ma_ingen

はじめまして、訪れてくださりありがとうございます！主に、詩、小説、絵本や日常の文章など…

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晴れ渡る空に

返信を待つ夜これを送れば嫌われると心を込めて打ったLINE 都合の良い女は、きっと、面倒くさい女として終わることでしょう初めから間違っていたのだからこれで…

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3か月前

ループ

世界が私から離れてくそんな気分になるのは大抵夕暮れ私はザラザラとした質感になって自分が気持ち悪くて人間でなくなるのではないかと怖くなるあと少し、もう少…

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6か月前

嘘月

まんまるの月にあなたの幸せを祈る嘘つきな心がズキンと痛む活躍するあなたは私のことを忘れてしまうでしょう？狼が乗り移って下心でも、思い出してくれたらいいの…

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6か月前

追悼

空が泣いている大粒の涙が屋根を打つあなたが旅立ったことが辛いと悲しいとこんなにも愛されたくさん困難を抱えても自分らしく笑っていたあなたとこの世で会えて…

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6か月前

フルーツサンドの天使、あるいは㉑

　あれから5年が経った。僕は今秋、岡崎まきこと結婚することになった。　一度街ではるかを見かけたことがある。 3歳くらいの子供を連れて歩いていた。一瞬混乱したが、…

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10か月前

フルーツサンドの天使、あるいは⑳

※今回の内容は、妊娠、堕胎に関する辛い表現を含みます。おつらい経験のある方、受け入れがたい方はご自身の判断で閲覧の可否を決めていただけたらと思います。 ※出産、…

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11か月前

フルーツサンドの天使、あるいは⑲

　これまで、はるかと喧嘩することなどなかった。　少し険悪な雰囲気になることはあったが、時間が経った頃に、恋しくなって連絡をして、彼女も、何もなかったかのように…

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11か月前

フルーツサンドの天使、あるいは⑰

今にも振り出しそうな雨を想像すると、靴の中がびしょびしょになるあの気持ち悪さが蘇ってくる。　　休日昼下がりのカフェ・アラートは、ランチ時を過ぎ、気が抜けたよ…

ma_ingen

1年前

フルーツサンドの天使、あるいは⑯

　目が覚めると、香ばしい匂いがした。はるかがキッチンで何かを作っているようだ。しばらくベッドでまどろんでいたかったが、だんだん前日までの記憶が戻ってきて、不快…

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1年前

フルーツサンドの天使、あるいは⑮

　岡崎さんは午後9時を過ぎた頃にやってきた。「ごめんなさい、思ったより時間かかっちゃって」　息を切らせてやってきた彼女だが、いつもの明るい声色で話すから、ほっ…

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1年前

フルーツサンドの天使、あるいは⑭

　「お前、結婚するんだって？」　時間帯がずれ、ガランとした社食。席に着いたとたん、宮島がニヤニヤしながら近づいてきて隣に座った。　はるかとの婚約については…

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1年前

フルーツサンドの天使、あるいは⑬

　それからの一週間は、気が気ではなかった。　　仕事の間は集中しようと、いったんスマホを鞄にしまう。が、やはり気になり、5分後には取り出して内容を確認する。はる…

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1年前

フルーツサンドの天使、あるいは⑫

　弁当を食べた後の公園散策は、ピンクのコスモス畑。はるかが楽しそうにはしゃぐ隣で、なんとなく相槌を打ちながら過ごした。　家に帰ると、くたくただったが、頭が冴…

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1年前

フルーツサンドの天使、あるいは⑪

弁当の中身はミートボールだった。　「ごめんね、昨日仕事でトラブルがあって、遅くまで会社に残ってて、それで今日寝坊しちゃった。」約束の時間より1時間も送れて待…

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1年前

フルーツサンドの天使、あるいは⑩

3人の時間はすぐに過ぎた。軽く飲んで帰るつもりが、日をまたいでのお開きとなった。飲みすぎてつぶれた宮島を居酒屋から担ぎ出し、待っていたタクシーに詰め込んだ。 …

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1年前

フルーツサンドの天使、あるいは⑨

　「岡崎さんは、どのくらい彼氏いないの？」「私、実は1ヶ月前に彼氏と別れたばかりなんです」「本当に最近だね。何で別れたの？」「振られたんです。他に好きな人がで…

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1年前

ma_ingen

2024年7月7日 21:01

晴れ渡る空に

返信を待つ夜
これを送れば
嫌われると
心を込めて打ったLINE

都合の良い女は、
きっと、面倒くさい女として
終わることでしょう

初めから間違っていたのだから

これで良いと言い聞かせ

キシキシと痛む心を
自分の世界に呼び戻す

七夕

※画像はクリエーターの工藤　あかり様の作品を使用させて頂きました。素敵な作品ありがとうございます。

ma_ingen

2024年3月24日 21:08

ループ

世界が私から離れてく
そんな気分になるのは
大抵夕暮れ

私はザラザラとした質感になって
自分が気持ち悪くて
人間でなくなるのではないかと
怖くなる

あと少し、もう少し待てば
世界が元通りになると

どうにかやり過ごす日々は
涙で錆びついていく正円

※画像はyusuke Tatsumi様の作品を使用させていただきました。素敵な作品ありがとうございます。

ma_ingen

2024年3月23日 19:52

嘘月

まんまるの月に
あなたの幸せを祈る

嘘つきな心がズキンと痛む
活躍するあなたは
私のことを忘れてしまうでしょう？

狼が乗り移って
下心でも、思い出してくれたらいいのに

かりそめの情でも
抱かれたいと
叶わぬ夢を見るのです

※画像はK様の作品を使用させていただきました。素敵な作品ありがとうございます。

ma_ingen

2024年3月17日 20:15

追悼

空が泣いている
大粒の涙が屋根を打つ
あなたが旅立ったことが
辛いと
悲しいと

こんなにも愛され
たくさん困難を抱えても
自分らしく笑っていたあなたと
この世で会えて嬉しかった

あの世でもたくさん笑って
愛されてくださいね

雨に紛れるように
しずかに
しとしとと
泣かせてください

※画像は「モリコハル」様のイラストを使用させていただきました。素敵な作品ありがとうございます。

ma_ingen

2023年12月8日 11:05

　あれから5年が経った。
僕は今秋、岡崎まきこと結婚することになった。

　一度街ではるかを見かけたことがある。
3歳くらいの子供を連れて歩いていた。一瞬混乱したが、子供の大きさから新たなパートナーとの子どもだろう。
　彼女はあの時と同じように、透き通るような美しさだったが、目は「どこか」ではなく、この世界をしっかり見つめていた。
　周りを包み込む柔らかなオーラは明らかに大きくなり、彼女そっくりの

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ma_ingen

2023年11月6日 11:48

フルーツサンドの天使、あるいは⑳

※今回の内容は、妊娠、堕胎に関する辛い表現を含みます。おつらい経験のある方、受け入れがたい方はご自身の判断で閲覧の可否を決めていただけたらと思います。

※出産、妊娠についての考え方を問う記事ではなく、小説として、出来事の一つの側面を記したものです。

(本文）
　駅の南口で待ち合わせ。20分前についた。
　はるかの姿は見えない。
　いつもの場所、いつもの風景なのに、みんなが自分のことを見ているよ

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ma_ingen

2023年10月18日 11:03

フルーツサンドの天使、あるいは⑲

　これまで、はるかと喧嘩することなどなかった。

　少し険悪な雰囲気になることはあったが、時間が経った頃に、恋しくなって連絡をして、彼女も、何もなかったかのように対応してくれた。
僕が拗ねて連絡しない場合もあったが、その時にははるかから何気ない連絡が来て、自然と元の関係に戻っていた。

　しかし、今回ばかりは、明らかに「少し険悪」の範囲ではなく、あやまらなくては、と思いながらも、先延ばしにしていた

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ma_ingen

2023年9月25日 11:37

フルーツサンドの天使、あるいは⑰

今にも振り出しそうな雨を想像すると、靴の中がびしょびしょになるあの気持ち悪さが蘇ってくる。
　
　休日昼下がりのカフェ・アラートは、ランチ時を過ぎ、気が抜けたような空気が漂っていた。
トイレから戻ってきたはるかが、向いの席に座った。
「素敵なお店でしょ？」
「そうだね」
彼女のほうを見ることが出来なくて、くもり空を見上げ、また靴の中の不快感を思い出した。

　「この前ね、この店の前を通ったの」

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ma_ingen

2023年9月11日 12:30

フルーツサンドの天使、あるいは⑯

　目が覚めると、香ばしい匂いがした。
はるかがキッチンで何かを作っているようだ。しばらくベッドでまどろんでいたかったが、だんだん前日までの記憶が戻ってきて、不快感が身体を包み込んだ。油っこい匂いとともに漂うコーヒーの香りが昨日の岡崎さんの顔と重なる。

最悪だ。僕は自分のことしか考えていなかった。何の覚悟も決めずに、彼女の気持ちなど考えもせずに、ただ心を満たしたいがために彼女を呼び出し、傷付けた。

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ma_ingen

2023年7月31日 09:09

フルーツサンドの天使、あるいは⑮

　岡崎さんは午後9時を過ぎた頃にやってきた。
「ごめんなさい、思ったより時間かかっちゃって」

　息を切らせてやってきた彼女だが、いつもの明るい声色で話すから、ほっとした。
「今日の取引先との仕事？」
「そうなんです。今日企画案の説明に行ったんですけど、結構ダメ出し多くて。今週中に修正して持っていかないといけないんです」
「そうなんだ。外部とのやり取り多くて大変だね」
「忙しいですが、企画の仕事や

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ma_ingen

2023年7月4日 12:59

フルーツサンドの天使、あるいは⑭

　「お前、結婚するんだって？」

　時間帯がずれ、ガランとした社食。
席に着いたとたん、宮島がニヤニヤしながら近づいてきて隣に座った。

　はるかとの婚約についてはまだ会社に報告したわけではなかったが、班の飲み会で話したことがちらほら広まっているようだった。宮島には、改めて話そうと思っていたが、このところお互いに予定が合わずにいた。

　「まだちゃんと決まったわけではないんだけど。まあ、もう付き合

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ma_ingen

2023年6月20日 10:27

フルーツサンドの天使、あるいは⑬

　それからの一週間は、気が気ではなかった。
　
　仕事の間は集中しようと、いったんスマホを鞄にしまう。
が、やはり気になり、5分後には取り出して内容を確認する。はるかからはたまに日常の何気ないメッセージが届くが、一向に受診結果についての報告がないまま金曜日となった。

　岡崎さんとはその週、会うことはなかった。宮島によると長期の出張に出ているようだ。
正直ほっとしていたが、なぜ言ってくれなかったの

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ma_ingen

2023年6月7日 11:23

フルーツサンドの天使、あるいは⑫

　弁当を食べた後の公園散策は、ピンクのコスモス畑。
はるかが楽しそうにはしゃぐ隣で、なんとなく相槌を打ちながら過ごした。

　家に帰ると、くたくただったが、頭が冴え渡り横になっても眠ることが出来なかった。彼女がコーヒーを入れているのを横目で見ながら、次受ける資格試験の参考書を眺めていた。

「明人さん」
「はい、何？」
「ううん、なんでもない」
　やっぱり、今日のはるかはおかしい。いつものかみ合わ

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ma_ingen

2023年5月29日 11:36

フルーツサンドの天使、あるいは⑪

弁当の中身はミートボールだった。

　「ごめんね、昨日仕事でトラブルがあって、遅くまで会社に残ってて、それで今日寝坊しちゃった。」
約束の時間より1時間も送れて待ち合わせ場所に現れた僕に、はるかは不思議そうな顔を向けたが、怒らなかった。
　
　「昨日、何時くらいに帰ったの？」
　「11時くらいかな？結構遅くまでかかって、まいったよ。」
　「大変だったね。眠いでしょう？」
　「大丈夫、ピクニック楽

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ma_ingen

2023年5月1日 11:20

フルーツサンドの天使、あるいは⑩

3人の時間はすぐに過ぎた。軽く飲んで帰るつもりが、日をまたいでのお開きとなった。飲みすぎてつぶれた宮島を居酒屋から担ぎ出し、待っていたタクシーに詰め込んだ。

　「さて、どうしよう、岡崎さんは中野方面だっけ？」
　「先輩…、ちょっと、私気分が悪いかも。」
　岡崎さんはふらふらとしゃがみこんだ。顔が明らかに青白くなっているのがわかった。そういえば、彼女は酒に弱いといっていたが、今日は結構飲んでいた

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ma_ingen

2023年3月15日 14:01

フルーツサンドの天使、あるいは⑨

　「岡崎さんは、どのくらい彼氏いないの？」
「私、実は1ヶ月前に彼氏と別れたばかりなんです」
「本当に最近だね。何で別れたの？」
「振られたんです。他に好きな人ができたって。その子が大学時代の私の友達で。最悪ですよね。」
「それは…災難だったね」
「その子、なんかつかみどころがないと言うか、ふわふわした雰囲気で、なに考えているのかわかりにくいタイプなんですよね。男の人って、何で不思議ちゃんが好きな

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晴れ渡る空に

ループ

嘘月

追悼

フルーツサンドの天使、あるいは㉑

フルーツサンドの天使、あるいは⑳

フルーツサンドの天使、あるいは⑲

フルーツサンドの天使、あるいは⑰

フルーツサンドの天使、あるいは⑯

フルーツサンドの天使、あるいは⑮

フルーツサンドの天使、あるいは⑭

フルーツサンドの天使、あるいは⑬

フルーツサンドの天使、あるいは⑫

フルーツサンドの天使、あるいは⑪

フルーツサンドの天使、あるいは⑩

フルーツサンドの天使、あるいは⑨