松風冬来

まつかぜとうらい。号、日茜齋。歴史愛好家。戯作者。マツドドン特捜隊隊長。浮世絵の技巧を…

松風冬来

まつかぜとうらい。号、日茜齋。歴史愛好家。戯作者。マツドドン特捜隊隊長。浮世絵の技巧を好む絵師。ハムカツをこよなく愛する昭和のサムライ。『竹取物語後日譚』の作者也。尊敬する先達はアリストテレス、ダ・ビンチ、シーボルト、ファーブル、貝原益軒、平賀源内、葛飾北斎。夢は高等遊民な生活。

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           民族同士の争いは“価値観”の違いによって引き起こされる。ホンの些細な違いでも、紛争を何千年も続けさせる“力”をもっている。不気味な力を。  そして、一度でも不信感を抱いた者同士は、相互理解を毛嫌いする。“歩み寄り”というモノを拒絶するのダ。  これは世界規模の現象ではない。狭いクニの中でも起こっている。例えば、“おらがムラ”と“隣のムラ”とでは“しきたり”が異なっているではないか。  故郷を失ったバルタン星人は安住の地を求めていた。  それだけだった。はじめのうちは──。

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          【随想】 邯鄲の栄華なる夢

           最近、世界情勢を伝えるニュースに触れるたび感じるのは、「1人の富豪を味方にする為政者より、100人の労働者を味方にする為政者の方が国家に強い影響力を及ぼす」という現実。まさに、「数」こそが“真の力”であるという政治が世界各地で展開している。  「数」の“力”とは恐ろしい。  小早川秀秋の寝返りが歴史を動かしたのは、1万5000という「数」があったからに他ならない。もしアレが100や200の小人数での寝返りだったら、たちまち返り討ちに遭ってしまったに違いない。「多勢に無勢」と

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          【随想】 「わたし」と「あなた」

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          【随想】 考えるコトを考える

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           先日、久方振りに映画『からかい上手の高木さん』を観た勢いに乗じ、今月は新垣結衣さん主演の『違国日記』を観てきました(原作漫画は読んだコトないけど、スイマセン)。  『違国日記』は小説家と高校生の日常を描いたもの。  タン・タン・タン♪  淡々とした物語の展開は、『高木さん』にも当てはまる描き方。「タン・タン・タン♪」調の作品は、最近の流行りなのだろうか?  でも、こういう雰囲気の作品は嫌いではない。世の中がこんなにも不安定なときだからこそ、映画くらいは“安心”して観たいモ

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          【雑詩】 旅立つ君へ

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