「マルセル・モースの教示ほど、いつまでも秘教的魅力を失わないものはすくなく、また同時にこれほど影響を及ぼしたものもすくない」 ――レヴィ=ストロース「マルセル・モース論文集への序文」 モースの本を手にとったら、こんな書き出しだ。学問の秘教めいた側面に思いを馳せてしまう、夜。
「そこで生ずるのは、威光模倣である。…個人は、自分の目の前で、あるいは自分と一緒に他の者によってなされる行為から、その構成する一連の動作を借り受ける。」 ――マルセル・モース 『贈与論』で有名なモースは、「型」の研究の源流でもある。さて、ここから現代へと川下りしようか。