粟谷佳司

博士の日常/社会学、現代文化批評、書評/経歴: 博士(社会学・同志社大学)。カナダ、ト…

粟谷佳司

博士の日常/社会学、現代文化批評、書評/経歴: 博士(社会学・同志社大学)。カナダ、トロント大学・ヨーク大学に留学(客員研究員)、慶應義塾大学研究員(メディアコム)、立命館大学准教授を歴任/現在は新書を制作中/

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    大阪生まれの私(博士)と神奈川生まれの妻との日常

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    日々のあれこれ。伊藤整の小説のタイトルからつけました。

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    これから出版される新書にまつわる日記です。

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おもろい夫婦の小ネタ集その7 Ahボタニカル

妻はご機嫌な時はよく歌を歌う。 先日も、耳にヘッドホンを当てるようにテレビを見て歌っていた。それはバックコーラスのレコーディングが、おそらくそうであろうとコーラスの人を模していたのだった。 ルールルール Ahボタニカル〜 何の歌かと思えば、安田成美の出ている青汁のCMだった。あのCMを見てバックコーラスに注目する人がどれくらいいるだろうか。 CMソングはレコード化されていないものも多い。妻は歴史に埋もれてしまうCMソングを振りをつけて歌っていたのだった。風邪を引いた時

    • おもろい夫婦の小ネタ集その6 職場のファッションリーダー

      妻の職場はファッション上級者が多いという。 職場の特性上華美な服装はNGながら、工夫を凝らしてオシャレを楽しんでいる女性ばかりだそうだ。 その中でもひときわおしゃれなNさんがある日、袖の肘から先半分がシースルーのパフスリーブの服を着てきた。 いつもエレガントだな〜と思っていたら、Nさんと1番仲の良いMさんが、彼女を見て開口一番 「養蜂家みたい」 「ひど〜い!」と言い返したNさん、そんな言葉にもめげず、今日も美しいその養蜂家ブラウスを着てきたそうだ。

      • おもろい夫婦の小ネタ集その5 激アツ!

        妻の職場のトイレが半年の工事期間を経てリニューアルされたのだそうだ。 そこで先輩たちみんながみんな「激アツ〜」と言って戻ってくる。 めちゃめちゃ気になった妻は何が激アツなのか聞いても「とにかく自分で確かめてみて」と微笑まれたそう。 そこでたしかめにいってみると、2つのうちのひとつが和式だった以前のものと変わって、洋式のみで個室が3つに増えたうえに明るくバリアフリーになっていた。 さらにオムツの交換台も設置されており激アツの理由はこういうことだろうか、思いつつ座ったとこ

        • おもろい夫婦の小ネタ集その4 町内会

          今日は朝から自治会の環境美化活動に夫婦で参加した。 私が参加したのは父が班長だったかなり前だったと思う。父が班長だった時には、自治会の集まりには積極的に参加して口を出さずに行動していたので会長さんにも頼りにされていたようだ。 今日はゴミ拾いや草むしりに精を出していたのだが、1時間は長く途中で休憩しに家に帰ろうかと思った。しかし、我が家の前の歩道に参加された方が大挙して草をむしっていたので、途中で休憩することが出来なかった。妻は草を鎌で刈っていたので、私も心を入れ替えて草む

        おもろい夫婦の小ネタ集その7 Ahボタニカル

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          おもろい夫婦の小ネタ集その3 二郎系ラーメン

          妻の同僚の息子さんは、最近我が市に出来た二郎系ラーメン屋で並んだらしい。それが驚愕で、実に3時間も並んだということ。 私は3時間並ぶなら梅田とかなんばに出かけて二郎系ラーメン食べたら、3時間も並ばないだろうと咄嗟に突っ込んでしまった。 若者の時間感覚は謎である。

          おもろい夫婦の小ネタ集その3 二郎系ラーメン

          おもろい夫婦の小ネタ集その2 退職理由

          妻の職場で9月入社の新人さんがこの1週間、発熱で休んでいるとの事だった。 「このまま辞めちゃうのかな」 「実は辞めたくて熱が出たって言っているのかな」 昼食でその新人さんの心配をしていた中で 「辞める理由と言えば....」 と、妻の同僚が話し出したのは、若かりし頃勤めていた会社に入社した子のことだった。 「入社初日には会社に来たのだけど、2日目の朝に本人から電話でね 『昨日の帰りに交通事故で全身骨折しました。だからもう会社に行けないのでやめます』 って連絡があっ

          おもろい夫婦の小ネタ集その2 退職理由

          おもろい夫婦の小ネタ集その1 日本の祭り

          妻は総合旅行業務取扱管理者の有資格者である。そんな彼女が私に問題を出してきた。 日本の三大祭りってなんだ 私は、京都の祇園祭、大阪の天神祭り、はて、あとなんだった? 妻はニヤリと笑って ヤマザキ春のパン祭り と言ってガハハと笑った。 本当は東京神田明神の神田祭りらしい。 つづく

          おもろい夫婦の小ネタ集その1 日本の祭り

          朝の論考:羽入辰郎「マックス・ウェーバーの「魔術」からの解放」『思想』1998年3月号。

          朝の論考。2024年9月30日。 羽入辰郎「マックス・ウェーバーの「魔術」からの解放」『思想』1998年3月号。 ウェーバーが資料の操作をしたという衝撃的な内容。その後、ミネルヴァ書房から出た2冊の著作も読みました。

          朝の論考:羽入辰郎「マックス・ウェーバーの「魔術」からの解放」『思想』1998年3月号。

          人生のメモ。運とストーリー

          人生は自分と社会環境との関係によって作られるというのは、社会学でも議論されているテーマです。それをストーリーとして表現することがあります。 ストーリーをどう作るかは個人の経験や知識にかかっています。 私たちは学校で勉強について習うのだけど、人生におけるいくつかの流れをどう感じて行動するかは教えてもらえないのです。 それは運のようなものもあると思うのですが、自分の経験からも流れに乗るというはあります。それは複数の事柄が起こって結びついて一つになるという感じでした。 運は

          人生のメモ。運とストーリー

          読書日記20240909

          今日の本棚の本。 Charles Taylor.Sources of the Self.Harvard University Press.1989 テイラーについては多文化主義の関係でトロントから帰国後に少し読んでいた。現在は『フーディー』から真正性関係でまた読む。文化現象を理論を使って解読する作業は楽しい。

          読書日記20240909

          今日の本棚整理と読書

          今日の本棚整理と読書です。お昼まで。 アンソニー・ギデンズの『親密性の変容』は読み直すと面白い。 ルイ・アルチュセールの著作。仏書、英訳は勉強部屋に。 エドワード・サイード『晩年のスタイル』はジャン・ジュネ論を。

          今日の本棚整理と読書

          アドルノの著作集

          5年前のFacebookの投稿から。結局読んでいない。 古本屋で見つけたアドルノ著作集17巻の音楽論集、迷った挙句購入。『楽興の時』が中心に収録されている。アドルノの著作は音楽関係のものがかなりあって、哲学や社会学の専門だけでは訳しにくいと聞いたことがある。でも、アメリカ亡命時代に英語で書かれたアドルノの音楽論(ジャズ論)は当時の社会心理学理論が使われているので、その知識は必要だろうと思う。読みにくいといわれているアドルノのドイツ語ですが、初挑戦で「ジャズについて」の邦訳見

          アドルノの著作集

          ニュース「中古スマホ」活況

          ニュース。 中古スマホ活況。

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          トロントでの研究のこと

          5年前のFacebookの投稿から。 私が主にゼミに出ていたトロントのヨーク大学の独立大学院Social&Political Thoughtには、ヨーク大学教授のジョーディ・バーランドや日本ではフェリックス・ガタリの研究で知られるゲーリー・ジェノスコ、マクルーハン研究のジェニー・マーシェソーが私の指導教授の元で学位を取得していました。私が参加していたゼミでは、ラーティーバ・ハディモサRatiba Hadji-Moussa先生の大学院ゼミがとても有益で、当時日本ではまだメジャ

          トロントでの研究のこと

          スチュアート・エルデンのミシェル・フーコー論。

          7年前のFacebookの投稿から。 メモ。スチュアート・エルデンのミシェル・フーコー論。 エルデンはアンリ・ルフェーヴルの研究者でもありルフェーヴルのRythmanalysisを英訳している。(Rhythmanalysis: Space, Time and Everyday Life Bloomsbury Revelations) フーコーがチュニジアからパリに戻って変化したものを分析しているようだ。 この本の最初から、Daniel Defortに宛てた手紙を引用している

          スチュアート・エルデンのミシェル・フーコー論。

          ポピュラー音楽研究におけるシーンについて

          「シーン」を語る上でキーとなる概念がaffective alliancesであり、これはローレンス・グロスバーグの論文や著書で十分に展開されているものだ。学生時代に大学院の授業で読んだ。 ウィル・ストローがaffective alliancesについてsystem of articulationで言及していたことは、その後自身も展開していないと思われるが、これは情動に訴える文化を考察する上で重要なものだ。むしろポピュラー文化は情動と知識(サブカルチャー資本)が産業と関わりな

          ポピュラー音楽研究におけるシーンについて