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食べたり、作ったり。つれづれなるままに。クリームパンのような手をしています。 2021…

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食べたり、作ったり。つれづれなるままに。クリームパンのような手をしています。 2021年1月に結婚、2022年3月に母になりました。

マガジン

  • さもないごちそう

    私のごはんについてのあれや、これや。

  • 今日も今日とて、お母さん。

    妊娠、出産、子育ての記録。

  • 私が夫と夫婦になるまで。

    ずっと恋愛ベタ凪人生だった私が、27歳で小学校の同級生だった夫と再会し、結婚に至るまでのお話。

最近の記事

  • 固定された記事

私が夫と夫婦になるまで①

 初めて恋人ができたのは27歳のときだった。  恋人ができた年齢に早い遅いがあるのかはわからないけど、私は自分で「27は遅い」と思っている。たぶん世の中的にも「遅い」という見方をする人が多いだろう。  中学生や高校生のころ、友達が、先輩やクラスメイトの男子と登下校をするのを眺めては「私はそういうの興味ないし」と知らん顔していた。でも、少しの不安と単純な羨ましさにモヤモヤする瞬間は確かにあって、それを打ち消して過ごしていたように今は思う。  大学生のときには合コン(死語)にも行

    • 今日も今日とて、お母さん。-そうだ、リス園行こう-

      日々がマンネリ化してしまっていることに気付いたのは、「今日もまた昨日と同じ流れをこなすのか…」と思ってため息が出てしまったある日の朝だった。 子は2歳になった。 「今がピークだ!」と思っても、日々ピーク値が更新されるため終わりが見えないことでお馴染みの、イヤイヤ期真っ最中。 自分の思い通りにならないと「うわぁあ!」とのけぞり、道路だろうがなんだろうがひっくり返り、突っ伏す。我が家の2歳は、一食でうどん一玉とバナナ2本をぺろりと平らげ、昼寝もしないで遊び続けるパワー系へと進化

      • さもないごちそう 「思い出のメンチカツ」

        コロッケよりも豚カツよりも、私はメンチカツが好きだ。それも母が作ってくれたメンチカツが好きだ。 母は私が子どもの頃、パン教室に通っていた。当時偏食を極めに極めていた私はほぼ白米と納豆しか食べていなかったので、母が作る色々なパンを美味しく食べることができなかった。たぶん、食パンとか白パンなどの味がないパン(味がないなんてことはない)しか食べられなかったと思う。信じられない。今ではこんなに食いしん坊なのに。あの頃の反動で?こんなに?食いしん坊になったの?パン?大好きに決まってん

        • さもないごちそう 「はじめてのシュトーレン」

          買って食べるものだと思っていたシュトーレン。 毎年決まったお店で買うわけでも、どこのが美味しいとか知ってるわけでもないのだけど、やっぱりこの時期になると食べたくなって、見つけたときに買ったり、買ってもらったりして食べていた。 去年ふと、「これ自分で作れるんかな?」と思い調べたところ、初見でわりと手間がかかるレシピにあたってしまったようで、自作することは光の速さで諦めた。 たけどやっぱり世の中がシュトーレンシュトーレン言い出す頃になると、むくむくと、「作れるんかな?」という気

        • 固定された記事

        私が夫と夫婦になるまで①

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        • さもないごちそう
          6本
        • 今日も今日とて、お母さん。
          9本
        • 私が夫と夫婦になるまで。
          6本

        記事

          さもないごちそう 「大根と鶏のしみしみ煮」

          途端に寒くなった。 八百屋さんに白菜と大根が並ぶ。 「この値段で本当に農家さんは大丈夫なのか?」と思うくらい、どれもとても立派なのにあまりにも安い。白菜と大根、一度にそれらを一つずつ買うことを躊躇ってしまうほどに立派。なぜ躊躇ってしまうのか。野菜室に入らない。立派で美味しそうだから買いたい。安いのだから尚の事買いたい。だけど野菜室に入らない。入らないのだからどうしょうもない。 自分の白菜レパートリーと大根レパートリーの数を比較すると、大根の方がやや優勢。悲しいかな、汎用性の

          さもないごちそう 「大根と鶏のしみしみ煮」

          今日も今日とて、お母さん。-子供と行く、初めてのディズニーランド(閑散期は最高だね)編-

          夢の国、ディズニーランド。 それは、急に踊りだしてもスキップをしても、頭にへんてこな飾りを着けていても違和感のない世界。 私はどちらかというと、道でいきなりスキップしたいし、ステップだって踏みたい方だ。だけどそれなりに世間の目には敏感だから、日常生活でそういったことはしない。だってここはそういう世界じゃないから。 スキップもステップも許される、むしろ推奨されているのでは?と勘違いしてしまうようなエンターテインメント空間、それがディズニーランド。まさに夢の国だ。 学生時代は各

          今日も今日とて、お母さん。-子供と行く、初めてのディズニーランド(閑散期は最高だね)編-

          今日も今日とて、お母さん。-たかがスタバ、されどスタバ編-

          (前編「たかがイオン、されどイオン編」はこちらから) 次の目的地スターバックスまでは少し歩く。 イオンのベビーコーナーは静かだったけれど、一歩外に出ればここは駅前なので、人通りはかなりある。一人だったらなんにも気にならなかった街の音が、寝ている子どもと一緒だとここまで大きく聞こえてしまうものなのか、と少し驚いた。 一人きりのときには、街のちょっとした不便さだったり、困ることなんかがあまり見えていなかったように思う。 階段やエスカレーターはまるで空気のようにそこにあり当然

          今日も今日とて、お母さん。-たかがスタバ、されどスタバ編-

          今日も今日とて、お母さん。-たかがイオン、されどイオン編-

          本屋さんがあるなぁ〜ちょっと寄って行こうかなぁ〜とか、今日は疲れたから半身浴でもしようかなぁ〜とか、そういうことが当然できない。それが今の私である。 そもそも物理的に「一人きり」になる瞬間がほぼない(どこにいくのももちろん、お風呂だって一緒だよ👶)。 目的もなく街をプラプラすることはない(買うもの決めて最短ルートで回る!が鉄則👶)。 財布とスマホだけ持って外出なんてのも難しい(赤子一人いるだけで「ご旅行ですか?」くらい荷物多くなるのなぜ?👶)。 私の生活から「自分の時間」は

          今日も今日とて、お母さん。-たかがイオン、されどイオン編-

          今日も今日とて、お母さん。-生まれる編-

          あれから一年。 よく歩き、笑い、泣き、怒る。 今日でこの子は一歳になった。 子が生まれてからは、毎日頭も身体も心もフル稼働、HPを使い切る日々。私の場合、HPを使い切るとその日の出来事を記憶しておくことができなくなるらしい。子が3ヶ月になった頃から焦って日記をつけはじめたけれど、だからもう新生児の頃はどうやって毎日過ごしていたのか、あまり思い出せない。 出産の日のことなんて絶対に忘れるわけないと思っていたのに、これも正直なところ少しあやふやなのだ。「人生で一番HP使った日

          今日も今日とて、お母さん。-生まれる編-

          今日も今日とて、お母さん。-陣痛編-

          臨月、つまり妊娠36週を過ぎる頃になると妊婦健診は週に1回となる。 激混みの病院へ毎週行くことに多少しんどさはあったけれど、出産を終えた勇者たちが退院していく姿を見かけたりすると、まもなく私もあの人たちのようになれるんだ…!と奮い立つ思いになり、勝手に勇気をもらっていた。 臨月を迎えられたということは、いつでてきても大丈夫というところまでお腹の中で無事に育ってくれたということ。なにはともあれ、今日までお腹の中にいてくれたことにまずは感謝だった。 ただ38週を過ぎても尚、胎

          今日も今日とて、お母さん。-陣痛編-

          今日も今日とて、お母さん。-外回転術編-

          人気アニメのタイトルに空目しそうだけど、話は全然そういうんじゃないよ。 あと「回転」というだけでロールケーキの写真にしてみましたけど、全然関係ないよ。 *** 引っ越しも無事にすんだ私は、とにかくぐーたら過ごした。「身体を大切に」という言葉を本当にそのまま真っ直ぐ受け取り、きちんと守っていた。 冬の気配が近づく頃、おうちでぬくぬくと過ごすのがなんとも心地よく、映画を観たりドラマを観たり本を読んだりポケモンアルセウスをやったりして過ごした。 ママになった友人たちが口を揃え

          今日も今日とて、お母さん。-外回転術編-

          今日も今日とて、お母さん。-大きなお腹で引っ越し編-

          一人暮らしをしたことがなかった私は、自分が暮らす家を探すこと自体が初めてで、入籍前、夫と新居を探していたときも、それはそれは大変で、一悶着も二悶着もあった。 築年数が経っている賃貸物件をいい感じにDIYしておしゃれに暮らす、みたいなのがなんだか流行っていたから(流行っていたわけじゃなくて私がそういうのばかりSNSで見ちゃってただけなのかもしれないけど)、すごく憧れちゃって。 「そういうのいいじゃあああん!!!」と、やったこともないのにやれる気満々になるいつもの悪い癖がでてし

          今日も今日とて、お母さん。-大きなお腹で引っ越し編-

          今日も今日とて、お母さん。-空前絶後の大つわり編-

          私、完全につわりナメてた。 人それぞれなんだろうけど、私の場合は、まず水が飲めなくなった。それから、口の中はいつも砂と十円玉を舐めてるような味がしていて、単純に24時間気持ち悪かった。 それに加え、急に自分の家を臭く感じるようになってしまい、洗剤の匂いも、冷蔵庫から調味料に至るまで、とにかくあらゆる匂いを受け付けなくなってしまった。もう自分の鼻を封鎖するしか方法がなく、一言で言えば「地獄」みたいな感じだった。 ちょっと想像してみてほしい。 明けても暮れても口の中に砂と十円

          今日も今日とて、お母さん。-空前絶後の大つわり編-

          今日も今日とて、お母さん。-妊娠発覚編-

          2022年春、私はお母さんになった。 結婚をしてからほどなくして子を授かり、産まれるまでも産まれてからも、それはそれはいろんなことがあったけれど、今日もなんとか、私はお母さんをしている。 *** あの日、妊娠の可能性があるとわかったあの瞬間、私の身体はドクン!と鳴った。 自分のドクン!だったのか、それともまだ小さな小さな卵でしかない子のドクン!だったのか、どちらなのかはわからないけれど、確かに大きく鳴ったそれを私はしっかりと感じとった。 妊娠検査薬を試すには少し早いタイ

          今日も今日とて、お母さん。-妊娠発覚編-

          子ども向け映画じゃない『劇場版ミッフィー どうぶつえんで宝さがし』が私に教えてくれた、大切なこと。

          子どもが生まれる前、私は「子が小さいうちは絶対にYouTubeやテレビを見せないぞ!」と息巻いていた。 YouTubeやテレビを目的もなくつけ、ただ観せているだけというのは、子どもにとってよくない、特に小さければ小さいほどそれが与える影響は大きい、ということをなんとなくの知識として知っていたから。 だけどそんな息巻いていたのも束の間、我が家では早々と、いわゆる”子ども向け”と呼ばれる番組や映画にお世話になっている。 お散歩に行ったりもできなくはないけれど、今の時期、大人で

          子ども向け映画じゃない『劇場版ミッフィー どうぶつえんで宝さがし』が私に教えてくれた、大切なこと。

          私が夫と夫婦になるまで-最終回-

          将来の夢は、お嫁さんになること。そしてお母さんになること。本気でそう思っていた。 私は小さいときから家族と過ごす時間がとても好きだった。お母さんが作ってくれるご飯、お父さんの運転で行くドライブ、お兄ちゃんとするゲームや漫画の話し。みんなで過ごす休日、季節ごとのイベント。家族の中で積み重ねてきた日々のひとつひとつが私にとってかけがえのないもので、自分の人格や哲学、そういったものの基礎となっている。 「将来はこんな仕事がしたい」という夢や目標は、大人になるまではっきりと持てな

          私が夫と夫婦になるまで-最終回-