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意味の図画と言葉の工作、このふたつで僕は文章をつくる

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図画とはクリエイティブであり、工作とはエンジニアリングである。実用に資する公的に正しい文章は、伝達と行動を企図した徹底的な他者志向から生まれる。 文化人や知識人は世の言葉の乱れ…
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2018年1月の記事一覧

ボードゲームの説明書に学ぶ、「伝わる」引き継ぎ資料の作りかた 実践編

ボードゲームの説明書に学ぶ、「伝わる」引き継ぎ資料の作りかた 実践編

引継ぎ資料を作るときには、ボードゲームの説明書の作り方を真似しましょう。すると誰でも分かりやすい資料ができて、後任の人がハッピーになって、感謝されて、あなたもハッピー。

本noteでは、そんなハッピーを生み出すために、ボードゲームの説明書の構造 & 引き継ぎ資料への作り方を解説していきます。ゲームを作る方なら、説明書をデザインするときも参考になるかもしれません。

まずは実際の説明書を見てみまし

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デザインツールの書籍を執筆して学んだこと

こんばんは。よりデザイン の @ryo_pan です。

運が良いことに、自分はこれまで1冊の単著と2冊の共著を書かせて頂くという機会に恵まれました。もともと文章を書くのは好きでしたが、本を書いて出すという経験によって、ブログ記事とはまた違った知見を得ることができました。

https://yory.design/work/sketchbook/

昨年とあるイベントで「デザインツール系の書籍を書

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強い文脈、弱い文脈

強い文脈、弱い文脈

ハムレットに登場する有名な台詞 "To be or not to be, that is the question.” は時代によって色々の訳され方をしている。

「世に在る、在らぬ、それが疑問じゃ」としたのは坪内逍遥、1909年。

「このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ」は小田島雄志の訳で、1972年。

「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」これは2003年の河合祥一郎訳。

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音声入力でどのようにブログを書いているのか

今年にはいってから音声入力でブログを書いているのですが、どんな感じでやっているかというものを、まとめてみたいと思います。

と言ってもそんな大したことはやっていません。

単純にAndroid端末でGoogleの音声入力を使って入力しているだけです。iOSでもそんなに精度悪くないんですけど、Googleさんのほうが良い気がしています。

まずやり方ですが、僕は最初に下書きを Google Keep

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#018 心に留めておきたい、書く人に共通すること。

#018 心に留めておきたい、書く人に共通すること。

きのう「モノカキモノ会議」の「岡田直也さん、大阪への遺言!」と題した講座に参加してきました。

ひとつめのテーマは「美しい日本語を次世代へ」。コトバに誰よりもこだわる岡田直也さんによる日本語論はおそらく他では聞けない内容。熱いお話をしかと受け止めましょう!
そしてもうひとつは、大阪を旅立つ岡田直也さんからの「遺言」。関西、特に大阪で働く若いモノカキたちへ向けた「檄」は一体どんな内容になるのでしょう

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あれこれ考えてやめるなら、書け。量は質を生み、スピードは熱を生む。

あれこれ考えてやめるなら、書け。量は質を生み、スピードは熱を生む。

最近、note にハマっています。というのも、note に面白いコンテンツを生み出している方がいるからです。今、一番気になっている方が最所あさみさん。どの note も「この値段でいいの?」と思わせるものばかりです。でも、ちょっと引っかかっていたことがありました。

「なんでこんなに面白いものを毎日のように書けるんだろう?」

正直に言うと、ちょっとした嫉妬です。

キャリアも違うし、扱っているネ

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ウェブで文章を書くのが、どんどん苦手になってきている

ウェブで文章を書くのが、どんどん苦手になってきている

1月某日

仲良しのWEBの編集者さんに「もう貴媒体ではコラムなどは書きません」と告げる。怒ってるんだろうな、と思ったらやっぱりちょっと怒ってた。ごめんね。媒体が嫌いなわけでも彼に問題があるわけでも全くなく、お仕事としてはとても楽しく、好きなことを好き放題にやらせていただいたし、丁寧にフォローしてくださっていた。ここで書かせてもらっていたもの&対談の原稿を読んだ某出版社さんから書籍化のお話も来たし

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「文学なんか今時読まれない」に全力で抗う。ネット時代にも読まれる文学を作る。

「文学なんか今時読まれない」に全力で抗う。ネット時代にも読まれる文学を作る。

上記タイトルが、今年の私の目標です。

・「ネットの文章は「質より量」」という風潮に違和感がある人
・小説(特に純文学)が好きな人、書いてる人
・「良い芸術を作っても食べていけない」という現実に憤りがある人

にはぜひ読んでもらいたい。

■こんにちは、「ライヴが出来る小説家」、渋澤怜です。私はもともとずっと純文学を書いていたのですが、

「小説、しかも純文学なんてウルトラマイナージャンルを読む人

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文章の未来

文章の未来

文章を書いていくにあたって、どこで何を書いていけばいいかちょっと迷っている。

こないだふと、雨宮まみさんが亡くなってまだ一年か(もっと長い気がした)(雨宮まみのいないインターネットをもう一年も生きてしまった)、と思って、ウェブ連載はときどき読んでいたけど単行本は買ったきり積んでいた『東京を生きる』を読んでいて思ったのが、これめちゃめちゃいい文章でいい本なんだけど、こういうのを作っても今はそんなに

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小説の詳しい描写がメンドクサイ問題について考えた

小説の詳しい描写がメンドクサイ問題について考えた

小説の詳しい描写がメンドクサイ問題って最近良く目につくようになってきました。

僕は小説はあまり読まないのですが、つい最近、原尞さんの新作が久しぶりに出るというニュースで、読書家クラスタが湧いていたので、読んだことがなかった原さんのデビュー作『そして夜は甦る』を読み始めました。トップの写真は自分がここ1年で読んだ紙で買った小説すべてと、これから読む原尞さんの本です。(ちなみに攻殻機動隊の「笑い男」

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