アンソニー K

「日本夢学会」会長。「インテグラル夢学」の創始者、作家、作詞家、音楽プロデューサー、チャネラー。半自伝的SF冒険心理小説「コズミック・スピリット」(2017年自費出版)。2020年、ケン・ウィルバー理論をもとに「いじめ現象の全貌と脱却戦略」を執筆(日本橋出版刊)。

アンソニー K

「日本夢学会」会長。「インテグラル夢学」の創始者、作家、作詞家、音楽プロデューサー、チャネラー。半自伝的SF冒険心理小説「コズミック・スピリット」(2017年自費出版)。2020年、ケン・ウィルバー理論をもとに「いじめ現象の全貌と脱却戦略」を執筆(日本橋出版刊)。

マガジン

  • 音楽という仕事

    2001年から始まった私の作詞とプロデュースの仕事は、シンガーソングライターの助川久美子との出会いによってもたらされた。 その仕事は、突然に、それでいてごく自然なかたちでスタートし、以後、彼女との作詞・作曲コンビによる楽曲制作、レコーディング、オーディションでのグランプリ受賞、メジャーでのファーストアルバム作り、インディーズの立ち上げ、数々のミュージシャンとの共演、インディーズでのアルバム制作、そしてサウンドストーリー、という具合に進展してきた。 もちろん順風満帆とはいかなかった。嵐の日も乗り越えてきた。 今でも変わらず続いているし、これからも続くだろうと思うのは、物作りの醍醐味である。 そうした生の現場の雰囲気が、このマガジンで伝わればと思っている。

  • 「夢・虎の巻」

    私たちは、古代シャーマニズムに始まり、フロイトやユングを経由して現代に至り、さらにそれらを超越する「夢の教え」を継承する者たちである。「夢の教え」は優れた意味で「サイエンス」であると同時に「テクノロジー」でもある。すなわち、人間が健康で幸福で生産的に生きることを実現するための総合的な技術の一環なのだ。それは個人に限らず、あらゆる集団の利益にも資するものである。 ここに開陳する「夢・虎の巻」は、今まで一般的に知られてこなかった(決して秘密にしてきたのではない)「夢の教え」とその正しい活用法である。なぜ今一般公開するかと言うと、人類が21世紀を迎え、9.11同時多発テロ、3.11原発事故、そして新型ウイルスのパンデミックという具合に受難が続き、さらに異常気象や食糧難、資源や水源の枯渇という具合に続くであろう未来を見越し、全人類規模の救済が必要であると判断したからだ。

  • 「夢の王国」建国宣言 ~憲法およびその応用~

    現代人は、自分の内面的領土の一部である「夢の王国」がすっかり荒廃しています。このマガジンは、混迷する21世紀初頭の現代において、「夢の王国」を新しい憲法とともに改めて建国(再建)することを目指すものであり、同時に新しい「夢学」への入門書にもなっています。これによって、夢に対するあなたの認識が一変するとともに、生きる指針も手に入れるはずです。夢に興味のあるすべての方必読!

  • ヤル気を伸ばす!

    このマガジンでは、「モチベーション」「動機づけ」の問題を徹底的に掘り下げていきます。 よく言われる「アメとムチ(報酬と懲罰)」は本当に有効か? 子どもの学習意欲から大人の労働意欲まで、精神療法から犯罪者の更生まで、人はいかにしたら行動へと促されるのかを、豊富な事例をもとに幅広く考えていきます。 それはまさに、「人間いかに生きることが幸せで充実しているのか」というテーマでもあります。

  • AKのスピリチュアル講座

    「スピリチュアル」「スピリチュアリティ」といった言葉は、有形無実になりがちです。このシリーズでは、「スピリチュアル」「スピリチュアリティ」の真の意味について、ケン・ウィルバーらの理論を背景に、私自身の経験も踏まえ、深く掘り下げ、なるべく明確に位置付けていくつもりです。

最近の記事

もっとも哲学的な曲「WISDOM」

「助川久美子というアーティストの代表作は?」と問われたら、私はまず「薔薇の刺青」を挙げるだろう。 「パフォーマーとしての助川久美子を知りたい」という人には、「風の人」のあの幻のライブ録音を薦めるだろう。 「薔薇の刺青」は、歌うというより「語り」に徹して、ドラマ性を極限まで追求している。一方「風の人」は、孤独な魂の心象風景を、必要最低限の音楽的要素で情感豊かに歌い上げている。 いわばこの二つの作品は、地球の北極と南極の関係のようなものかもしれない。一言で言うなら、「薔薇の刺青」

    • 二つの視点のラブソング「ブランコ乗りとキーホルダー」

      この曲は、初めて詞が先行し、それに助川久美子が後から曲をつけた作品である。詞から曲へというバトンリレーの作品は、後にも先にもこの曲だけだ。そのせいだろうか、かなり言葉数の多い詞になっている。シンプルなメロディを旨とする助川にとっては、この詞に曲をつけるのはチャレンジだったようだ。 私が彼女からメロディをもらうと、たちどころに言葉が出てくるが、彼女にとって言葉からメロディを紡ぎ出すのは難産のようだ。サビの部分のメロディはすぐに浮かんだようだが、Aメロ・Bメロ・Cメロと展開してい

      • グランプリ受賞曲「薔薇の刺青」

        助川久美子と私との間には、不思議なシンクロニシティがたびたび起こる。ここにご紹介する曲の成り立ちにも、それがあった。 相次ぐ大作の完成に気をよくして、作詞家としての私にもそれなりの意欲が出てきて、次に詞を書くとしたら、こんなイメージの作品にしたい、という構想が常に頭を占めるようになっていた。 このときも、親と子の重厚なドラマの構想が頭にあった。しかしそれはまだ具体的な形を伴わない漠然としたイメージにすぎなかった。それに明瞭な形を与えてくれるのは、いつも助川の紡ぎ出すメロディ

        • 魂の原風景「風の人」

          作詞をする際、私には心得としていることがある。 ○できる限り言葉の「純度」を上げること ○情景やドラマをありありと想起させるように書くこと 言葉の「純度」とは、ひとつの単語の「重さ」と言ってもいいものだが、特に助川久美子の作るメロディはシンプルで印象深いため、こちらも作詞の際にはひとつひとつの言葉を慎重に選ぶようになる。その分言葉の「純度」あるいは「質量」が問われる。一語一語にどれだけの輝きや印象を与えることができるか・・・。 「風の人」という曲は、私と助川久美子のコラボ

        マガジン

        • 音楽という仕事
          10本
        • 「夢・虎の巻」
          63本
        • 「夢の王国」建国宣言 ~憲法およびその応用~
          28本
          ¥2,500
        • ヤル気を伸ばす!
          15本
        • AKのスピリチュアル講座
          11本
        • ケン・ウィルバーのインテグラル理論解題
          15本

        記事

          21世紀の神話「地球は回る」

          この曲の最初のメロディを助川久美子から初めて聴かされたとき、私の頭になぜかアーロ・ガスリーの名が即座に浮かんだ。60年代の社会混乱期に活躍したアメリカのフォークシンガーで、社会風刺や反戦色の強い歌を歌っていたと記憶している。アーサー・ペン監督の映画「アリスのレストラン」で同名の主題歌を歌っていたので、日本でも記憶している人がいるかもしれない。映画も、ベトナム戦争に対する批判色の強いものだった。 私はアーロ・ガスリーの曲をたいして聴いているわけではなかったが、即座に彼の名前を

          21世紀の神話「地球は回る」

          万人に愛される曲「セレナータ」

          2000年12月24日、20世紀最後のクリスマス・イブの晩、助川久美子は友人に誘われ、生まれて初めて教会のミサに出かけた。チャペルの中には、数え切れないほどのロウソクが灯り、聖歌隊が合唱する賛美歌が響きわたっていた。その歌声を全身で浴びているうち、涙がとめどなく流れ、鼻からは鼻水が流れた。彼女にとってそれは、20数年間にたまった心の垢をすっかり洗い流すような、一種のカタルシスの体験だった。 そうしてひとしきり泣いて、涙も枯れ果てた頃、カラッポになった彼女の頭に、あるメロディ

          万人に愛される曲「セレナータ」

          原点の曲「Viento」

          助川久美子というアーティストのパフォーマンスに初めて触れたのは、2001年のことだった。その日私は、吉祥寺の貸しスタジオで行われたジャズセッションに招待された。女性のピアニストと男性のサックス奏者が一緒だったと記憶している。 彼女はコントラバスを豪快にスイングさせながら、自作の曲をスキャットで歌ってみせた。 「Viento」(スペイン語で「風」の意)と名付けられたその曲は、2000年の夏、彼女がとあるレコード会社に営業に行った帰り道、突然頭に降ってきたものだという。「その音が

          原点の曲「Viento」

          セリフのないサウンドストーリー「死と再生」

          2023/07/04 @那須高福寺 舞:光の舞TOMO、歌・音:助川久美子、構成・演出:アンソニー K シリーズ「セリフのないサウンドストーリー」は、役者の演技によるセリフを用いず、音楽プラスαの要素だけを用いてストーリーを語るライブです。 今回は音楽(歌・楽器演奏・効果音)に「舞」を加えたスタイルで、一人の女性の誕生から死まで、そして死から始まる再生のプロセスを描いています。 本編は約30分間。ここにご紹介するのはそのダイジェスト版です。 人は、母親の胎内で、単細胞生物

          セリフのないサウンドストーリー「死と再生」

          舞で語る

          光の舞TOMO with 助川久美子「空の道」”Sky Path” Hikarinomai-TOMO with Kumiko Sukegawa 2023/07/04 @那須高福寺 かつてある演出家が言った。 「歌は語れ、セリフは歌え」 この言葉にもうひとつ、次の一節を追加する必要がありそうだ。 「踊りは舞え」 「光の舞TOMO」という「舞手」がいる。 この人は、まさに踊るのではなく「舞う」。 まったく淀みなく舞い続ける。 舞い続けたかと思うと、ピタリと止まる。 舞い続けるの

          語るように歌う

          助川久美子「シンギング・ソウル」”Singing Soul” by Kumiko Sukegawa 2023/07/04 @那須高福寺 曖昧な記憶で恐縮だが、かつてある演出家がこんなことを言っていたと思う。 「歌は語れ、セリフは歌え」 歌手は歌を歌うのでなく、語るものである。役者はセリフを語るのでなく、歌うものである、というわけだ。このようにして初めて、人を感動させられる、ということだろう。 私も、シンガーソングライターである助川久美子のプロデューサーとして、何度となくこ

          語るように歌う

          ポストモダン・フェミニスト

          「インベージョン」(「侵略」)という映画を観ていたら、意外なシーンに出くわした。 この2007年アメリカ映画の内容そのものは、偶然地球に飛来した微生物ほどの未知の生命体が人間に感染し、人格を乗っとって、地球侵略を企てるという、ありがちなSFホラーである。 ストーリー展開には直接関係ない場面で、意外な人たちの名前が挙げられていて、「へぇ~」と思った。 ニコール・キッドマン演じる主人公の精神科医が、たまたま出席したパーティで、ロシア大使と隣合わせ、議論を吹っ掛けられる。 ロシア

          ポストモダン・フェミニスト

          夢を剥奪する権利が誰にあるのか?!(夢の学び47)

          ■「夢剥奪でうつ病が治った?!」チャールズ・マックフィー著『みたい夢をみる方法』石垣達也訳(講談社2000)を読んでいたら、「夢剥奪でうつ病が治った?!」という小見出しがつけられた項目に、次のように書いてあった。 (※)夢睡眠=約90分で一周期と言われている睡眠サイクルのうち、夢をみている段階のこと。 夢はまるで厄介者・目の敵にされているような印象だが、印象はともかく、この「薬物投与によってうつ病患者から夢睡眠を剥奪することが、うつ病の治療になる」というのは、本当に科学的

          夢を剥奪する権利が誰にあるのか?!(夢の学び47)

          この世界に凛として立つ(夢の学び46)

          ■ずっと引き籠っていた私私は子どもの頃から、自分が生きるこの世界に対して強烈な違和感を抱き続けてきた。今でもその感覚は残っている(少しは和らいだが)。 「この世界」といっても、当然子どもの頃は限られた狭い「世界」である。せいぜい家庭、幼稚園あるいは学校、公園の砂場が、「この世界」のすべてだった。そのどれをとってみても、自分にしっくりフィットしない。そのどれをとってみても、私は心の中で「違う、何かが違う。そうじゃない。そうじゃないんだ」と言い続けてきた。 もちろん、まだ表現力を

          この世界に凛として立つ(夢の学び46)

          「トランスパーソナル」とは何か(夢の学び45)

          ■トランスパーソナルな心理学事典5月の連休のときに、ブックオフで2割引きセールをやっていたので、久しぶりにブックオフ巡りをした。2割引きだと、普段は買わないだろうと思える本も、ついつい買ってしまう。今回もなんだかんだで10冊ぐらいは買った。それでも足りない分はアマゾンやメルカリなどでピンポイント購入する。それらを合わせると、ここ1カ月ぐらいで合計20冊以上は買っただろうか。 ブックオフ巡りのいい点は、本との意外な出会いを楽しめるところだ。今回も、そういう本がいくつかあった。

          「トランスパーソナル」とは何か(夢の学び45)

          夢で込み入った問題を解決する(夢の学び44)

          今回は、次の二つの文献について、簡単に取り上げよう。どちらも、夢が個人の悩みや集団の問題の解決にいかに役立つか、という事例が紹介されていて、非常に興味深い。まさに、夢が個人の利益だけでなく、公共の利益にいかに資するか、というテーマである。   ○ヘンリー・リード著『ドリーム・ヘルパー』桜井久美子訳(たま出版1994) ※本書は1997年以降「夢ヒーリング」に邦題が改名されて再版されている。 ○ジャック・マグワイアー著『ドリーム・ワークブック』矢納摂子訳(VOICE1992)

          夢で込み入った問題を解決する(夢の学び44)

          夢は友であり指導者でもある(夢の学び43)

          ■夢は「関わりたくない」現象か?今回は、私が夢学の論文執筆に使った文献のうち、次の3冊について話題にしよう。 ○ロザリンド・カートライト他著『夢の心理学』土田光義他訳(白揚社1997) ○マーク・サーストン著『夢の世界へ』住友進訳(中央アート出版社1994) ○ジェレミー・テイラー著『ドリームワーク』板谷いさ子他訳(バベルプレス2012) 「私にとって、夢はかけがえのない友人であり、ときに厳しいけれども頼りがいのある指導者でもあります」 初対面の人が、このように自己紹介し

          夢は友であり指導者でもある(夢の学び43)