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すてきなことを描く人たち

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noteで遭遇した、すてきなことを描く人たちを集めてみました。 同じようにすてきだなぁ、と感じて貰えたらとても気持ちがいいです。
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記事一覧

逃げても、いいの。探せば、いいの。

逃げても、いいの。探せば、いいの。

こんばんは、といです。

昨日、こんな記事を挙げました。
体調が悪い時に何をしても上手くいかないことってないですか?という記事です。

その後、さらに狼狽える出来事に遭遇しました。
一日中、月経痛に悩まされ起き上がる事のできなかった私は、仕事から帰ってきた旦那さんに頼んで外へと連れ出してもらいました。

車で向かったのは、近くのドラッグストアです。
近々で絶対に必要なものを買いに行った訳ではなく、

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コンビニで出遭った熊。

コンビニで出遭った熊。

やっぱり、我慢しないでこの冬から好きな人たちのもとに帰ることにしました。

それがなのですが、一昨日びっくりすることがありました。

東京でバイトをいくつか掛け持ちしながら学校に通い始めたのですが、その内のひとつ、個人経営の居酒屋から経営不振のために今月でバイトを終わりにしてほしいと言われました。
まだ4回しか働いていないのだけども仕方がないや。

しかし、収入源が絶たれてしまうのは厳しい。新

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いのちのみなもと

いのちのみなもと

「左右盲」··· 左右の区別が咄嗟につかないこと

この言葉を本の中に見つけて
そうなの!!そうなの!!!! とさけんでしまった

幼少期 視力検査では C を左右で答えられずに 指で差していたし
体育での「右向け~ 右!」の号令は
向け~ の間に 「右!えっと右!右?」 とパニックになって ワンテンポ遅れたり 逆を向いてしまい笑いをとったり

ボールを投げるほうの手が左 と覚えていて
頭の中でい

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夕風を待つ

夕風を待つ

昔から図書館が好きだった。学校の図書室でも地域の図書館でも貸出冊数の限度いっぱいに借りていて、本を入れるために母が縫ってくれたキルト地の手提げ袋は一年も使えば角が破れてしまうほどだった。書架にきっちりと並べられた本を前にしてめくるめく気持ちは今も変わらず、冊数いっぱいまで借りる習慣はまだ続いている。

しかし働き始めた今、十冊の本を二週間以内に読み切ることは不可能に近い。最近は借りるだけ借りて読ま

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すべては来るべきときに

すべては来るべきときに

「で、おまえは茨の道を行くんだな?」

高校一年生の三学期、最後の面談。誰もいない教室で、担任とふたりで向き合う。

「簡単じゃないぞ。できるか」

もう決めたのだ。方法はこれしかないのだから。

当時私が通っていた高校は、入学してすぐに緩やかな文理選択を行うことになっていた。初めに文系か理系かを選び、一年後、さらに私立か国公立かを選ぶ。難関コースはそこからさらに別れる。

私は最初から迷わず文系

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「ひとり」でも、大丈夫

「ひとり」でも、大丈夫

母曰く、私は昔から「群れない子ども」だったらしい。

自分で意識をしたことはなかったけれど、そういえばそうなのかもしれない。ひとり旅は全く苦にならない、というかむしろ好きだ。映画館なんて、ひとりで行くところだと思っている。行きたいお店があれば、東京にでも大阪にでも、ひとりで食べに行く。焼肉は、ちょっとハードルが高いけれど。

「ひとり」はとっても自由で、楽しいものだと思っていた。

「ひとり」で踏

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海を見る必要の話

通勤に使っている電車が絶景電車だっていう話です。

今の職場で働き始めてもうすぐ3年。わたしの家から最寄り駅まで、地下鉄でもJRでも行けるんですが、2年間は地下鉄で通っていたんです。

JRと比べて定期代が安いから地下鉄の分しか交通費が出てないという理由と、地下鉄だと始発駅だから座って行けるっていう理由でそうしてたんですが、1年前からJRに変えてみたんです。

きっかけは、JRの方が降りてから職場

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オヘア空港のスタバでカナと

オヘア空港のスタバでカナと

コロナの予防注射が、やっと誰にも行き渡る、この初夏。私は、シカゴのオヘア空港で、日本行きの便を待つ。母が住むまちに戻るために。あれほど出て行きたかった所なのに、帰れないと思うと、息苦しくまで感じた一年。

目に入ったスタバの列に並ぶ。抹茶ラテを受け取って、近くのゲートの待合に腰をかける。

すみません。

日本語が聞こえる。

あきやまさん、ですよね。

私が引っ張っているスーツケースの、名札でも

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タロウさん、パートナーとの悲しい別れ(木曽馬編)

タロウさん、パートナーとの悲しい別れ(木曽馬編)

お母さんや群れの仲間達と結ばれた、穏やかで温かい絆を突然断ち切られたタロウさん。
悲しみと不安に心が張り裂けそうな気持ちで、泣いても暴れても、その思いは誰にも通じない。
馬運車の暗くて外が見えないバンに、何時間も閉じ込められて運ばれてきたタロウさん。

今回もちょっと長くなってしまいました。
最後まで読んで頂ければ嬉しいです。

タロウさんの新たな居場所と生活

着いたのは山梨県の乗馬クラブ。

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喪失感の行方 〜あとがきにかえて #不確かな約束

喪失感の行方 〜あとがきにかえて #不確かな約束

何とも表現しようのない喪失感に、驚いてしまう。
ぽっかりと空いたその穴を・・・というせつない歌があるけれど、私の胸に空いたその穴を覗くと、あの晩の青鈍色に曇った新宿の空がひろがっている。
こんな気持ちになるなんて。

 

のろのろと身体を起こしてテレビをつけると、華やいだ声が桜前線の北上を告げている。週末の宮島は淡いピンクに彩られ、人々も心なしか浮足立って見える。
彼はもう広島へ戻ったんだろうか

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◇不確かな約束◇第7章 下

◇不確かな約束◇第7章 下

東京行きが決まってから、カナさんは、会社でも、どこにいるのかわからなかった。もう同じ職場にいると思わない方がいいか。空いてる席に、誰か別の人が座るのかと思うと、寂しい気がした。

いやいや、来年新卒で、すげー可愛い子が入ってくるかも。カナはいいよ。あいつはイモ。オバハン。

カナさんは、家を抜けられないと電話をくれた。思いがけない転勤に、仕事を応援していた家族も、やはり娘と過ごす時間を望んでいる。

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牛のコジロー

牛のコジロー

幼い頃、祖父母の家の隣で牛を飼っており

名前はなかったので、勝手にコジローと

名付けていた

まだ、6歳くらいだった自分は

餌をやったりして世話をよくしていた。

コジローは脱走癖があり、夜間に逃げ出し

近隣住民と祖父が必死に追いかけ

集落の放送で

『●●さん家の牛が脱走しましたので

気をつけてください』

と何度か聞いたことがあった

脱走牛コジローである

時は流れ

自分が小学

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