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No Music, No Life

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映画「BLUE GIANT」〜青い炎、魂のスパーク!

映画「BLUE GIANT」〜青い炎、魂のスパーク!

アニメ映画「BLUE GIANT」を観た。

主人公の宮本大は、世界一のジャズプレイヤーを目指し仙台から上京する。
思い立ったら真っしぐらの直情型である大は、プロになる夢を信じて疑わず、日夜練習に励み、ライブハウスで演奏を聴いたピアニストの沢辺雪祈に声をかけ、バンドに誘う。
トリオで演奏するためにはどうしてもドラマーが必要だったが、高校時代からの友人で大が居候している部屋の主でもある玉田が、ひょん

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映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス」〜キューバ音楽のレジェンドたち

映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス」〜キューバ音楽のレジェンドたち

平均年齢70代?すでに全盛期を過ぎた、キューバのかつての大物ミュージシャン達と、アメリカ人ギタリスト ライ・クーダが出会い、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブというビッグバンドを組んだことから始まった奇跡。

アルバムを録音し、それぞれの生い立ち、音楽、人生を語り、老齢ながら精力的にツアーに出る、その模様をヴィム・ヴェンダース監督がフィルムに収めた音楽ドキュメンタリーは、世界中を虜にし、キューバ音楽

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90年代邦楽ベスト11 〜マイ・セレクション

90年代邦楽ベスト11 〜マイ・セレクション

自分が青春時代を過ごした90年代、聴いていたのは洋楽の方が圧倒的に多かったけれど、邦楽もまあまあ聴いてました。
音楽レビューが秀逸で毎回楽しみなフォロワーの、いっきさんに刺激されて

自分でもベスト10くらいなら選べるかなと思い、記事にしたら11曲になっちゃいました。
今回のセレクト基準は、当時私がよく聴いていた曲で、90年代の日本の音楽シーンで新しい流れを作ったり、勢いのあった方々を選びました。

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ちょっと怖い絵本と歌の世界

ちょっと怖い絵本と歌の世界

今日はまた絵本について書いてみようと思う。
少し趣向を変えて、ちょっと怖い感じがするけれど惹かれる絵本を、自分の本棚から選んでみた。

まず最初の1冊は
『なおみ』谷川俊太郎 作:沢渡 朔 写真
こちらは写真絵本なのだけど、表紙のモノクロ写真からしてちょっと怖い。なんだか心霊写真っぽくて、妙に心掴まれる(笑)
全体的に仄暗くぼんやりとした夢の中にいるかのようなトーンで、とても子供向けとは思えない。

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CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN〜エスニック・サウンドの進化形

CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN〜エスニック・サウンドの進化形

発見した時は久々に大興奮したバンド、CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN。ちょっと長くて読みづらいかなぁというバンド名の由来は、キューバ民謡のリズムから命名したそうだ。
ちなみに、こちらは日本人によるバンドで、なかなか面白いバッググラウンドがあるのですが、詳細は下に記しています。

花様年華

アルバムの中でもキャッチーな「花様年華」は、鬼リピしている。
ウォン・カーウァイ監

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Chet Baker〜ブルー ヴァレンタイン ジャズ

Chet Baker〜ブルー ヴァレンタイン ジャズ

2月14日は、こちらの国はヴァレンタインデーではなく「友だちの日」だ。
愛を告白する日でも、恋人同士が愛を囁き合う日でもなく、女性から女性、男性から男性、女性から男性またはその逆などなど、親しい友人にクッキーなどほんのちょっとしたものを贈る日なのだ。それもけっこう最近のことで、その前は只の普通の日だったので、そんなに定着もしていない。
あくまでも欧米の商業主義には迎合せず(いちおうヨーロッパなんだ

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冬の夜には、ホット&クールなJazzを

冬の夜には、ホット&クールなJazzを

冬になると部屋で過ごす時間が長くなり、それに比例して音楽を聴く時間も長くなってくる。
久々にジャズについての記事を書いてみようかと。
雪の降りしきる夜の街をコートの襟を立てクールに歩きたくなるような(笑)
または、グラスを傾けながら体が自然にリズムを刻みたくなるような、今回はそんな曲たちを選んでみました。

Art Blakey & the Jazz Messengers「Moanin’」

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Kroi〜ドライブ感が心地よい夏におすすめの音楽

Kroi〜ドライブ感が心地よい夏におすすめの音楽

R&B/ソウル、ファンク、ヒップホップなど自分好みの音楽がギュッと詰まったような、Kroiというバンドに出会った。
緑色の髪がトレードマークのファンキーでソウルフルな歌声を持つヴォーカル/ギターの内田怜央くんはソングライティングもこなす弱冠24歳。他のメンバーも皆んなまだ20代だが、デビュー時からすでにかなり完成度も音楽レベルも高い。
メンバーはインスタで知り合ったというところも今の時代だなぁ。

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Cocteau Twinsと鳩山郁子 〜詩的な幽玄の世界

Cocteau Twinsと鳩山郁子 〜詩的な幽玄の世界

コクトー・ツインズ / Cocteau Twinsをご存知の方はnoteにいるだろうか?

コクトー・ツインズは1979~1997年まで活動していたスコットランドのバンドで、独自な音楽性を持っていた。
彼らは1982年にイギリスの4ADというインディーズレーベルからデビューし、初期の4ADには耽美派なアーティストが多く、アルバムジャケットのアートワークもそのカラーを昂めるようなデザインだった。

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寺尾紗穂 冬にわかれて 〜曖昧な日常と、存在の儚さと

寺尾紗穂 冬にわかれて 〜曖昧な日常と、存在の儚さと

寺尾紗穂さんの歌声は、冬の朝のような透明感と、凛とした強さとしなやかさ、儚さ、刹那を感じさせる。

彼女の歌をはじめて聴いた時、その歌声が心の襞にすっと入ってきた。
「楕円の夢」のMVに出演している二人の男性は ソケリッサ! という路上生活経験者とダンサー・アオキ裕キ氏で構成されたダンスカンパニーのメンバー。

切なさや寂しさ、時にちょっと世を儚むようなメロディや歌詞は、聴くたびに、心の深いところ

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秋の夜長にジャズを

秋の夜長にジャズを

引越し後、ずっとそのままだったアンプとスピーカーをやっと繋げた。
最近、音楽を聴くのはストリーミングが主になり、スマホで再生し何処にいてもワイヤレスイヤホンで聴いているため、スピーカーで聴くことは稀だ。

30代に入った頃に、ありったけのお金をはたいて手に入れたJBLのスピーカーとMarantzのアンプとCDプレーヤーは、この国へ移住の際にもどうしても手放せず日本から船便で送った。
しかし移住後あ

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ジャパニーズ シティポップの波が息子にもやって来た

ジャパニーズ シティポップの波が息子にもやって来た

「ねぇお母さん、これ知ってる?」
ある日、学校から帰るなり息子が歌い出した。

To you... yes my love to you
Yes my love to you you, to you
ワタシワぁワタシ、アナタワぁアナタトぉ
フフンいってたソンナきもスルワぁ

GrayのJacketにフフンフンがあるCoffeeのシミ~
フフンフンフンなのねぇ
Shop windowにふたりフフンフ

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私の好きなクリスマスソング

私の好きなクリスマスソング

窓の外には雪が降り積もり、今年はホワイトクリスマスになりそう。
このところクリスマスパイやジンジャークッキーを焼いたり、今晩はクリスマスの豚肉を何時間もかけて焼きます。

私がよく聴いているクリスマスソングを何曲か選んでみました。

大好きなElla Fitzgerald。彼女のまろやかな声にいつも癒されます。
もう何十年と聴いてきた20世紀を代表するジャズシンガーです。
「Sleigh Ride

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ソウルミュージックを聴きながら〜Donny Hathawayを熱く語る

ソウルミュージックを聴きながら〜Donny Hathawayを熱く語る

音楽は色んなジャンルを幅広く聴く方だけど、もともと父親がR&Bやジャズ、南米音楽が好きで、幼少の記憶ではスピーカーの前に何故か正座させられ、ブルースを聴かされていた。心して聴けって感じで当時は強制されていたけど、子供心にも痺れた。いや足が痺れただけじゃなく、心を持ってかれた。
その影響なのか、10代の終わり頃から今もずっと好きな音楽のベースにあるのはソウル / R&Bだ。
自分好みの音楽を探して中

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