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#現代アート

【一人旅レポ】青森の主要4美術館を東京から一泊二日、電車・バスだけで周る

【一人旅レポ】青森の主要4美術館を東京から一泊二日、電車・バスだけで周る

【約6,900文字、写真約60枚】
実体験を基に「青森県の4つの美術館を」「東京から一泊二日」「電車・バスで周った」「一人旅」について、具体的なルート、食べたものとともに、感想などを書きます。

結論から言うと、青森の主要美術館は素晴らしいものばかり!美術館メインで旅行を組む価値は十分にあります。なお、車を使わない場合、2日で5つの美術館は周り切れず、4つが限界でした。注意点は、青森は都内と違い、

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展覧会レポ:十和田市現代美術館「常設展」「野良になる」ほか

展覧会レポ:十和田市現代美術館「常設展」「野良になる」ほか

【約5,900文字、写真約80枚】
青森の美術館巡りの一環として、十和田市現代美術館で「常設展」「野良になる」などを鑑賞しました。その感想を書きます。

結論から言うと、こんな美術館は初めてで、満足度が高かったです!とにかくクセが強すぎて、楽しい!面白い!アートに興味が全くない人も十分楽しめると思います。また、無料で楽しめる屋外アートが多く、美術館の建築も外に丸見えになっていることにより、アートと

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埼玉県立近代美術館「アブソリュート・チェアーズ」鑑賞。デザインではなくアートの視点から椅子という存在に迫る

埼玉県立近代美術館「アブソリュート・チェアーズ」鑑賞。デザインではなくアートの視点から椅子という存在に迫る

2024年2月17日~5月12日の期間、埼玉県立近代美術館で開催されている企画展「アブソリュート・チェアーズ」を鑑賞してきました。見どころが多く満足度の高い展覧会だったので、展示のなかで印象深かった作品について書いていきます。

身体機能を補完するものとしての椅子、安楽を叶えるものとしての椅子、権力や社会的秩序の象徴としての椅子、記憶の媒体としての椅子。社会や身体との密接な関わりのなかで幅広い意味

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麻布台ヒルズレポ:おしゃれの暴力!日本一高い展望台はマスト

麻布台ヒルズレポ:おしゃれの暴力!日本一高い展望台はマスト

【約3,200文字、写真約25枚】
2023年11月にオープンした「麻布台ヒルズ」に行きました。展望台やアートの観点から、その感想(+森ビルについて)を書きます。

結論から言うと、一度は訪れるべき複合施設だと思いました。1)ビルとして日本一高い展望台は景色も良い上に無料!、2)建物や内装デザインが暴力的におしゃれ過ぎる、3)パブリックアートや常設の展覧会(値段は高い)が複数あるためです。観光客に

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いよいよ3/12(火)開幕!国立西洋美術館、史上初の現代美術展「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?」

いよいよ3/12(火)開幕!国立西洋美術館、史上初の現代美術展「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?」

JR上野駅の公園口出口を出てまっすぐに歩くと、右手に見えるのは、国立西洋美術館。西洋美術全般を対象とする、日本で唯一の国立美術館です。ル・コルビュジエが設計し、世界文化遺産にも登録された建造物の前には、《考える人(拡大作)》《地獄の門》などロダンの著名な作品が並び、威厳ある雰囲気が漂います。

開館から65周年を迎える今年、20世紀半ばまでの西洋美術作品を取り扱ってきた美術館にとって、大きな挑戦が

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大竹伸朗『銅の時代 1978-2022』刊行記念展@銀座 蔦屋書店 -[刷り絵]の質感

大竹伸朗『銅の時代 1978-2022』刊行記念展@銀座 蔦屋書店 -[刷り絵]の質感

 東京国立近代美術館で開催中の大竹伸朗展については下記に書いた(少しずつ書き増して、現在は「ずいぶん加筆した」状態になっている)。

 あわせて開催されている「 大竹伸朗『銅の時代 1978-2022』刊行記念展」(~11月21日、@銀座 蔦屋書店)に足を運んできた。

■シルクスクリーン10点、エッチング100点超

 銀座シックス6階、蔦屋書店の中のギャラリー。会場を時計回りにぐるりと見まわす

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1枚の写真を制作するのに3年もかかってしまった、その記録。 "Light Sculpture"

1枚の写真を制作するのに3年もかかってしまった、その記録。 "Light Sculpture"

丸山です。

先日、ウェリントンのビクトリア大学で「Light Sculpture」プロジェクトを紹介する機会を得ました。技術的な内容が多かったのですが、思いのほか好評でしたので、内容を一部整理して、こちらでもご紹介したいと思います。

水を撮ることの難しさ、面白さを感じていただければ幸いです。

Light SculptureHave You Ever Really Seen a Rainbow

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ドクメンタ15(Documenta 15-2022)で何が起きたか。

ドクメンタ15(Documenta 15-2022)で何が起きたか。

ドクメンタ15(Documenta 15-2022)で何が起きたか。ドクメンタ15は、2022年6月18日(土) – 2022年9月25日(日)、ドイツの カッセルで開催されている。

ドクメンタ15のアートディレクターはルアングルパドクメンタ15のアートディレクター(芸術監督)は、ルアングルパ(Ruangrupa/インドネシアの芸術集団)
(註)ルアングルパ(Ruangrupa):ジャカルタを拠

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10,000点の中から選んだ「私の推し」アート vol.9

10,000点の中から選んだ「私の推し」アート vol.9

こんにちは、アートのサブスクCasieの琴乃です!

CasieのTwitter(@Casie_jp)でほぼ毎日投稿している、Casieスタッフメンバーによる「推しアート」を1週間分まとめでご紹介させていただきます🙌

1万点以上のアートの中から、いつもアートに触れているスタッフが個人的にお気に入りのアートをご紹介しています。

素敵なアートをより多くの方にご覧いただきたく、このようなnoteを

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2020年オープン「京都市京セラ美術館」のおすすめ展覧会

 私は関西に在住する大学院生です。美術館やギャラリーを巡ることが趣味です。2019年には50館訪れました。そんなアート好きの私が今、大注目している美術館が、京都市京セラ美術館。2020年3月21日にリニューアルオープンします。

目次
1. 新美術館の概要
2. 2020年に開催される展覧会
2-1. 超長期に渡る展示 これはアートのフルコース!「京都の美術 250年の夢」
 概要
 ポイント①

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【9月11日 ウィークリー告知まとめ版】ネットで見栄えのいい絵がアートとして残るのか? 展覧会・イベント・アート情報、今週のアラカルト!

【9月11日 ウィークリー告知まとめ版】ネットで見栄えのいい絵がアートとして残るのか? 展覧会・イベント・アート情報、今週のアラカルト!

 ネタがつきないアートブーム。先週の続きです。

 最近、展覧会で発表される現代アート、日本画ともども人物画風の作品がとても多くなった気がします。それ以外のモチーフも見かけますが、抽象的な人物画も含めると7、8割くらい占めているかもしれません。それは、アニメ、イラストやゲーム系キャラクターもアートに含ませていることと、自分に入ってくる情報が、グーグルの検索のように自動選択されて、そういう情報ばかり

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