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究極の学び場 京大吉田寮

"事の始まりは吉田寮だった。『変わりもの』の集まる場所として注目されがちな場所だが、私にとっては人間にとってとても本質的な自由の価値を教えてくれた学舎であった"2024年発刊の本書は日本最古の学生寮『京大吉田寮』を豊かに理解していくための卒寮生や関係者による解説書。

個人的にはフリーペーパー専門店の店主として、吉田寮広報室が発刊している『京大吉田寮通信』も取り扱っている事から自然と本書を手に取りました。

さて、そんな本書は2010年代に入って、大学側の体制が変わった事で訴訟沙汰になっているなど存亡の危機を迎えている『吉田寮』。その重要さについて、卒寮生や関係者が多文化コミュニケーションの場、フェミニズム、中動態的世界、自炊制度、建築的な価値、民主主義の小学校、イベントの場など様々な角度から紹介しているのに加え、巻末にはノーベル賞受賞者の益川敏英を招いての座談会も収録されているわけですが。

個人的にも何度も訪れている吉田寮。その長い歴史を積み重ねる中での貴重な『教育の場』としての素晴らしさをあらためて実感した。

また、前述したように。そんな吉田寮が現在、訴訟沙汰になっている異常事態のこの数年間ですが。あらためて注目してほしい。応援してほしいと思いました。

京大関係者はもちろん、多様性や教育に関心ある全ての方にオススメ。

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