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中世への旅 騎士と城

"私は本書において、騎士という存在に関し、また騎士世界の現実全般にわたって語ろうと思う。断っておくが、これは概説的な中世史でもなければ、中世文化史と呼ばれるものでもない"2010年復刊された本書は12、13世紀のドイツ騎士世界を活写した良書。

個人的にファンタジー好き、また復刊、重版につながったSNSでの反響を知って手にとりました。

さて、そんな本書は教育者である著者によるドイツの高校生向きに書かれた、中世ヨーロッパの『騎士と城について』の入門書として、騎士道や騎士の理想と現実、ファッションや娯楽、教育、十字軍遠征や三大騎士団について。また城の構造と住居としての設備、食事の様子、攻城戦の様子などが愛情たっぷりに豊富なイラストと共に描かれているのですが。

やはり、小説や漫画、ゲームやアニメで西洋ファンタジー、騎士についてフィクションで触れてきた私としては、ときにユーモアを交えながら穏やかに『実体』としての騎士や城解説してくれる本書は、とても興味深く面白かったです。

また、特に城での生活の様子や、重武装の騎士たちの戦いでの様子は、やはり華やかなイメージとは違って大変だったのだな。と妙な同情を抱いたり。

ファンタジー好きはもちろん、全てのクリエイターにオススメ

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