞれなんだろうけど、私の場合は、まず水が飲めなくなった。それから、口の中はいつも砂と十円玉を舐めてるような味がしていて、単純に24時間気持ち悪かった。
それに加え、急に自分の家を臭く感じるようになってしまい、洗剤の匂いも、冷蔵庫から調味料に至るまで、とにかくあらゆる匂いを受け付けなくなってしまった。もう自分の鼻を封鎖するしか方法がなく、一言で言えば「地獄」みたい

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今日も今日とて、お母さん。-妊娠発覚編-

今日も今日とて、お母さん。-妊娠発覚編-

2022年春、私はお母さんになった。
結婚をしてからほどなくして子を授かり、産まれるまでも産まれてからも、それはそれはいろんなことがあったけれど、今日もなんとか、私はお母さんをしている。

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あの日、妊娠の可能性があるとわかったあの瞬間、私の身体はドクン!と鳴った。
自分のドクン!だったのか、それともまだ小さな小さな卵でしかない子のドクン!だったのか、どちらなのかはわからないけれど、確かに

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子ども向け映画じゃない『劇場版ミッフィー どうぶつえんで宝さがし』が私に教えてくれた、大切なこと。

子ども向け映画じゃない『劇場版ミッフィー どうぶつえんで宝さがし』が私に教えてくれた、大切なこと。

子どもが生まれる前、私は「子が小さいうちは絶対にYouTubeやテレビを見せないぞ!」と息巻いていた。
YouTubeやテレビを目的もなくつけ、ただ観せているだけというのは、子どもにとってよくない、特に小さければ小さいほどそれが与える影響は大きい、ということをなんとなくの知識として知っていたから。

だけどそんな息巻いていたのも束の間、我が家では早々と、いわゆる”子ども向け”と呼ばれる番組や映画に

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私が夫と夫婦になるまで-最終回-

私が夫と夫婦になるまで-最終回-

将来の夢は、お嫁さんになること。そしてお母さんになること。本気でそう思っていた。

私は小さいときから家族と過ごす時間がとても好きだった。お母さんが作ってくれるご飯、お父さんの運転で行くドライブ、お兄ちゃんとするゲームや漫画の話し。みんなで過ごす休日、季節ごとのイベント。家族の中で積み重ねてきた日々のひとつひとつが私にとってかけがえのないもので、自分の人格や哲学、そういったものの基礎となっている。

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