スナ@メタバース&リアル本屋

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スナ@メタバース&リアル本屋

『本屋』メタバース芸大REST発起人。リアルではフリぺ専門店はっちを大阪本店他、各地で運営。cluster →waon2007

マガジン

  • 1日1冊オススメ本レビュー

    ブックコーディネーターが毎日1冊、サクッと読めるオススメ本ブックレビューを公開していきます。

  • 皆言茶飲(かいげんちゃいん)

    日々思ったことを徒然なるままに。

  • メタバース(ソーシャルVR)備忘録

    個人的に2022年から学び出したVRについての備忘録、読書感想他。

  • 京都ヨル会議

    再開発の進む「京都駅周辺の記録保存」そして「広く京都魅力の発信」を、京都在住の有無や、京都への関わり度合いに関係なく行なっていく「京都ヨル会議」のマガジンです。こちらではイベントの事前告知やアーカイブをまとめる他、京都本に関しても紹介していきます。

  • 大阪ヨル会議

    再開発の進む「大阪駅周辺の記録保存」そして「広く大阪魅力の発信」を、大阪在住の有無や、大阪への関わり度合いに関係なく行なっていく「大阪ヨル会議」のマガジンです。こちらではイベントの事前告知やアーカイブをまとめる他、大阪本に関しても紹介していきます。

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自己紹介

『本屋』+隠居。同志社大学経済学部卒。卒業後に金融業界に就職するも、ふとした偶然から「暗黙知を可視化してくれる」文化芸術に魅力を感じて前衛芸術家集団、元具体美術協会の嶋本昭三氏がひきいるAUに参加。国内外の様々な文化芸術活動に裏方的に関わった後に、2007年に自身が代表をつとめる一般社団法人ワオンプロジェクトを設立。同年に大阪、日本橋にて日替わり店主制のギャラリー・オルタナティブスペース、アトリエ輪音(わおん)を開店。(2012年閉店)ここを拠点にクラフトマーケット、とんぼり

    • つながる読書 10代に推したいこの一冊

      "ある本を開くことは、それを『扉』のように開き、その本の『向こう側』の世界へ通じる入り口を開くことでもある"2024年発刊の本書はSNSでつながった読み書きのプロが『10代に読んでほしい一冊』を紹介、対談、つながっていく一冊。 ⁡ 個人的に自身も読書会主催者として他人に本を紹介する機会があるので、一体どのような本が紹介されているのだろう?と手にとりました。 ⁡ さて、そんな本書は予備校で現代文の授業をしつつ、執筆活動もしている著者がSNSや各種のイベントを通じて知り合った書評

      • チリ夜想曲

        "わたしは今死にかけている。だが、言うべきことがまだまだたくさん残っている。かってわたしは心穏やかだった。寡黙で心穏やかだった。ところが、突如さまざまな事態が生じた。あの老いた若者のせいだ"2000年発刊の本書は死の床で神父の脳裏に去来する青春の日々。中篇傑作。 ⁡ ラテンアメリカ文学といえば『マジックリアリズム』といったイメージがある中、それとは違う作品も読んでみたい。と本書を手にとりました。 ⁡ さて、そんな本書は現在ではマリオ・バルガス・リョサ、ガブリエル・ガルシア=マ

        • 我的日本

          "ずっと以前から旅行に出ようと思うたびに、なぜか真っ先に京都を思い浮かべる。京都につくと、いつも十数ヶ所、二十数ヶ所の場所を繰り返し巡り歩き、門外から中を伺い、堀の外に佇む"2018年発刊の本書は台湾人作家18名の日本に向けた眼差しが新鮮であたたかい良書。 ⁡ 個人的に台北に旅行に行った事もあり、台湾の人から見た日本はどう映っているのだろう。と本書を手にとりました。 ⁡ さて、そんな本書は1950年代から80年代生まれの台湾作家たちが書き続けてきた『日本』をテーマにしたエッセ

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        • 1日1冊オススメ本レビュー
          1,359本
        • 皆言茶飲(かいげんちゃいん)
          231本
        • メタバース(ソーシャルVR)備忘録
          92本
        • 京都ヨル会議
          133本
        • 大阪ヨル会議
          47本
        • はっちの作り方
          10本

        記事

          象の旅

          "たいしたことはしません、と象遣いは答えた、象は、大勢に拍手され、見物され、あっという間に忘れられるんです。それが人生というものです、喝采と忘却です"2014年発刊の本書は数奇な史実をもとに誕生した風刺とユーモアに満ちた喜劇。傑作。 ⁡ 個人的に味のある表紙イラストに惹かれて手にとりました。 ⁡ さて、そんな本書はポルトガル語圏初のノーベル文学賞受賞作家でもあり、コロナ禍で再注目された『白の闇』でも知られる著者が、16世紀に行われたリスボンからウィーンまで。婚儀の祝いとして、

          努力不要論

          "本書は、不本意な努力を無意味に重ねてしまっているみなさんに、本来の自分を取り戻してもらうことを目的に書きました。"2014年発刊の本書は脳科学者が少子化問題を念頭に、努力に対する過剰な期待『努力信仰』に軽症を鳴らした一冊。 ⁡ 個人的には気軽に読めるエッセイを探す中、タイトルにひかれて手にとりました。 ⁡ さて、そんな本書は脳科学者、医学博士として脳や心理学をテーマに執筆活動やタレント活動を行っている著者が、世の中には【無意味な努力をさせられ、搾取されている人が多い】と、全

          自己啓発な私

          今年前半は2月ベトナム、6月台湾といった旅行の合間に、メタバース芸大(メダ芸)やはっち運営の片手間に以下の試験を受験していました。発表がまだの資格もありますが。それぞれの所感を備忘録的に総括。 ・貿易実務検定C級(3月)合格 貿易の実務者ではないのだけれど、そうした方々と普段接していることから受験しました。ビジネス英語試験には戸惑いましたが、合格できてホッと一安心。 ・金融リテラシー検定(4月)合格 メタバース芸大で金融リテラシーの講座をする予行演習として「高校生や大学生

          江戸前の釣り

          "魚釣りと人生は実によく似かよったところがある。女は男を釣り、男は女を釣ろうと思って釣られている(中略)釣りの失敗は、つまり人生の失敗ともいえる"1962年発刊の本書は大正・昭和に活躍した名人の落語歴より長いという釣り経験、食べ方の魅力を自由に語りつくした釣り人必読エッセイ。 ⁡ 個人的には、メタバース、clusterで釣り堀の設置が増えてきた中、本書を思い出し手にとりました。 ⁡ さて、そんな本書は落語家として読書家で博学。持ちネタの幅が広く、発音や人物の描き別けが明瞭で、

          中世への旅 騎士と城

          "私は本書において、騎士という存在に関し、また騎士世界の現実全般にわたって語ろうと思う。断っておくが、これは概説的な中世史でもなければ、中世文化史と呼ばれるものでもない"2010年復刊された本書は12、13世紀のドイツ騎士世界を活写した良書。 ⁡ 個人的にファンタジー好き、また復刊、重版につながったSNSでの反響を知って手にとりました。 ⁡ さて、そんな本書は教育者である著者によるドイツの高校生向きに書かれた、中世ヨーロッパの『騎士と城について』の入門書として、騎士道や騎士の

          青銅の騎士

          "うしろから音が聞こえてくるーそれは鳴り渡る雷鳴のごとく、重い響きをとどろかせ、街路をゆさぶる蹄の音。そう、彼のあとを、ほのかな月に照らされて、手を高くさしのべながら、青銅の騎士が追ってくる"2002年発刊の本書はロシア近代文学の嚆矢とされる著者の表題作他、四編を収録した本邦初の組み合わせ。 ⁡ 個人的には主宰する読書会の課題図書として手にとりました。 ⁡ さて、そんな本書は19世紀ロシアを代表する詩人であると同時にゴーゴリ、ドストエフスキー、トルストイ、チェーホフへといたる

          廃仏毀釈 寺院・仏像破壊の真実

          "そもそも神仏分離の前提となった神仏習合とはどのような現象だったのか、廃仏毀釈は列島のどこでも起こった一般的な出来事だったのか、仏教の側に原因はなかったのか"2021年発刊の本書は明治政府の神道国教化により起こった廃仏毀釈を丁寧に読み解いた良書。 ⁡ 個人的には、敬愛する"みうらじゅん"氏が本書を紹介していたので手にとりました。 ⁡ さて、そんな本書は民俗学、写真などを対象に日本の心性史を描いてきた著者が【長らく共存していた神道と仏教を分離し、仏教を排する運動】『廃仏毀釈』の

          廃仏毀釈 寺院・仏像破壊の真実

          ラテンアメリカ文学入門 ボルヘス、ガルシア・マルケスから新世代の旗手まで

          "本書ではラテンアメリカ文学がもっとも豊かな成果をもたらしたブームの時代、具体的には一九五八年から八一年にいたる二十数年間を中心に、その前後数十年まで展望を広げて(中略)ラテンアメリカ小説の本質に迫っていきたい"2016年発刊の本書はブームの背景理解、ブックガイドにもなる良書。 ⁡ 個人的には2024年、ガルシア・マルケスの『百年の孤独』が文庫化されたのをキッカケにラテンアメリカ文学の事をもっとつかみたい。と手にとりました。 ⁡ さて、そんな本書は現代ラテンアメリカ文学の研究

          ラテンアメリカ文学入門 ボルヘス、ガルシア・マルケスから新世代の旗手まで

          廣井きくりの深酒日記 1

          "テクニック 歌 パフォーマンス その全てにおいて観客を魅了するSICK HACKの要 そんな彼女は どうしようもない酒クズだった"2024年発刊の本書は人気漫画、アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』初の公式スピンオフ、廣井きくりによるお酒とお酒と音楽の日々。 ⁡ 個人的に『ぼっち』の登場人物の中では廣井きくりが好きなこともあって手にとりました。 ⁡ さて、そんな本書は実在のスリーピースロックバンド『八十八ヶ所巡礼』のマーガレット廣井がモデル、本編では主人公を導くお姉さん役でもある

          地政学ボーイズ 〜国がサラリーマンになって働く会社〜 1

          "俺は日本 国土のせまい小さな島国 アメリカの後ろ盾のもと このオフィス地球での生存競争で生き残る...!"2022年発刊の本書は陰キャで趣味人、働きすぎるに日本のまわりに各国メンズが入り乱れ、地政学をテーマにした国擬人化コメディシリーズ第一弾。 ⁡ 個人的には地政学に興味があるので、本書を手にとりました。 ⁡ さて、そんな本書は世界を「オフィス地球」という会社に見立て、国をそこで働く「サラリーマン」に擬人化した世界線のなかで、日本を擬人化したキャラクター、長い黒髪を簪でまと

          地政学ボーイズ 〜国がサラリーマンになって働く会社〜 1

          cocoon

          "蚕が、想像の糸をはきだし、つむぎながら、繭をつくってじぶんを守り、やがて繭を破って飛べない羽を得ることをモチーフに、サンとマユのふたりを描きました"2010年発刊の本書は2025年アニメ化も決定した戦争漫画。凄惨な世界と自己の少女性の狭間で揺れ動く様子を抒情的に描いた良作。 ⁡ 個人的には、沖縄のひめゆり学徒隊について調べていくうちに、本書に辿り着きました。 ⁡ さて、そんな本書は在学中に自身のブログではじめた1ページ漫画シリーズ『センネン画報』が口コミで評判を得たことでも

          首里の馬

          "ひとりの解答者が選びとる解答は、その人自身の、人生の反映なんです(中略)なんならもう二度と思い出したくもないと考えているような、脳の端にあった経験が、他人の問いによって意味を持ちます"2020年発表の本書は沖縄と孤独な人々の記憶がクイズを通して絶妙に繋がっていく良作。 ⁡ 個人的に沖縄には縁があるので、タイトルに惹かれて手に取りました。 ⁡ さて、そんな本書は著者の野球好きが高じて球団の春季キャンプ見学で沖縄県に滞在した際に着想した作品で、沖縄の郷土資料館で整理の仕事をボラ