若干20歳弱の若造がもしデリダの講演直後にガチな哲学的質問をしたら随分生意気に見られるかもしれない。だが私はまさにそんな状況で(デリダではなく)ユルゲン・ハーバーマスにそうしたことがある。もちろん彼は真摯に答えてくれた。私の問いはまともなものだったに違いない。
(承前)その日の夜、ハーバーマスと今は亡き当時の私の恩師、先輩の院生たちとともに大歓楽街&大風俗街(笑)のとある居酒屋にて飲みながら話し込んだ。ハーバーマスは極めて俗なネタにもまったく偏見なく、超気さくな方だった。