牛のコジロー
幼い頃、祖父母の家の隣で牛を飼っており
名前はなかったので、勝手にコジローと
名付けていた
まだ、6歳くらいだった自分は
餌をやったりして世話をよくしていた。
コジローは脱走癖があり、夜間に逃げ出し
近隣住民と祖父が必死に追いかけ
集落の放送で
『●●さん家の牛が脱走しましたので
気をつけてください』
と何度か聞いたことがあった
脱走牛コジローである
時は流れ
自分が小学3年くらいに
いつものように牛の世話をしようとしたら
様子がおかしい
コジローがいないし、
牛小屋がサッパリしている
祖父に牛は何処おるんかと聞くと
指を指している
その方向を追うと
新車の白い軽トラックがある
ん⁈…
んー…うん⁈
コジ…ん?
白いな…軽トラックやな💧
黒い牛やったがな💧
コジローが白い軽トラックになりよった
大人の事情というやつだ
なるほど…
落ち込んでる自分に
祖父が
『牛は、よか肉になった』と
とどめ刺しよる
小学校の高学年で生き物係になった際
アヒル
ウサギ
カメ
名前はつけなかった。
虎と馬である。
密かに白い軽トラックを
コジローと名付けていることは
祖父母、親も知らない
今は、二代目のコジローとなっている。
脱走は今はしない。
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