フリーターより不安定な正社員
きのう、ある人たちから仕事の愚痴を2つ聞いた。
そのうち1人は、少ないお金で長時間きつい仕事をさせられて、身も心もすり減っていた。
もう1人のほうが、その人に転職を勧めた。わかりにくいので前者をデニーロさん、後者をパチーノさんとする。
デニーロさんは「正社員」という名のもとに、とんでもないハードな現場を担当させられているようだった。病院の事務らしい。
犯罪ではないかと思われるようなパワハラを上司から受けて、6月からは別の現場に異動させてもらうらしい。
しかしその現場も、人員が加速しすぎていてどっちみちハードな道なのだそうだ。
昔は「医療事務はホワイト」なんて言葉がネットで流行っていた。10年くらい前だったと思う。
パチーノさんは、最初は誰でも知っている超有名な会社にいて、その後ブラック企業にハマってしまって、さらに肉体労働を経て、今はプログラマーとしてFlutterという言語を扱っているらしい。
パチーノさんはデニーロさんに、「傷病手当でもなんでも取得して、今はとにかく回復と時間を優先したら?」と言った。
元エリートであったパチーノさんは政治や経済にも詳しいようだった。彼は、「これからの時代は、"正社員"という名のもとに人員として消耗させられるよりは、いっそフリーターになった方が時間もお金も増えるかもしれない」
そして「自分の属する組織での功績より、自分自身の成果物を増やした方がいい」という意味のことを話した。
私も去年の後半からなんとなく翻訳や執筆の仕事を始めて、今年の2月には自分のホームページを立ち上げた。
ホームページの目的は、自分自身の宣伝と、中間業者を挟むことなく仕事を依頼してもらうためだ。世の中の流れを無意識に感じ取っていたのかもしれない。