#韓国小説
人生を変えた「ソウル国際図書展」へ。おすすめ韓国小説も
先日、8年ぶりにソウル国際図書展(以下、ブックフェア)へ行ってきました。場所は江南に位置する総合展示場、COEX。後日新聞記事で、国内外36か国、530の出版社が参加し、5日間で約13万人が訪れていたと知りました。
私が行ったのは最終日、かつ日曜日ということもあってか、10時にオープンする前から行列ができ、会場は人、人、人で溢れかえっていました。
このブックフェアとは、読者と作家、出版社
あの日の私がここにいた。短編小説集『ショウコの微笑』
冬のある朝、夢の中で「ショウコの微笑」という言葉が何度も登場したことがあった。目覚めた後、夢の詳細はすっかり忘れてしまったのに、その言葉だけがはっきりと、頭の中でぬくもりを放っていた。
布団の中でスマートフォンを手に取り、早速調べてみると、それは韓国の作家が書いた小説のタイトルだった。チェ・ウニョン著『ショウコの微笑』。
「ああ、なんだ。本の名前か」とすっきりしたところで身体を起こし、何
『82年生まれ、キム・ジヨン』を語る② 私と夫に生まれた変化
小説の絶望感を経て、映画で描いた希望 物語の中で、キム・ジヨンは子どもを保育園に預け、再就職を目指すものの、「他人の人格が憑依して思いを語りだす」という言動が増え始め、夫の勧めで精神科を訪れる。小説は男性精神科医のカウンセリングカルテを読むような形で、淡々と物語が進んでいき、丁寧な心理描写や感情的な表現というものがほぼない。
それはこの夏、4世代にわたる在日コリアン一家の人生を描いたミン・ジ