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仕事

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仕事にかんする話です
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#転職

リチウムの疲労

リチウムの疲労

普通の学校とはどこのことだろうか。

いちおう「普通科」という名前のコースはある。ほかにも定時制とか通信制、商業科に高専など…

私はいろいろなコースのいろいろな生徒に英語を教えている。ものすごく難しい話をすることもあるし、かんたんなクイズを出すだけの日もある。

お気に入りは、「この曲の1番に有名なブランド名が出てくるから、それがどれなのか当てよう」というクイズだ。

生徒よりも、その親たちが「

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風潮にのまれて

最近このブログにお金の話ばかり書いている。

久しぶりに前職の友人と会った。当時の彼は大学生で、今はもうサラリーマンの3年目になる.....いや、4年目か5年目かもしれない。

彼は社内の上司や先輩から、みょうに転職の話題を持ち出されるらしい。なぜ?

彼自身、先週末には心身を病み、仕事を休んだそうだ。

なにより心配なのは、彼が会社から低く評価されているのではないことだ。それなのに転職の話をされ

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トゲトゲしさは黄色い信号

トゲトゲしさは黄色い信号

みょうにトゲトゲしい人と話すことが増えた。

たぶん年末だから、いろんな人が忙しくなっているのだと思う。

ただ目の前の用事に対して焦っているだけならまだいい。そのうえに、来年やることへの心配がプラスされると、精神的な落ち着きはまるでなくなってしまう。

🧵

必要以上にイラついている人は、たいてい誰かにプレッシャーをかけられている。へたすると、うつ病になる直前みたいな状態だったりもする。

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自忙殺に気をつけろ

自忙殺に気をつけろ

つらいことを忘れるために仕事を増やしたり、副業をはじめたりすることがある。

私はたまたま、そういう人たちに連続して会った。

それは男性と女性で、どらちもひどい失恋のあとに転職したり、副業を足したりした。

男性のほうはいま、とても長い時間働いている。いわく、好きな仕事だから休みがなくても楽しいそうだ。

女性のほうは、夜の仕事を追加した。飲食店で働くそうだ。料理が得意だなんて、知らなかった。

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教える人にはなりたいが押し付ける人にはなりたくない

教える人にはなりたいが押し付ける人にはなりたくない

ようやく自分に合った仕事につくことが決まった。

フリースクールである。

音楽に関するライティングと、西洋哲学に関する執筆もやっているから、今は自分の好きな仕事だけをできるようになった。大変だが楽しい。

🦦

そもそもフリースクールとは何なのか?と聞かれると、それは私にもよくわからない。きっと社会のレールの外から学歴や資格を取ろうみたいな塾のことだと思う。

私は教育とは無関係の会社に居た。

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2年越しの返事

2年越しの返事

私のnoteで2番目にアクセスされている記事で紹介した人に連絡した。

ここに書いた「内臓を壊しながら仕事している人」だ。彼は胃から出血してしまい、入退院を繰り返していた。2020年の話である。

私はこの記事を書いた4ヶ月後に大学へ編入した。

実は彼が大学を勧めてくれたのだ。

🍏

彼は私に、「英語が得意なら教員免許を取ってもいいかもしれないよ」と言ってくれた。熾烈な配属先でいっしょに働き

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フリーターより不安定な正社員

フリーターより不安定な正社員

きのう、ある人たちから仕事の愚痴を2つ聞いた。

そのうち1人は、少ないお金で長時間きつい仕事をさせられて、身も心もすり減っていた。

もう1人のほうが、その人に転職を勧めた。わかりにくいので前者をデニーロさん、後者をパチーノさんとする。

デニーロさんは「正社員」という名のもとに、とんでもないハードな現場を担当させられているようだった。病院の事務らしい。

犯罪ではないかと思われるようなパワハラ

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私は自分のやりたいことをやるために仕事しているわけではない

私は自分のやりたいことをやるために仕事しているわけではない

Amazonで「世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方」というタイトルの本が人気だ。

たぶん就職活動か、転職活動か、そういう話題に悩んでいる人をターゲットにしていると思う。趣味の始め方を書いた本ではないだろう。

趣味と仕事って違うんですかしかし私は最近、趣味と仕事って一体何が違うのかな?と考えている。それはきっと、私にとって趣味であった活動でお金をもらうようになったからだと思う。

今年から

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よりよくなるなら転職すべき/石と苔

よりよくなるなら転職すべき/石と苔

wantedlyというサイトに転職用の「マイページ」を作って編集している。

そこで、私がこの10年ほどでたくさん転職していることを実感した。私がこれからやりたい仕事と、これまでやってきた仕事の種類がぜんぜん違う。

当時は転職を繰り返していること自体を否定される時代だった。しかしいつの間にか、私の周りにも同じ職場に5年以上いる友人の方が少ない世の中になった。同じ職場に10年以上勤めている人ともな

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自分らしく就活しても受かるよ

自分らしく就活しても受かるよ

この記事を読んでいる人が多いようなので、もう少し言葉を洗練し直しておく。元は2021年に書かれたものだが、2022年にこれを読む人たちへ、健闘を祈る。

===

そろそろ就職活動の準備をはじめる人が増えているのではないだろうか。いや、もしかするともっと前から増えているかもしれない。

就活は基本的にただのオーディションだから、相手に気に入ってもらうことを追及せず、自分がどんな仕事をしたいかという

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使命で疲れるか、意義のうすい仕事を辞めるか

使命で疲れるか、意義のうすい仕事を辞めるか

久しぶりにある友人と話した。

私が彼と知り合ったときには大学生であったが、今は家業を継いでいる。学生時代とは比べ物にならないほど忙しくなった彼は、むしろ以前より充実している様子で、その話す内容もとても成熟していた。

ブルシットジョブブルシットジョブという言葉がある。いちおうNHKのテレビ番組で「クソどうでもいい仕事」と訳された。

あってもなくてもいい仕事や役職のことである。たとえばスペインの

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職場にすっかり洗脳されちゃった元新卒たち②

職場にすっかり洗脳されちゃった元新卒たち②

私が研修していたころはもっとニュートラルだった新人たちも、今ではすっかり職場の思想に洗脳されている、という話を以前の記事で書いた。

じゃあ洗脳されないためにはどうすればいいか。それをこの記事で書く。

今回はあくまで「職場の思想に」洗脳されない方法だ。

他部署の人とつながりを持つまず他部署の人たちとつながりを持って、できれば世間話ができるような間柄になる。

新人にとってこれは難しいかもしれな

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壊れながら働くことは「生き延びる」ことじゃない

壊れながら働くことは「生き延びる」ことじゃない

今の配属先では、ストレスで入院したり、内蔵を壊したり、精神安定剤を飲みながら仕事している人ばかりいる。みんなだいたい50歳前後だ。

長期の休職もせず、退社もしていない。そういう意味では、仕事が長続きしている。

でも、自分を壊しながら仕事を続けることを「長続きする」と言っていいのだろうか?

世の中そういうものだから?職場でうつになったり、体を壊したりするのは「しょうがないこと」になっている。「

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仕事をやめる基準/人生はジャズだ

(*この記事は無料ですが、もしお気に召したら最後に課金してください。)

もともと「涼しい」という意味だったCOOLがいつから「かっこいい」という意味を持つようになったか知っていますか?実はジャズ演奏の世界で、「悲しみを表に出さない様子」という形容詞として使わたのがきっかけです。

2018年4月に就職し、そして最近になって退職した人たちの話を聞いた。ブラックだパワハラだという簡単なものではなく、

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