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強迫性障害と私-世界がほんのちょっと広がった日-①


強迫性障害になって、

だんだんと
“普通”のことが出来なくなっていき、

今までの“当たり前”だった日常が
奪われ始めた頃から、

「なぜ自分が
 強迫性障害になったのか?」 

「なんで自分ばかり
 こんなに辛いのか?」

「なぜ今までの“普通”の生活が
 奪われたのか?」

「なぜ自分だけが
 学校へ行けなくなってしまったのか?」

そんな簡単には
答えの見つからないような問いに、
苛まれ続けていた。

過去の日常をうらやみ、
現実は受け入れきれず憎んだ。

もちろん未来のことなんて
考えられるはずもない。

唯一目の前に見えるものは、
果てしなく続く真っ暗なトンネル。

そんな毎日が一年近く続いていた。

けれど、
立ち止まってばかりもいられなかった。

“状況が勝手に良くなってくれる”
なんて望みは、
もうとっくにあっけなく砕かれた。

そのまま何も動かなければ、
ひたすら苦しい現実にさらされ続けてしまう。

だから、
何も先のことなんて分からないけど、
不安なことしかないけど、
気持ちだってグチャグチャだけど、

闇雲にでも
前へ進んでいくしかなかった。

それが、
辛い現実を少しでも楽にするための、
私に残された唯一の道だったから。

そんな一歩を踏み出した道の途中では、
様々な“前へ進む”ための寄り道もしながら、

私はできる範囲で、
継続的に学校へ通うことを決めた。

まずは保健室へ登校することから始めて、
ちょっとずつ一日一、二教科だけでも
授業へ出席するようになった。

そして私は、
その授業の一つに「社会科」を選んだ。

おそらくこの時「社会科」を選んだことに
大した理由はなかったと思う。

けれど、
のちにこの「社会科」との出会いが、
私が生きる世界を広げてくれるものに、
真っ暗闇のトンネルに光を差し込めるものに、
なったのだった…。

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かなり長めのエッセイになったので、
分けて投稿させていただきますm(_ _)m

次回もどうぞお楽しみに☺︎

りん






















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