マガジンのカバー画像

最高のレシピ

240
家でつくれる、まあつくれる、代用してつくれる、実践する自分用レシピ
運営しているクリエイター

#料理

漬物王国の秋をにぎる|弁慶飯と岩のりおにぎり

漬物王国の秋をにぎる|弁慶飯と岩のりおにぎり

以前、家庭的な和食を提供するお店のプロデュースをしていた時に、若いスタッフから「このメニューをやめられないか」と度々声が上がる商品が『おにぎり』だった。

「お握り」というからにはまず握る人の手が必要なところから始まり、そのまま口に入るものだから握る手は特に清潔でなければいけない。唐揚げに粉を付けたりハンバーグを丸める合間にささっと握るのは難しく、型やラップを使うにしても、具を真ん中に置いたり海苔

もっとみる
沖縄県民がつくる、ゴーヤーチャンプルー

沖縄県民がつくる、ゴーヤーチャンプルー

実は沖縄出身者でも
好き嫌いがハッキリ分かれるゴーヤー。
その理由の多くは「苦味」だと言われています。

苦味をとる方法は検索するとたくさん出てきますが、
物心ついた時から
沖縄のゴーヤーを食べている私が考える、
美味しいゴーヤーチャンプルーの作り方を紹介したいと思います!

①「ゴーヤー」苦味の移り変わり

まず、少しだけ私自身の話をしますと、
沖縄生まれ沖縄育ち
幼少期から父が家庭菜園で育てた

もっとみる
七味唐辛子で手作り辣油|よだれ鶏

七味唐辛子で手作り辣油|よだれ鶏

「汗をかかないことも、バーテンダーの技術です。」これが、バーテンダースクールで最も衝撃を受けた先生の一言だった。「どうやって?!」驚きの余り、肝心の「汗をかかない方法」を質問することを忘れたまま授業は終わってしまったから、今もってその方法はわからない。思うに「夏の暑い日に、バーに入って冷たいドリンクで涼もうと足を運んでくれたお客さまを、汗だくのバーテンダーがお迎えするのでは興を醒ます」という意味合

もっとみる
《おいしいラタトゥイユ》のつくりかた

《おいしいラタトゥイユ》のつくりかた

もともと、ラタトゥイユはそんなに好きなほうではありませんでした。それがどういうわけだか、ヨーロッパに住んで、やむにやまれず何度も作る機会を得た結果、近ごろではなんとなく「こうしたら美味しくなるのだな」というポイントのようなものがわかってきました。

そしてそれが、素朴ながらも食材ひとつひとつを丁寧に扱い、美味しいものに仕立て上げる、ラタトゥイユのふるさと・南フランスのお土地柄なのだな、ということも

もっとみる
水を食べる|焼きなす

水を食べる|焼きなす

一昔前の私なら、夏が来れば揚げ物とビールがすべての物事の始まりで、まず油を取り込んでからいかにその油をビールの爽快感で洗い流すかが一夏のテーマだった。しかし歳を重ねるにつれてその勢いにもやや陰りが見え始め、そしていつからか「今日は何か油を一滴も使わないもの」という思考が自然と選択肢に入るようになってきた。

日本料理の「焼きなす」は暑い盛りに涼を演出する夏の風物詩的な料理。その特徴はなんといっても

もっとみる
鍋一つでできる油づくりのススメ 〜 3種類の油をイチからつくってみた

鍋一つでできる油づくりのススメ 〜 3種類の油をイチからつくってみた

ラード🐷、ギー🥛、ココナッツオイル🥥の三種類の油を作ってみた。そもそも作れるとも知らなかったし作ろうとも思わなかったのだけど、世界にはそれを作っている人もいて、教わって一つ一つ作ってみたらとんでもない幸福感だった。

3種類作ってみた結果、作り方は全部同じで、しかも拍子抜けするくらい工程は単純。鍋一つあればできて、できたての油はうれしい "おまけ" つき。素晴らしいんです。

🐷ラード豚脂

もっとみる
夏のお楽しみ、スイカとトマトとカッテージチーズのサラダ

夏のお楽しみ、スイカとトマトとカッテージチーズのサラダ

夏にはスイカがあればいつも作るサラダです。

もうレシピとも言えないくらいですが、どうぞスイカのような大きな心で大らかに作ってください。

夏のみずみずしい味に、カッテージチーズのちょうどいい塩っけとミルク。
甘いシロップとオイルが混ざり、ちょっと良いサラダです。

(材料)
スイカ 食べたいだけ
トマト 食べたいだけ
カッテージチーズ 食べたいだけ

梅ピュレor梅シロップor梅のスパイス砂糖漬

もっとみる
大好きな「実山椒の塩漬け」の作り方、まずは少量から。

大好きな「実山椒の塩漬け」の作り方、まずは少量から。

実山椒の塩漬け、美味しいですよね。
そのままでもおつまみにプツプツ食べています。

実山椒の塩漬けはこの時期必ず作る保存食です。
しかし割と地道な作業なので、買う時は少量から。
もしくは大きい枝さえ外したら、洗っておき、完全に乾かし保存袋に冷凍もできます。

実山椒の塩漬けの作り方
(材料)
実山椒 50g
塩 5g

ボウルに水をはり、ザルに入れた山椒を入れ、水を2回ほど変えながら洗います。

もっとみる
カブトムシなスイカのスープ前編

カブトムシなスイカのスープ前編

大好物であるスイカの季節がやってきたので、踊ろう。先立つものもない、ふりかかってきた諸々の厄介を転がしながら、踊ろう。夏明けの展覧会の準備だ、ろくろの上で踊ろう。自分を見直す年が続いたのよねなんて、話そうよ。

カブトムシな部分スイカといっても、ガブっと真っ赤な部分でなくて、緑と黒のいなせな皮でもなく、そのあいだにあるカブトムシな部分。名前もない部分、うちでは「カブトムシな部分」(※下記のレシピ)

もっとみる
レモンの重さとエネルギー

レモンの重さとエネルギー

 スーパーで国産レモンを見かけると、ふらふらと引き寄せられ、条件反射的にかごに入れてしまう病にかかっている。

 レモンの色、形、質感、重み、匂い。すべてがすきだ。
 レモンという存在がすきだ。レモンを視界に入れておくだけで、心がふだんより3センチくらい浮いているような愉快な気持ちになる。それを手に取れば、ひんやりしたつめたさが心地よく皮膚に染みこみ、水分のつまったぎっしりとした重さは、じぶんがこ

もっとみる
おうちで中華 - 雪菜焼黄魚(高菜漬けとイシモチの煮付け)

おうちで中華 - 雪菜焼黄魚(高菜漬けとイシモチの煮付け)

今日は久々に魚料理をご紹介しよう。上海など江南地方の家庭料理として親しまれている雪菜焼黄魚(高菜漬けとイシモチの煮付け)だ。

名前から焼き魚と思うかもしれないが、中国語だと「焼」は煮ること。魚と雪菜(≒高菜漬け)を一緒に煮ることで、互いの旨味が互いに染み込み、優しく深い味わいが生まれる。

雪菜焼黄魚 雪菜烧黄鱼
xuěcài shāo huángyú用いる魚は、イシモチ(シログチ)。上海周辺で

もっとみる
私が1番好きな炊込みご飯:鯛めしの作り方

私が1番好きな炊込みご飯:鯛めしの作り方

私と娘が1番好きな炊込みご飯、それは…

鯛めしです。

お祝い事の定番メニューですし、鯛を尾頭付きで炊込むのは勇気が要りますし、何よりせっかく炊き上がったのに、チマチマと骨を外して混ぜるまで食べられないので、ハードルの高い料理の1つなのではないかと思います。

ところが、ですよ?

普段の食事には尾頭付きなんて必要ないので、切り身で作ったら「なんて簡単なの!」と驚いてしまいます。

真鯛の旬は春

もっとみる
お刺身ラヴァーのあなたに伝えたい、お野菜と合わせてかさ増し、10のアイデア

お刺身ラヴァーのあなたに伝えたい、お野菜と合わせてかさ増し、10のアイデア

私はスーパーのお魚売り場で、すごく険しい顔をしているかもしれません。
それはお刺身を選ぶ時。

・家族全員に行き渡る量か
・量が多くても高くないか
・どっちのサクが大きいか
・どっちのサクが美味しそうか

うーん、うーんとにらめっこ。お刺身の日は殺気立つほど、家族で取り合いなのです。

そんなわけで、私はサクや1尾購入して、薄ーく切っています。
そして重要なのはかさ増し!ツマのお野菜がメイン!?っ

もっとみる

地味に贅沢[鯖缶の焼おにぎり]ごはんに鯖の身/青葱を混ぜてしっかり握り、最初は素のまま焼いて表面を乾かす。醤油/酒少々/七味を混ぜて表面に塗りながらこんがり両面焼き上げて出来上がり。大事なのは「素焼き」いきなり液体を塗ると崩れる。残る缶汁はお味噌汁に入れると無駄がなくておいしい◎