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名状しがたい英単語図鑑
"本書はそんなラヴクラフトの教師としての側面をピックアップし、彼の神話世界の住人たちと英語を覚えようという趣旨で作られました。"2024年発刊の本書は魅力的なイラストと丁寧な解説でおくる"名状しがたい"英単語図鑑。
個人的に何十年前にハマっていたクトゥルフ神話が2020年代も人気と知り、懐かしい気持ちで本書を手にとりました。
さて、そんな本書はクトゥルフ神話モチーフの作品やグッズを作ってい
イスラーム文化 その根底にあるもの
"要するにイスラーム共同体というものは(中略)イスラーム教徒がいちばん上に立ち、その下に複数のイスラーム以外の宗教共同体を含みながら、一つの統一体として機能する大きな『啓典の民』の多層的構造体なのであります"1981年発表の本書はイスラーム文化の根底に迫った講演録。名著。
個人的には前からイスラーム文化に関して深層的な部分を知りたかった事もあり本書を手にとりました。
さて、そんな本書は言語
古本屋おやじ 観た、読んだ、書いた
"私の得た結論はひとつ、自分の嫌いな人間が買いにくるような本を置かなければいいのだ、自分の嫌いな人間がやってこない店にしてしまえばいいのだという、しごく単純明解な理論でありました"2002年発刊の本書は映画書専門店、稲垣書店の店主によるリアルな古本屋の日々。共感しきりの良書。
個人的には著者の事も、されているお店の事も知らなかったのですが。下鴨納涼古本まつりで見つけて手にとりました。
さて
NO推理、NO探偵? 謎、解いてます!
"『思ったんだけどさ』『うん』『アイちゃんがこれから、もっと有名で立派な名探偵になるためにさ』『ためにさ?』『推理って、別にいらなくない?』"2017年発刊の本書は推理が出来なくなった名探偵のアイと助手のユウのコンビでおくるメタミステリ。連作短編集。
個人的にミステリが読みたくなったので、SNSのタイムラインで紹介されていた本書を手にとりました。
さて、本書は名作、謎作てんこもりのメフィス
日本の近代化と民衆思想
"通俗道徳が自明の社会通念として普遍化してゆくと、どのような問題もその通念を通して処理しうるかのような幻想が成立する。そうなると、かって民衆生活の実態に適応していたヒューマンな性格は失われ、欺瞞的、偽善的、独善的なものに転化する"1974年発刊の本書は近代民衆史を真摯に追求した名著。
個人的に自己啓発ブームにうんざりしている事から本書を手にとりました。
さて、そんな本書は民衆思想史の第一人
本屋のミライとカタチ 新たな読者を創るために
オススメ912"本を読まない人たちに本の魅力を伝える小さな取り組みは誰にでも実践可能です(中略)身の丈に合ったやり方で、誰もが『広義の本屋』になれるし、その数が増えれば増えるほど、新たな読者を創れる可能性がある"2024年発刊の本書は、業界外にもインタビュー、広く本屋の未来を考察した良書。
個人的には、2015年からフリーペーパー専門店として『普段は本を読まない方』に紙媒体を無料配布する活動を
誰が勇者を殺したか 預言の章
"レナードはわたしを信じてくれた。そして勇者の在り方を示してくれた。わたしはやり直せる。何度でも。きっとこの結末もいつか変えることができるはずだ。"2024年発刊の本書は魔王討伐後に帰還しなかった勇者の死をめぐる前作の補強となるまさかの第2巻。預言者と新たな冒険者達の旅。
個人的には新刊ライトノベルの販売数歴代第1位と大ヒットした前作が読みやすく面白かったので手にとりました。
さて、そんな
グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船
"それは夏紀の爪の先が引っかかるくらいの何かだ。ちょっと引っ掻いて、指先でつまんで、そしてそっと引っ張ると、ただ目に見えているだけのこの世界よりももっと深い、『向こう側』とか『遠く』とかの世界が現れるのだ"2023年発刊の本書は並行世界の土浦を舞台にしたボーイ・ミーツ・ガールSF。
個人的に爽やかな表紙が気になって手にとりました。
さて、そんな本書はSF的歴史改変小説を得意とする事で知ら
現代思想 2022年9月号
"幼稚ではないメタバースとは何かと考えると、なんだろう、僕が思い浮かべるのは高架下の焼き鳥屋さんのイメージなんです"2022年発刊の本書はドミニク・チェンと安田登の討議を冒頭に、メタバースの未来について論者たちが自由に寄稿している良書。
個人的にメタバースに可能性を感じて、芸術大学や読書会といった企画をしている事から本書を手にとりました。
さて、そんな本書は新型コロナの影響下、旧Faceb
京都 ものがたりの道
"思えば、いろいろな道を歩いてきたものだ。それでもまだ、私が通ったことのない道はたくさんあり、たくさんのものがたりが埋もれているはず。それが京都の街の奥行きの深さなのだろう"2016年発刊の本書は皇族、彬子女王による京都の通り案内、親近感を抱く良エッセイ。
京都在住の彬子女王殿下は一体、京都のまちをどうながめておられるのだろうか。ふと、そんな事を思った事もあり、本書を手にとりました。
さて