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社会派ネタの話

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記事一覧

あなたはどんな会話を好む人ですか?

あなたはどんな会話を好む人ですか?

みなさん、日常で家族や職場の人などと、いろんな話題について会話しているでしょう。

その話題というものは、無限にある話題の中から、あなた自身が自分の意思をもって選び出しているもの。

ただし。「意思を持って話題を選び出している」とは言っても、現実に話題の選び方というものは、その人の育った文化によって大きく影響を受けるもの。

では具体的に、文化からどんな影響を受けているのか?

今回はそんな話題を

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ドイツ人と日本人の思考回路の違い

ドイツ人と日本人の思考回路の違い

日頃から僕のnoteの記事では、ドイツ人と日本人の文化の違いを切り口とした記事を書いている。この2つの国は、気候・風土や歴史・地理などが大きく違っていて、それゆえにそれぞれの国の文化が違ってくるのは当然のこと。

そして、思考回路も大きく違っている。

「思考回路が違う」と一言でいっても、果たしてどのように違うのか?

今回はそれを考えてみてみよう。

切り口はコロナへの政府の対応思考回路の違いを

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フランス人と「権利を守る」という意識

フランス人と「権利を守る」という意識


「え”!あの借りていた機材が行方不明になったって!?」

という悪いニュースが飛び込んできたのは、ずっと前にドイツで働いていた当時のこと。

僕の働いていたドイツの会社が、ある会社から大事な機材を貸してもらった。その機材をうちのフランス支店で利用させて頂きたい、と。

こちらのお願いが受け入れられ、フランス支店で機材を利用させてもらって、無事に用件は終了。次に、その会社の指示に従って機材を返却

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もしも世界を2つに分類するならば

もしも世界を2つに分類するならば

インド人同僚
「私の考えでは、世界は大きく2つの種類に分類できると思うんですよ」

という彼の持論を聞いたのは、ずっと昔にドイツで働いていた当時のこと。その会社の同僚たちと出張に行って、出張先でみんなで夕食を食べている席の会話だった。

話している彼は、若くてお話し好きのインド人。他にもドイツ人やらロシア人やら多国籍な同僚メンバー。どういう会話の流れだったかは思い出せないけど、そんな多国籍な同僚た

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北欧のビールの価格を通じて、望む国について考える

北欧のビールの価格を通じて、望む国について考える


「この夏休みは家族で北欧旅行に行ったんだけどね。ビックリしたよ、レストランやバーで飲むビール一杯が、最低でも10ユーロ近く。本当に高かったな〜」

この会話をしていたのは、10年近く前のこと。当時はドイツで働いていて、お昼ご飯を同僚たちと食べながら、夏休みの旅行の話題になった。10ユーロといえば今の為替レートで1,500円程度。ビール一杯がそれくらいの価格だった。

さて、このコメントを受けて

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ベルリンの壁が崩壊しても解決しなかった問題

ベルリンの壁が崩壊しても解決しなかった問題

ベルリンの壁が崩壊してから、先日で34年を迎えた。

当時、壁が崩壊してから数ヶ月の間に欧州の社会主義体制が次々と連鎖的に崩壊。これによって東西冷戦も終結。世界史に刻まれる大きな出来事だった。

でもいま振り返って考えると、壁は崩壊したものの、だからといって壁が建設されたそもそもの原因が解決した訳ではなかった。

「そもそもの原因」とは何か?

それは、人というものは「富の格差」に不満を持つもので

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身近にある「国際社会」

身近にある「国際社会」

今回は、イスラエルとパレスチナの紛争のニュースを読んでいて思い出したことについて。

以前ドイツに住んでいた当時は、街の中で頻繁に「デモ」を目にした。

分かりやすいキャッチワードを書いたプラカードを掲げて、シュプレヒコールをあげながら。いろんな主張の、いろんな雰囲気の、いろんな熱量のデモを目にしてきた。

ここで興味深いのが、明らかにドイツ人ではないグループがデモを実施しているケースが多かったこ

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まずは声をあげてみる

まずは声をあげてみる

当時はまだ、コロナ禍の真っただ中だった。

僕はドイツで生活していた。コロナが広がってから初めて迎える冬の足音が大きくなるにつれて、感染者が爆発的に増加。そんな状況を目の当たりにして、みんなが身構えていた。あれは2020年秋のこと。

そんな中、ドイツ政府はコロナ対策のため、2020年11月から「劇場・オペラ座・コンサートホール」等を閉鎖すると発表した。

それが発表された数日後の週末。

市内を

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日本は自助社会か公助社会か

日本は自助社会か公助社会か

このテーマについては、僕がnoteを始めてからず〜〜っと投稿したいと思っていた。メモは何年も前に作成済みだったけど、なかなか投稿できるレベルまで整理できていなかった。今回ようやく記事にしてみる。

この記事でテーマにしていることが何かといえば、日本の社会は他国と比較したときに、

「自助社会=自分の身は自分で守る社会設計」なのか。

それとも、

「公助社会=社会全体でお互いに支えあっていこうとい

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もしも好きな世界を創ることができるなら

もしも好きな世界を創ることができるなら

「そ~らを自由に、飛びたいな~」

「はい、パラグライダ~」

僕は昔から自由に空を飛びたい願望がある。遮るものがない高くて景色が良いところが好きで、それが登山へよく行っていた理由の一つ。

パラグライダードイツに住んでいた当時、山を登ると、頂上あたりからパラグライダーで大空の遊覧を楽しんでいる人たちを見ることが多かった。

大きいリュックのようなパラグライダーを担いだ人々が、ケーブルカーを使って

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仕事とプライベートが近いドイツ人について

仕事とプライベートが近いドイツ人について

「欧米人は仕事とプライベートをキッチリ分けるらしい」

僕は若い頃によくそういう話を聞いたんだけど・・・。

現実には、そのイメージが必ずしも正確ではないような気がする。僕の経験では、ドイツ人たちについては仕事とプライベートの境界があいまいなことも多い。

そんな印象を持つことになった僕の経験について、少し書いてみよう。

チュッ!ドイツ人は一般的に家族を大事にしている。夫婦仲について言えば、必ず

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アウトバーンは自由の象徴

アウトバーンは自由の象徴

今回は、前回投稿した「アウトバーンまとめ」の続きで、社会的な視点からの話。

まず、ざっと前回のおさらいをすると・・・、アウトバーンとは、ドイツ版の高速道路。

元々は今から100年近く前の時代に、ドイツ全土に張り巡らされた。目的は「休日に国民みんなが家族で車に乗ってピクニックに出かけられる暮らしを実現する」というコンセプトを実現するため。通行料は無料。6割くらいの区間は速度制限が無いと言われてい

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じゃあベジタリアンは「いただきます」って言わないよね

じゃあベジタリアンは「いただきます」って言わないよね

突然ですが、とても基本的な質問を。

僕がドイツで住んでいた当時、ドイツ人たちから時々聞かれた。

「日本人はどの宗教を信じてるの?」

こう聞かれたら、あなたはなんて答えるでしょうか。

「日本人は無宗教だよ」

という答えかも知れない。

ここでは特に、何かの宗教を信じていることが素晴らしいと主張する気もないし、逆に無宗教の方が平和だとか主張したいわけではない。

単に、外国の人に日本人につい

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イギリスがいかに特別な国だったかをマルタで知った

イギリスがいかに特別な国だったかをマルタで知った

このたび、イギリスのエリザベス女王が亡くなった。

僕がドイツに住んでいた時、エリザベス女王は「近隣国の女王」ということで、ドイツ人たちもそれなりに興味をもって敬愛していたことを思い出す。そういう「エリザベス女王という物語」を僕もヨーロッパで共有していたからか、訃報を知った時には、人ごとではなく寂しい気持ちになった。

そんなエリザベス女王やイギリスに関連して、思い出したことを。

イギリスがいか

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