松風冬来

まつかぜとうらい。号、日茜齋。歴史愛好家。戯作者。マツドドン特捜隊隊長。浮世絵の技巧を…

松風冬来

まつかぜとうらい。号、日茜齋。歴史愛好家。戯作者。マツドドン特捜隊隊長。浮世絵の技巧を好む絵師。ハムカツをこよなく愛する昭和のサムライ。『竹取物語後日譚』の作者也。尊敬する先達はアリストテレス、ダ・ビンチ、シーボルト、ファーブル、貝原益軒、平賀源内、葛飾北斎。夢は高等遊民な生活。

記事一覧

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【路上観察】 秩父博物誌 ⑥

松風冬来
21時間前
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【雑詩】 記憶

 あなたの夢が雨に溶かされ  アスファルトに吸い取られた  あの夏の日  僕は孤独になった  ふたりで笑い 泣き  喜びあう思い出は  もう増えることはない  ただ …

松風冬来
4日前
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【路上観察】 秩父博物誌 ⑤

松風冬来
8日前
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【雑詩】 深呼吸

 不気味なものたちが  僕の横を通り過ぎてゆく  それは 無表情な人の列  誰もが俯いたまま  都会のベルトコンベアーに載せられて  組織の一角へと  運び込まれてゆ…

松風冬来
11日前
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【路上観察】 独りビートルズ

松風冬来
2週間前
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【路上観察】 秩父博物誌 ④

松風冬来
2週間前
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【雑漫画】 あかねさんの「?」

松風冬来
3週間前
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【路上観察】 夏の衣替え

松風冬来
3週間前
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【路上観察】 秩父博物誌 ③

松風冬来
4週間前
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【路上観察】 秩父博物誌 ②

松風冬来
1か月前
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【路上観察】 秩父博物誌

松風冬来
1か月前
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【随想】 知の網で世界を掬う

 昔から学校の勉強というものは好きではないが、いろいろなモノゴトを“知る”コトは好きであった。庭で虫を捕り、図鑑で調べる……etc.。  本を読む。話を聴く。観察す…

松風冬来
1か月前
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【路上観察】 夏の空

松風冬来
1か月前
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【似顔絵】 ブービー・トラップ

松風冬来
1か月前
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【随想】 価値観の相違の果て

 民族同士の争いは“価値観”の違いによって引き起こされる。ホンの些細な違いでも、紛争を何千年も続けさせる“力”をもっている。不気味な力を。  そして、一度でも不…

松風冬来
1か月前
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【随想】 邯鄲の栄華なる夢

 最近、世界情勢を伝えるニュースに触れるたび感じるのは、「1人の富豪を味方にする為政者より、100人の労働者を味方にする為政者の方が国家に強い影響力を及ぼす」とい…

松風冬来
2か月前
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【雑詩】 記憶

【雑詩】 記憶

 あなたの夢が雨に溶かされ
 アスファルトに吸い取られた
 あの夏の日
 僕は孤独になった
 ふたりで笑い 泣き
 喜びあう思い出は
 もう増えることはない

 ただ 哀しむべきことは
 ひとつずつ年老いてゆく
 僕の記憶から
 あなたとの思い出が
 ひとつずつ消えてゆくこと
 ただ 哀しい哉
 ただ 哀しい哉

 そして 僕の消滅とともに
 すべてが“ゼロ”になる

【雑詩】 深呼吸

【雑詩】 深呼吸

 不気味なものたちが
 僕の横を通り過ぎてゆく
 それは 無表情な人の列
 誰もが俯いたまま
 都会のベルトコンベアーに載せられて
 組織の一角へと
 運び込まれてゆく

 無口な人波は
 皆 手元から流れ出る
 無味乾燥な文字の羅列に
 瞳を塞がれている
 だから 君は
 足元に咲くちいさな花の
 気高き美しさに
 気付けずにいる

 それは 情報禍
 「情報」という怪物が
 人々の感情を喰い尽

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【随想】 知の網で世界を掬う

【随想】 知の網で世界を掬う

 昔から学校の勉強というものは好きではないが、いろいろなモノゴトを“知る”コトは好きであった。庭で虫を捕り、図鑑で調べる……etc.。
 本を読む。話を聴く。観察する──モノゴトを“知る”とき、常に心掛けているコトがある。それは知識の扱い方。「あつめる」「みつける」「くっつける」の3つのコト。

 あつめる。──知識は好奇心の趣くままに収集する。まったくの自由に。発信者の肩書きに惑わされずに収集す

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【随想】 価値観の相違の果て

【随想】 価値観の相違の果て

 民族同士の争いは“価値観”の違いによって引き起こされる。ホンの些細な違いでも、紛争を何千年も続けさせる“力”をもっている。不気味な力を。
 そして、一度でも不信感を抱いた者同士は、相互理解を毛嫌いする。“歩み寄り”というモノを拒絶するのダ。
 これは世界規模の現象ではない。狭いクニの中でも起こっている。例えば、“おらがムラ”と“隣のムラ”とでは“しきたり”が異なっているではないか。

 故郷を失

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【随想】 邯鄲の栄華なる夢

【随想】 邯鄲の栄華なる夢

 最近、世界情勢を伝えるニュースに触れるたび感じるのは、「1人の富豪を味方にする為政者より、100人の労働者を味方にする為政者の方が国家に強い影響力を及ぼす」という現実。まさに、「数」こそが“真の力”であるという政治が世界各地で展開している。
 「数」の“力”とは恐ろしい。
 小早川秀秋の寝返りが歴史を動かしたのは、1万5000という「数」があったからに他ならない。もしアレが100や200の小人数

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